銀行などの金融機関や信用保証会社、債権回収会社(サービサー)などの不良債権回収部門は債務不履行になった不動産をすぐに競売にはせずになぜ手間暇をかけて任意売却を行うのでしょうか?
住宅ローンの返済が滞ってもすぐには競売申立てをせずに任意売却を行うからには任意売却ならではの大きなメリットがあるからに違いありません。
当然ながら銀行などの金融機関や信用保証会社、債権回収会社(サービサー)などの債権者にメリットがあるということは、住宅ローンを払えなかった債務者にも任意売却の方がメリットがあるということになります。
では債権者から見て任意売却にはどのような大きなメリットがあるのでしょうか?
そのメリットを考えるには任意売却と対極のキーワードである競売と比較するのが最も近道だと考えられます。
競売とは債権者が裁判所に競売申立てを行い、強制的に担保の不動産をお金に換えて配当を受けるという裁判所主導の債権回収システムです。
債権者が競売申立てをするには手間と費用がかかります。
ただ一度申立ててしまえばあとは裁判所の手続きに従って自然に流れていきますので債権者にとってはある意味ラクではあります。
そして入札があって競売で落札されれば担保権の順位に従って配当が実施されて債権者は債権の回収が図れることになります。
それではなぜすぐに競売ではなく任意売却なのか?
そこには任意売却が競売よりも優れている2つの大きなポイントがあります。