不動産投資でプロパティマネジメント専門の管理会社への管理委託で気を付けたい2つのデメリット

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管理専門会社・プロパティマネジメント会社で気を付ける点は?

不動産投資においてプロパティマネジメント専門の管理会社への管理委託は、オーナーの利益の最大化を目指すプロである点できちんと機能するならば、オーナーにとって大きなメリットがあるといえます。

しかし、プロパティマネジメント専門の管理会社の業界はまだ歴史が浅く、数も少ないので、管理委託するにあたって気を付けるべきポイントも抱えているのが実情です。

プロパティマネジメント専門の管理会社は社員の転職も多く、給与も不動産の営業などと比べてまだまだ低いのが現状です。

プロパティマネジメント専門の管理会社のメリットと気を付けるべきポイントをきちんと把握して、管理委託を検討することが賃貸オーナーにとって重要だといえます。

この記事では、プロパティマネジメント会社への管理委託で気を付ける2つのデメリットについてご紹介します。

不動産投資でプロパティマネジメント専門の管理会社への管理委託で気を付けたい2つのデメリット

デメリット①プロパティマネジメント専門の管理会社のスキル不足

プロパティマネジメント専門の管理会社の中には、一部の業務スキルが不足していると思われる会社が多いのも事実です。

 

効果的な募集図面や家賃設定が苦手

収益物件の売買仲介専門の不動産会社で管理も引き受けるような会社の場合はプロパティマネジメント専門の管理会社だといっても要注意といえます。

収益物件の売買仲介には強いものの賃貸管理についての知識は乏しく、効果的な募集図面や家賃設定を提案することが苦手です。

当たり前のことですが売買は得意でも賃貸に強いというわけではないからです。

不動産投資において収益物件の管理や賃貸には、収益物件の売買とはまったく別の専門スキルが必要です。

賃貸客付けに効果的な募集図面を作るには、現在の入居者がどういった設備や条件を好んでいるのかのマーケット調査を継続していることが重要ですが、そのあたりも不足しがちになります。

また、募集図面と成約する賃料には差があるので、募集する際には、

  • 賃料の値引きを想定して高めの家賃設定で募集する
  • 決めにくい家賃で募集していく

などの提案も必要になります。

ある程度数カ月で決まる物件であれば、少し高めの家賃から交渉可能としておけばいいですが、ニーズの少ないところで高い家賃で出していたらまったく決まらないことになります。

ニーズに近い金額で訴求していく必要があるからです。

 

空室対策の提案が苦手

プロパティマネジメント専門の管理会社を長年していても空室対策が苦手なことがあります。

これは管理業務において

  • 建物管理
  • 入居者対等業務(クレーム)

を主体としており、そちらに社員の労力が割かれているプロパティマネジメント専門の管理会社に多い現象です。

空室対策を立案する部署などが全くなく、ビルメンテナンス(BM)業に近い感覚で管理業務を行います。

このような会社に管理を依頼すると、きっちりと貯水槽点検をしたり入居者クレームに対応したりリフォームなどは完璧に行うのですが、空室対策には弱いという弱点があります。

もし半年空室だとしたら、

  • 効果的な募集条件にする
  • リフォーム提案を行う

などが必要になってきますが家賃をいじることしかしません。

たとえば、

  • 募集条件を敷金・礼金ゼロゼロにする
  • 保証会社の費用を負担する
  • その他入居者の初期費用に効果的な案を講じる

などを実施すればすぐに決まるところを、敷金1ヵ月で延々と募集していてまったく決まらないといったことも起こります。

プロパティマネジメント専門の管理会社として大手で古い会社だから安心というわけではなく、空室対策についてアイデアを豊富に持っていることを確認したほうがいいといえます。

 

オーナーの利益の最大化に理解がない

ビルメンテナンス業に近いプロパティマネジメント専門の管理会社ですと、日々の建物管理・入居者対応業務を行い、決められた費用の中で業務を遂行するのみと考えていることが多いです。

つまり、オーナーの利益の最大化に向けた物件の入れ替え提案などはまったく考えたことがないのが実態です。

ビルメンテナンス業に近いプロパティマネジメント専門の管理会社は、管理業務としてはしっかりやってくれますが、オーナーの利益の最大化に向けた物件の入れ替えや節税対策方法などの提案は不得手になります。

 

デメリット②管理料の設定に問題がある

プロパティマネジメント専門の管理会社の管理料の取り方に、プロとしての料金の設定になっていないことがあります。

 

管理料率を設定している

賃貸仲介店舗を持つ管理会社で行われている、入居中の家賃総収入の3%~8%と同じように、管理料を設定しているケースです。

ここでの問題点は、賃貸仲介店舗を持つ管理会社と同じように、入居がなければ管理料が発生しないので、無理にでも入居させるというインセンティブが働くことです。

業務を行う対価が、成果報酬になっているということになりますので、成果報酬を欲しいプロパティマネジメント専門の管理会社はオーナーの利益と相反しても、賃貸仲介会社に賃貸付けをお願いする可能性があります。

管理のプロであるプロパティマネジメント専門の管理会社は、入居中の稼働率に関係なく、一定の管理費を請求して業務を行うほうが、利益相反を生まない望ましい方法といえます。

 

一定の管理料だが安すぎる

一定の管理費を設定しているプロパティマネジメント専門の管理会社も増えてきていますが、管理を取得するためか格安に設定しているところもあります。

ファミリータイプでもワンルームタイプでも1部屋1,500円などのような格安の設定です。

管理料率を設定している管理会社と比べても格安です。

たとえば、ファミリータイプで1部屋10万円の部屋が15部屋ある1棟マンションでの比較です。

  • 管理料率5%・・・10万円×15部屋×5%=7.5万円/月
  • 1部屋1,500円・・・1,500円×15部屋=2.25万円/月

となり、一般的な管理料率(5%)と比べると5万円以上安くなる激安プライスになります。

果たしてこれでプロパティマネジメント専門の管理会社として利益が上がるのかどうか。

よく言われるのが、物件の入れ替えの提案時の売買仲介手数料もあるのでトータルで見れば儲かっているというのですが、いつ発生するのか分からない仲介手数料に頼っていて安定して儲かるとはなかなか思えません。

したがって、こうなると他で補うしかなくなります。

建物管理費と管理料以外となると、リフォーム費用で補う形が多くなります。

つまり、格安の管理料で管理委託を契約しリフォームで儲ける形になります。

こうなると、プロパティマネジメント専門の管理会社なのかはたまたリフォーム会社なのか分からないような会社に管理を依頼していることになってしまいます。

 

プロパティマネジメント専門の管理会社と賃貸仲介店舗を持つ管理会社の違い

エイブルやミニミニ、アパマンショップなどの、賃貸仲介店舗を持つ管理会社が管理会社と賃貸仲介店舗の両方を同一会社内に持つ形式です。

プロパティマネジメント専門の管理会社は、賃貸仲介店舗を自社保有せず管理業務を専門に行う会社となります。

賃貸仲介店舗を持つ管理会社は、

  • 賃貸募集の優先度
  • 利益が相反する本質的な問題点

という構造的な問題を持っているものの規模が大きくTVCMなどで認知度を高めているため、管理委託先で真っ先に誰もが思い浮かべるのではないでしょうか。

PM専門の管理会社はTVCMなども行っておらず賃貸仲介店舗も自社で保有しないため、知名度ではかなり落ちてしまい知らないオーナーもまだまだ多い業態となっています。

 

プロパティマネジメント専門の管理会社とは?

不動産投資においてプロパティマネジメントが今後重要になってくる背景

管理専門会社はプロパティマネジメントと呼ばれ、オーナーが所有している不動産から生まれる利益を最大化するように運営を代行する会社となります。

アメリカではすでに当たり前のように行われている方式で、所有と不動産投資が分かれていて不動産投資部分をプロの専門家に任せるという考え方になります。

なぜ日本ではこのような取り組みが遅れてきたのかといえば、不動産業界全体がとても古く昔からある慣習に縛られているからだと言われています。

TPPが日本に持ち込まれてくればひょっとすると不動産業界ももっと革新されるのではと囁かれてはいますが、現状の不動産売買仲介の世界では買い手と売り手から両方の手数料を同じ会社が取得できる両手取引が認められています。

両手取引が先進国で認められているのは日本くらいではないかと言われています。

当然、アメリカでは買い手と売り手の両方を代行することは認められていませんし、利益相反の関係になるのでそのような取引は法律で認められていません。

実は日本でも民法では『双方代理の禁止』があるので、弁護士などは両方の代理人になることはできず、当事者どちらかの代理人として相手方の代理人と交渉します。

しかし不動産業界に関しては代理ではなく媒介であるという論理で、実質は双方代理なのだから禁止すべきだという議論がたびたび起こっては何も変わらずということを繰り返して現在に至っています。

そういった事情もあり管理専門会社のプロパティマネジメントが今後日本でもっと普及していくであろうことは、容易に想像できます。

 

プロパティマネジメント専門の管理会社なら1社に複数物件を任せやすい

募集間口が広く対応エリアも広い

賃貸仲介店舗を持つ管理会社は自社の賃貸仲介店舗があるエリアに絞られてしまいますが、管理専門会社は自社の賃貸仲介店を持たないので、広いエリアの他社賃貸仲介店舗に賃貸付けを依頼でき管理を行える対応エリアは広くなります。

それでも、

  • 入居者募集
  • 建物管理
  • 入居者管理

の業務を行うためには広げすぎることはできませんが、大阪であれば神戸や京都、奈良など1時間程度で行ける範囲は対応エリアになってきます。

 

不動産投資オーナーにとってのメリット

不動産投資オーナーからすると物件ごとに管理会社を決めなくても1社の管理専門会社に任せることができるようになるので管理会社ごとのやり取りの労力が軽減されます。

不動産投資オーナーの利益を最大化する上でも物件単位に分かれていると煩雑になりますが、すべての物件を任せることができれば総合的な観点からの事業運営方針も立てやすくなります。

数は少ないですがオーナーの利益の最大化を目的としているため、物件の入れ替えなどを含めたトータルでの収益最大化の提案もできる管理専門会社/PM会社も出てきています。

 

プロパティマネジメントや管理を行わない賃貸仲介専業会社も出てきている

管理を行わず賃貸仲介に特化

今までの賃貸仲介の市場は賃貸仲介店舗を持つ管理会社の独壇場でしたが、最近になって都心部中心ではありますが、賃貸仲介専業会社が出てきています。

賃貸仲介専業会社は管理を行わず賃貸仲介に特化した会社となります。

 

賃貸仲介専業会社が出てくる背景

管理会社の専門化(プロパティマネジメント)と同じくして賃貸仲介専業会社が出てきているのは、空室が増えて競争時代に入ったからだとも言えます。

簡単には賃貸仲介店舗を持つ管理会社でも決まらない時代となったため、仲介手数料以外に広告手数料が取れるようになってきました。

早く空室を埋めたいオーナーが広告手数料を2ヵ月、3ヵ月出すように変わったために賃貸仲介専業会社が利益を上げられるようになったといえます。

アメリカのように買い手と売り手の権利の保護の観点から、管理専門会社(プロパティマネジメント)と賃貸仲介専業会社が増えてきたというよりは、空室競争時代に適合したプロの戦いへと変遷してきているのが日本の不動産市場における実態だといえます。

 

今後はどうなっていくか?

今後は

  • 管理専門会社によるオーナーの利益を追求する会社
  • 入居者の利益を最大化しながら利益を追求する賃貸仲介専業会社

が、市場原理からしても増えていく方向に進むのではないかと言われています。

ただ、都心部以外では、賃貸仲介の件数が伸びないために賃貸仲介を専業で行える会社がどこまで増えていけるのかは未知数の部分だと言われています。

 

まとめ

  • プロパティマネジメント専門の管理会社自体は数が少なく、利用しているオーナーも少ないのが現状。そして良質なプロパティマネジメント専門の管理会社を選ぶのも難しいのが実態となっている。
  • プロパティマネジメント専門の管理会社のスキル不足であったり、管理料の設定に無理があったりするので、プロパティマネジメント専門の管理会社と聞いて即座に最先端と思わず、じっくり中身を検証してから大切な物件の管理依頼先を選ぶという姿勢がオーナーには必要となる。
  • 管理専門会社(プロパティマネジメント)は古くからあるが、最近注目されてきており、不動産投資のプロである管理専門会社(プロパティマネジメント)が今後の主流になっていく可能性もある管理形態となっている。
  • 管理会社が専門化していく一方で、都心部などの賃貸件数が多いエリアでは空室が増えて過当競争が起こり、仲介手数料のほかに広告料を数カ月出すオーナーも増えてきており、賃貸仲介専業の会社も出てきている。今後は今まで通りの賃貸店舗を持つ大手管理会社と、管理専門会社(プロパティマネジメント)、賃貸仲介専業会社の三つ巴の戦いになっていく可能性がある。

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