
住宅ローンの返済が厳しくなってギリギリまで頑張ったものの結局は任意売却で不動産を売却することになるのであれば早い段階で住宅ローンの返済に見切りをつけたほうが良いです。
それはなぜなのでしょうか?
住宅ローンの返済が厳しくなってくるとまず生活を切り詰めます。
食費・光熱費・娯楽遊興費・教育費・小遣い・・・etc。
住宅ローンを払うためにカツカツの生活を続けなくてはなりません。
それでも足りなければ、
- 貯蓄を切り崩す
- 生命保険や定期預金を解約する
- 税金の支払いを待ってもらう
- 他から借り入れをする
という形で今まで築いてきた貯金などのストックをどんどん目減りさせていき金目の物は全てつぎこんで最終的にはさらに借り入れを増やしてしまうようなところまで行き着くこともあります。
その結果なんとか住宅ローン返済の資金繰りが持ち直せばまだよいのですがなかなかそうはいかず、状況は悪化の一途をたどることが多いのです。
そして貯蓄を全て切り崩してお金になるものは全て解約しても結局住宅ローンの返済が行き詰まることの先送りにしかならなかったという結果となってしまうのです。
そうなると全てを失って手元にお金が全く残っていないため身動きが取れなくなってしまうのです。
任意売却で不動産を売却する目的はあくまで生活の再建にありますのでその目的をできるだけ良い形で達成することを考えるべきなのです。
この記事では、任意売却に取りかかるのが早ければ早いほど有利になる理由について見ていきましょう。
毎月の収入で住宅ローンを払えないのであれば頑張ってもいずれ行き詰まる可能性が高い
住宅ローンの返済は基本的に毎月の世帯収入の中から無理なく払っていける状態がベストです。
しかし様々な理由で収入が減ると毎月の住宅ローンの返済が厳しくなることはよくあります。
ここで考えなければいけないのは、
- 一時的な問題なのか
- ずっと続きそうな問題なのか
どちらなのかということです。
なぜなら、一時的な問題であればその時だけ貯蓄を切り崩したり他からお金を工面しても元に戻れば毎月の住宅ローンの支払いはできる見込みがあるからです。
例えば、
- 転職して給与の振り込み日が変わった
- 転職したが働いていない期間があった
- 病気やケガで仕事を休んでいたが復職した
- 突発的な支出が発生した
などなどの場合です。
この場合であれば一時的なピンチを乗り越えれば元に戻る可能性が見込めますので多少無理してでも頑張るという選択肢はアリです。
しかし、
- 転職して給料が大幅にダウンした
- 病気やケガで仕事を退職して復職できそうな見込みがない
- 他にも支払いがあり収入にたいする支出が上回っている
などの場合に貯蓄を切り崩したり他からお金を工面して住宅ローンの支払いができたとしても永遠にその状態を続けることは不可能です。
根本的な収支の問題が解決していないため、結局は住宅ローンの返済が行き詰まることの先送りにしかならないからです。
貯蓄が底をついたり他から工面するお金が無くなったときに住宅ローンの支払いもできなくなるということが目に見えています。
こうなったら全てを失う前に住宅ローンの返済に見切りをつけて今の収入で生活できるようにすることが生活の再建への近道です。
すっからかんになって借金まで抱えてから任意売却して残債まで抱えてしまうと重たい荷物を持って生活を再建させなければならなくなってしまうからです。
任意売却に早めに取り組むことで住宅ローンの滞納中に任意売却後の生活再建の助走期間を取ることができる
任意売却に早い段階で取り組んで住宅ローンの滞納中に少しでも次の生活の再建につながる手を打っておけば、同じ任意売却をしたという事実に対してその結果は大きく違ってくるのです。
具体的には
- 貯蓄はできるだけ減らさない
- 無駄な支出は抑える
- 収入のない期間を短くする
ということです。
そして住宅ローンの滞納中は見方を変えれば『タダで』家に住んでいられるということですのでそれを最大限利用して次の生活の再建への助走期間と考えるのです。
これまで住宅ローンの返済にあてていたお金を税金や他の借り入れの返済にまわすこともできます。
任意売却したあとに住宅ローンの残債が残るのはギリギリまで頑張った場合でも早めに見切りをつけた場合でも大差ありません。
しかしその時の余裕度は任意売却への取り組み方次第で大きく変わってくるのです。
- すっからかんで次の生活をスタートするのか
- ある程度余力を持って計画的に次の生活をスタートするのか
これは大きな違いになると思います。
任意売却期間中は住宅ローンの返済をせずに家に住んでいられる期間でもあるのでそれを最大限生かして次の生活の再建への助走期間として利用することを考えるべきなのです。
おわりに
- 住宅ローンの返済が厳しくなってギリギリまで頑張って結局任意売却で不動産を売却するのであれば早い段階で住宅ローンの返済に見切りをつけたほうが良い。
- 根本的な収支の問題が解決していなければ貯蓄を切り崩して住宅ローンの返済を続けても結局は住宅ローンの返済が行き詰まることの先送りにしかならない。
- 任意売却期間中は住宅ローンの返済をせずに家に住んでいられる期間でもあるのでそれを最大限生かして次の生活の再建への助走期間として利用することを考えるべき。