不動産投資ローンでは購入者の属性さえ良ければどのような収益物件でも銀行から融資を受けることは可能なのでしょうか?
確かに購入者の属性が良ければ1棟目はよほどのことが無いかぎりどのような収益物件でも買えるかもしれません。
しかし1棟目によく考えずに物件を融資で購入した場合に2棟目以降の融資に差がつきますので注意が必要です。
また一般的に銀行からの融資は、古い木造物件は厳しく、RCは受けやすいといえます。
なので金融機関に持ち込む収益物件によって不動産投資ローンの融資の受けやすさは大きく変わってきます。
不動産投資ローンの融資審査は
- 個人属性評価
- 物件評価
によって行われますので、融資が受けやすい収益物件かどうかで、融資審査は大きく変わってきます。
この記事では、不動産投資ローンでは購入者の属性さえ良ければどんな収益物件でも融資を受けることは可能なのか?についてご紹介します。
購入者の属性が良ければ1棟目は何でも買えるが2棟目以降の融資に差がつくので注意
他の物件のローン残高がない人や年収が高い人は、1棟目の物件であれば個人属性の高さを利用して、物件評価が低く評価されることが多い区分ワンルームマンションや築古の木造アパートなどについても、融資を受けられる可能性が高いです。
しかし、物件評価が高いものを購入すれば2棟目以降も継続的に融資を受けられる可能性は高くなりますが、物件評価が低い物件をすでに複数棟所有していると、物件の評価が高い物件を後から持ち込んでもローン残額の多さを指摘されて融資が受けられないケースはよくあります。
個人属性評価によって融資審査の結果は変わってきますが、個人属性評価を除いて考えると、物件評価における融資の受けやすさは、持ち込んだ物件の収益性と資産性によって変わってきます。
RC物件は中古でも評価が高い
物件の築年数が古かったり、耐用年数が短い木造だったりすると、金融機関内で物件の資産性である積算評価が低く計算されてしまい、融資審査が通りにくくなります。
このような傾向は新築物件にも当てはまります。
1棟目が新築物件でも2棟目以降融資が受けられない可能性がある
新築物件は資産性や収益性は低いものの、当初の5~10年は安定して貸し出せる可能性が高いため、1棟目であれば積極的に融資を行う金融機関は多く存在します。
しかし、新築物件は部屋面積の割に賃料が高いことが多いため、資産性が物件の価格に比べて低くなることがほとんどです。
新築物件をすでに所有している場合は、その物件の評価がローンの総額よりも低く算出されてしまうことが多々発生します。
そうなると、1棟目の購入時には残債がないため積極的に融資をしてくれる金融機関があっても、個人属性だけでなく物件についての資産評価もしっかり見るようになる2棟目の購入時からは、一転して融資を受けるのが難しくなってしまいます。
資産性が高いのはやはりRC物件
資産性の評価が高くなりやすいのが、耐用年数の長いRCの中古物件です。
利回りが10%を超えていれば、築20年程度経っていても収益性も資産性も高く評価されることがあります。
このような物件は融資を引きやすいため、1億円未満であれば買いたいという人が多く存在し、購入した後も売りたいタイミングで売却しやすくなります。
逆に手ごろな5000万円以下の物件であっても、築20年以上の木造物件はどの金融機関も資産性を評価しないため、同じ築年のRC物件より利回りが高くても、融資が付かないために売れ残っているケースがあります。
おわりに
1棟目の購入であれば、新築アパートやワンルームマンションなどいろいろな選択肢がありますが、複数棟の物件を長いスパンで継続的に購入し続けたいのであれば、金融機関から見て物件評価が高く出る物件を選んで購入する必要があります。
1棟目は個人属性が高ければ融資を引きやすいですが、2棟目以降になると、既存の所有物件を合わせて評価されることを念頭に置いて、物件購入を進めるべきです。