物件購入

大阪方式(関西方式)の特徴と収益物件の売買における敷金の取扱方法

一般的な売買における敷金の取り扱い方法と大阪方式との違い

収益物件の売買では、賃借人との契約は引き渡し時に買主に引き継がれます。

家賃の引継ぎに目が行きがちですが、敷金や保証金などの預り金の引継ぎの取り扱いについても、しっかりと把握しておくことが必須です。

賃借人は売主に敷金を預けているはずですが、売買によって収益物件の所有権が買主に移転した場合、敷金はどのように扱うのかを理解することがポイントとなります。

また、大阪方式(関西方式)といって、大阪近郊の関西エリアで行われる持ち回りといわれる敷金などの返還債務に関する慣習も理解しておくことが必要です。

この記事では、大阪方式(関西方式)の特徴と収益物件の売買における敷金の取り扱いの注意点をご紹介します。


大阪方式(関西方式)の特徴と収益物件の売買における敷金の取り扱いの注意点

収益物件の売買に伴う敷金の取り扱いの注意点

賃借人は物件を借りる際に、売主との間で賃貸借契約を締結し、売主に対して敷金を預け入れています。

仮にこの時の敷金が家賃の1ヵ月分だとして、この状態で売主が買主に対して収益物件を売却するとします。

この場合、賃借人との間の賃貸借契約は、買主が継承することになります。

つまり、売主の不動産投資家さんとしての地位を買主がそのまま引き継ぐことになります。

そのため、売買によって収益物件の所有権が買主に移転すれば、買主は正式に新しい不動産投資家さんとなります。

その後、賃借人が退去するという話になれば、当然『新不動産投資家』が敷金1ヵ月分を賃借人に返還しなければなりません。

そのため、賃借人がいる収益物件を購入する際には、収益物件と一緒に、売主が持っている『敷金』も買主に移転させなければならないことになります。

 

敷金はいつ売主から買主に移転させるのか?

通常では、決済の時にその明細に敷金の金額を盛り込みます。

実務上は金銭の授受の簡素化を図るために、決済時に敷金分を差し引いた残代金の精算書を買主に渡したりします。

これにより、事実上、売主から買主に敷金が動いたことになります。

そして買主は将来賃借人が退去するときに、この売主から引き継いだ敷金を返還すればよいことになります。

 

大阪方式では敷金や預り金の授受を行わない持ち回り方式

一般的な売買における敷金の取り扱い方法と大阪方式との違い

これも大阪だけで行われている慣例なのですが、『大阪方式』といって、決済時に売主から買主に対して、敷金や預り金の授受を行わない方式です。

関西、特に大阪でよく行われるので『大阪方式』と呼ばれます。

考え方ですが、通常であれば決済時に敷金の授受の代わりに、精算を行うのですが、『大阪方式』ではそれも物件価格に込みになっているという考え方です。

決済時に別途現金の授受や精算は行わず、返還金の債務だけは売主から買主に引き継がれるという内容となります。

当然、その後に賃借人が退去する際には、買主が敷金を返還しなくてはいけません。

なぜ大阪でだけそうなっているのかは不明ですが、そういう慣習なので、いつも通りと思って決済すると、差し引いてくれると思っていた敷金分が差し引かれずに決済することになり、大きな物件ほど敷金の金額も高くなるため、なんだか損した気分になると言われます。

 

返還しない保証金はどう扱うのか?

物件によっては敷金ではなく、『保証金』という名目で賃借人からお金を預かっている場合があります。

実務上の意味としては敷金とあまり変わりませんが、保証金の場合は退去時に賃借人に返さないことになっている場合もあります。

これは保証金に限ったことではなく、敷金の場合でも、『退去時に1ヵ月分償却』といった契約内容になっている場合があります。

こういった場合は、一般的には『賃借人に返す必要のない性質の金銭』については、売主から買主へ引き継がないことになっています。

なぜなら、税務上、返還をしないことをあらかじめ取り決めている金銭については、その年の不動産所得として税務署にすでに確定申告しているためです。

要するに税務上は、返還しない保証金や敷金は、礼金と同じようにその時点で売り上げに計上されていることになります。

そのため、返還しない保証金や敷金は買主には引き継がれません。

 

敷金の引き継ぎトラブルは起こりやすい

通常、上記のようにして敷金を売主から買主に継承すれば、特段トラブルは発生しません。

しかし、注意が必要なのは、売主自身が敷金を保管していない場合です。

例えば不動産業者に管理委託していたり、サブリース契約をしているような場合は、敷金を売主本人ではなく、不動産業者が保有しているケースがあります。

このようなケースでは、買主も引き続き同じ不動産業者と管理委託契約やサブリース契約を結ぶのであれば、敷金を動かさなくても問題ありませんが、もしも買主が別の不動産業者に管理を委託することを条件に購入するような場合については、あらかじめ管理会社である不動産業者から敷金を売主口座に戻してもらわなければならないことになります。

ですが、現管理会社からしてみれば、管理物件が減ることになるため、場合によってはすんなりと応じてくれなかったり、管理委託契約の解除手続きの書類をすべて取り交わした後でなければ返還に応じないというようなこともあります。

売買の仲介不動産会社が、敷金は売主が保管していると思い込んで勘違いしているケースもあります。

そのため、決済の直前になって売主が通帳を確認してはじめて敷金が管理会社に保管されていることが発覚し、決済までに急いで戻してほしいのに、現管理会社側との解約の手続きに手間取って決済に間に合わなくなったりすることが起こったりします。

そのため、賃借人付きの収益物件を売買する際には、あらかじめ敷金を誰が保管しているのかしっかりと確認しておくことを忘れないようにする必要があります。

まとめ

  • 敷金の返還義務は、所有権移転にともなって、売主から買主に引き継がれる。実務上は敷金の明細を別途用意し、決済代金から差し引く形で敷金の移転を行う。
  • 大阪方式では、敷金の返還義務だけが売主から買主に引き継がれ、金銭の授受や決済代金からの差引を別途行わない慣習となっている。つまり、物件代金自体がもともと返還債務を差し引いた価格になっているという考え方になる。
  • 返還義務のない償却する保証金や敷金は、基本的には引き継がない。

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