
住宅ローンが払えなくなったり払えなくなりそうになった時に一時的に消費者金融やカードローンで借金をして住宅ローンの返済の穴埋めをしようと考えてしまう人はとても多いです。
住宅ローン返済の穴埋めに消費者金融やカードローンで借金をしてしまった人の末路はどうなると思いますか?
住宅ローンも借金ですので借金を借金で返すという自転車操業になってしまいます。
そして借金で借金を返すほとんどのケースは消費者金融やカードローンで借金ができる限度額までとことん借金するところまで行き着きます。
すると消費者金融やカードローンの借金ができているうちはなんとか回っているように感じていいのですが、消費者金融やカードローンも無限に借金できるわけではありませんのでその限度額を使い切って借金ができなくなったのをきっかけにまた再び住宅ローンが払えなくなるのです。
結局はどこからも借金ができなくなった時点から住宅ローンも払えなくなってしまい住宅ローンもろとも返済不能になってしてしまうのです。
つまりただ単に住宅ローンが払えなくなることの先送りだったにすぎないということです。
そして残るのは滞納した住宅ローンと消費者金融やカードローンの何百万円にものぼる莫大な借金ということになるのです。
この記事では、住宅ローンを消費者金融やカードローンの借入で返済してにっちもさっちもいかなくなった場合の解決方法をご紹介します。
住宅ローンが払えないからといって安易に消費者金融やカードローンの借り入れに頼ってはいけない
住宅ローンが払えなくなったり払えなくなりそうだという時に、どうしても人はとにかく目先の住宅ローンの支払いをなんとかしようという気持ちが働きます。
テレビをつければ消費者金融やカードローンのCMを見ない日はありませんし、電車やバスの中、街中でもいたるところで多種多様の消費者金融やカードローン会社の広告や看板を目にします。
それらが普段は気にならなかったとしても、いざ住宅ローンが払えないとなるとわらにもすがるつもりで引き寄せられてしまうのです。
そして目先の厳しさから逃げるように最初は恐る恐る消費者金融やカードローンの借り入れをします。
すると銀行のATMのように希望の金額が払い出されてくるのです。
最初は借り入れも少額で住宅ローンの支払い分の10万円などをこわごわ借り入れることが多いです。
10万円の借り入れであれば月々の返済も数千円でよいケースが多いのでそれで住宅ローンの返済ができれば助かったと思うのも無理はありません。
それでその月はなんとかやり過ごすことができます。
しかし翌月はどうなるでしょうか?
もともと1月分の住宅ローンが払えなかったので当然翌月の支払いも厳しいと考えるのが普通です。
そして翌月からは前月に消費者金融やカードローンで借り入れた分の月々の支払いが始まってしまいます。
そうなると住宅ローンの支払いを死守するためにはまた消費者金融やカードローンで借り入れをするしかありません。
そしてまた消費者金融やカードローンで10万円を借り入れて住宅ローンと前月借り入れした分の月々の返済をすることになります。
これの繰り返しで消費者金融やカードローンの借り入れが雪だるま式に増えていってしまいます。
そして最終的に借り入れ限度額に達することで今まで引き出せていた消費者金融やカードローンからすらお金を調達できなくなり、住宅ローンの返済と消費者金融やカードローンの返済のダブルで返済できない事態へと発展していくのです。
住宅ローンが払えない時は安易に消費者金融を考えるのではなくその原因を考える
そもそも住宅ローンが払えなくなったり払えなくなりそうな時は必ず何かしらの原因があるはずです。
給与などの収入に対して住宅ローンの支払いが多すぎるのか、車のローンや学資ローンなどのその他の支払いが多すぎるのか、いずれにしても収入のキャパを支出が越えてしまっていることが原因のはずです。
支出が収入を上回ってしまっているのを改善するには、
- 収入を増やす
- 支出を減らす
の2通りの方法しかありません。
もしくは両方できるとなお良いですが・・・。
現実的には収入はすぐに増やそうとしても難しいことが多いです。
逆に収入を上げようとしすぎて無理な転職などをして逆に下がってしまうこともよくあります。
なのでまずは多すぎる支出を見直すしかないのです。
住宅ローンを払い続けることが収支的に無理なのであれば任意売却で整理することもひとつの立て直し方法
家計の支出の中でも大きなウェイトを占めるのが住居費であり住宅ローンの支払いだと思います。
住宅ローンの支払いが収入に対して多すぎると家計の収支のバランスは非常に悪くなります。
賃貸住宅であれば家賃の安いところに引っ越しをすればいいのですが、住宅ローンを組んで買っている場合はそう簡単にはいきません。
住宅ローンごと家を売却しない限りは住宅ローンの支払いがなくなることはありません。
そして住宅ローンが払えないからと急いで家を売却しようとしても最短でも数ヶ月はかかりすぐには売れないのが不動産なのです。
なので住宅ローンの支払いと収入のバランスが悪いのであれば早めに任意売却で不動産を売却することで家計のバランスを保つことができ生活の立て直しも早くなるというわけなのです。
住宅ローンだけなら払える場合は個人再生手続きで家を残す方法も残されているので最後まであきらめない
住宅ローンの支払いが苦しいのを穴埋めしようとして消費者金融やカードローンから多額の借り入れをしてしまい、にっちもさっちもいかなくなってしまった場合にも家を残せる可能性はまだ残されています。
弁護士費用はかかりますが個人再生手続きを行うことで住宅ローンは据え置きで他の借り入れを圧縮することができます。
ただしこの場合で立て直しができるのは住宅ローンだけなら収入で十分に支払っていくことができる場合のみです。
そうでなければ結局住宅ローンと圧縮後の債務の支払いが厳しくなってまた延滞してしまうことになります。
それで今度は自己破産ということになれば個人再生手続きに払った費用が無駄になってしまうのです。
そうならないためにも、住宅ローンの支払いと収入とのバランスを見極めて任意売却でいくのか個人再生で住宅ローンを残すのかを冷静に判断する必要があるということです。
家計の収支のバランスを無視して無理して家を残しても住宅ローンの支払いにまた行き詰まるだけです。
なので家を残すことにこだわりすぎるとお金と時間をさらに浪費してしまうことになるので注意が必要です。
おわりに
- 住宅ローンが払えなくなったり払えなくなりそうなときに安易に消費者金融やカードローンの借り入れで穴埋めしようとしてはいけない。
- 住宅ローンが払えない根本的な原因が解決しないまま他の借り入れで住宅ローンの支払いを賄っていても限度額に達すればそれ以上借りられなくなるのでいずれは行き詰まることになる。
- 個人再生で家と住宅ローンを残すこともできるが任意売却で根本的に解決するか家を残すかは収入と支出のバランスを冷静に判断する必要がある。
- 無理して家を残したとしてもいずれまた行き詰まり個人再生手続きに費やした時間と費用が無駄になってしまう。
追伸:最初に弁護士に相談すると自己破産をすすめられることが多いです
消費者金融やカードローンなどで借り入れをして住宅ローンを返済するという多重債務状態の場合は、弁護士に相談するとほぼ100%自己破産をすすめられます。
もし自己破産する前になんとかならないかとお考えであれば一度ご相談ください。
自己破産を覚悟した上で、自己破産は最終手段として考えておいて、善後策を練ることは十分に可能です。