不動産投資は木造かRC造どっちがいい?メリット・デメリットと収支比較・購入比較【徹底まとめ】

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収益物件は木造・鉄骨造・RC造のどれが利益を出しやすいか?

不動産投資の収益物件には様々な構造の建物がありますが、木造アパートとRC造のマンションでは見た目も価格も大きく違いますし耐用年数や融資の条件も変わってきます。

木造とRC造の収益物件を比較すると利益を出しやすい収益物件の構造はどちらになるのでしょうか?

結論から申し上げると、税引後の利益だけを考えると築年数の古い木造が最も利益を得やすいといえます。

この記事では、収益物件の木造とRC造のメリット・デメリットと収支比較についてご説明します。




目次

不動産投資は木造かRC造どっちがいい?木造とRC造のメリット・デメリットと収支比較まとめ

木造とRC造の構造によるメリット・デメリット

一棟のアパートやマンションの構造は大きく分けて3種類あります。

  • 木造
  • 鉄骨造
  • RC造

です。

対照的なのが木造とRC造で鉄骨造はややRC造よりの特徴を持つといえます。

 

木造のメリット・デメリット

木造は一般的にアパートと言われているもので、2階建て、高くても3階建てまでの小規模なものが中心になります。

 

木造のメリット

  • 建築費が安く規模も小さいため、物件の価格が低く抑えられ小規模な投資を好む人でも取り組むことができる
  • 固定資産税や修繕費などの維持費や解体費が、RC造や鉄骨造の物件と比較して少額になる
  • 解体費が安いため、最終的にはアパートを壊して更地にして売却するという選択肢も持つことができる

などが木造のメリットとして挙げられます。

 

木造のデメリット

木造は税務上の耐用年数が短いため、金融機関からの借入期間が短く設定されてしまう場合があります。借入期間が短くなれば、月々の返済額が多くなって手取り収入(キャッシュフロー)が悪くなるので、収益面では不利となります。

ただし、最近は金融機関の融資姿勢にも変化が見られ、耐用年数が過ぎている物件に対しても、20年超の長期融資を行っている金融機関も多くなってきたため、このデメリットも感じることはなくなっていくでしょう。

その一方で、税務上の耐用年数が短いということは、償却期間が短く、木造であれば最短4年間という短期で、年間の減価償却費を多く取れるため、節税としてのメリットは大きくなります。

 

RC造のメリット・デメリット

RC造は一般的にマンションと呼ばれるものが多いです。

 

RC造のメリット

RC造は堅固な建物のため高層構造なものも多く、1棟で規模の大きい投資を行うことができることや、税務上の耐用年数が長く、長期借入がしやすいことがメリットとして挙げられます。

 

RC造のデメリット

RC造は物件価格そのものが高いことに加え、建物の維持管理費や固定資産税、解体費が高額になること、耐用年数が長く減価償却費を多く取れないことなどがデメリットとして挙げられます。

鉄骨造は木造とRC造の中間、ややRC造寄りと考えればいいでしょう。

 

木造・RC造の耐用年数・解体費用の比較

居住用物件の法定耐用年数

  • 木造・・・22年
  • 鉄骨造
    骨格材の厚さ3ミリ以下・・・19年
    骨格材の厚さ4ミリ以下・・・27年
    骨格材の厚さ4ミリ超・・・34年
  • 鉄筋コンクリート造(RC造)・・・47年

 

耐用年数計算の簡便法

築年数が法定耐用年数の一部を経過している場合

耐用年数=(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×0.2

◎木造で築10年の場合

耐用年数=(22年-10年)+10年×0.2=12年+2年=14年

 

築年数が法定耐用年数をすべて経過している場合

耐用年数=法定耐用年数×0.2

◎木造で築23年の場合

耐用年数=22年×0.2=4年

 

構造別解体費用参考値

  • 木造・・・坪当たり5万円~7万円
  • R造・・・坪当たり10万円~15万円

※エリアや時期によって変動があります。

 

不動産投資での木造収益物件とRC造収益物件の収支構造の比較

不動産投資では賃料収入は売上、純収入は粗利益と考えることができます。

いくら賃料収入が多くても、経費が多くかかって純収入が残らなければ意味がないことになります。

また、減価償却費で税引後の利益(手取り収入)をコントロールできなければ、利益を税金で持っていかれて結局は手元にお金が残らないということになります。

ここでは具体的に木造とRC造の収支の比較を見ていきたいと思います。

下記の表をご覧ください。

  木造 RC造
物件価格 1億円 1億円
満室時賃料収入(売上) 1000万円 1000万円
表面利回り 10% 10%
管理手数料(5%) 50万円 50万円
物件管理料 90万円 150万円
固定資産税・都市計画税 60万円 100万円
実質収入(粗利益) 800万円 700万円
実質(NET)利回り 8% 7%
元利金返済 500万円 500万円
税引前キャッシュフロー 300万円 200万円

賃料収入が同じ1000万円の木造物件とRC造物件を比べます。

まず、経費がRC造の場合は300万円、木造の場合は200万円で純収入がこの時点で700万円と800万円で違います。

これは、RC造の場合にはエレベーターの保守維持費など、木造に比べてランニングで発生するコストが多くかかるのと、建物が堅固なので固定資産税が高いためです。

そのためRC造物件は木造物件に比べて実質収入が少なくなります。

逆にいえば、木造物件はRC造物件に比べて実質(NET)利回りが高いことがわかります。

一般的にRC造のほうが価値のある収益物件という先入観を持っている人が多いように感じますが、耐用年数の長いRC造の物件のほうが長期の融資を引きやすいという金融機関の融資姿勢の影響もあるのだと思います。

また、物件が長持ちすることや、見栄えがいいことに価値を感じる人も多いと思います。

最近はRC造のマンションを購入することが一種のブーム化していて相場が以上に高騰していることもあるので注意しなければいけないところです。

ひどい場合は木造アパートなんてカッコ悪いし恥ずかしいという人までいます。

しかし、不動産投資はあくまでも事業です。

事業である以上、収益物件を所有する満足感やこだわりよりも、利益の最大化を目指さなくては本末転倒となります。

投資効率と減価償却による節税を用いた利益の最大化という点から考えると、木造の物件のほうがRC造の物件に比べて投資対象としては優れているという場合もあるということです。

さらに上記比較表では税引前の比較までしかできていませんが、税引後のキャッシュフローはますます木造物件が有利となりやすいです。

なぜなら、減価償却の金額が木造とRC造とでは大きく違うからです。

木造物件の場合は短期間で減価償却できるため、会計上の赤字が計上でき、税引後キャッシュフローのプラスが大きくなりやすいです。

一方でRC造は減価償却があまり大きく取れないため、会計上の利益が出て税負担が重くなり、税引後キャッシュフローが小さくなりやすい特徴があります。

 

不動産投資でRC造収益物件と木造収益物件どちらを買うかの購入判断基準を4つの視点で徹底比較

RC造収益物件と木造収益物件、買うならいったいどちらが良いのでしょうか?

木造収益物件がいいと言っている人もいれば、RC造収益物件がいいと言っている人もいて、それぞれが木造やRC造の収益物件を購入しています。

結論から言うと、

  • RC造にはRC造を選ぶべき理由がある
  • 木造には木造を選ぶべき理由がある

ということになります。

ただし、それぞれの不動産投資の方針に合っている場合、という条件付きというところがミソです。

 

比較視点①:木造とRC造の減価償却費の比較

減価償却が早くとれるのは『木造』です。

減価償却は税務に密接に関わります。

 

木造収益物件の減価償却

例えば地方に耐用年数オーバーの木造の一棟アパートを買ったとします。

その場合の建物減価償却期間は4年です。

木造一棟アパートはこの減価償却期間が短いことが税務上のメリットとなります。

保有期間中はほとんど税金を支払わずに済む場合もあり得ます。

 

RC造収益物件の減価償却

RC造では耐用年数オーバーでも減価償却期間は9年ですので、築古物件を購入した際の減価償却では木造のほうが有利です。

ただし、将来的に赤字で売却する前提であれば、減価償却は前倒しでたくさんとれたほうが有利ですが、黒字で売却の場合は減価償却をたくさんとっていると、その分売却益が増えて、売却時の税金が高くなることには注意が必要です。

減価償却は課税の先送りという側面があるからです。

 

比較視点②:木造とRC造の固定資産税の比較

固定資産税が安いのは『木造』です。

あくまで『建物部分』の固定資産税額の比較です。

 

木造収益物件の固定資産税

木造建物の固定資産税は安いです。

建物固定資産税計算の仕組みは、よくこれだけ複雑にできるなというくらい複雑なのですが、簡単にいうと新築時の建設価格の50%程度が新築物件の初年度の固定資産税評価となるようです。

当然、建設費が安いほど固定資産税も安くなります。

翌年以降も経年劣化に応じて税額も安くなっていき、税金の計算ルール上、木造は急激に劣化するので固定資産税も急激に安くなります。

 

RC造収益物件の固定資産税

同じ床面積であれば、木造よりRC造のほうが1.5倍程度、固定資産税の税額は高くなります。

翌年以降の経年劣化に応じての固定資産税の税額の減少も木造と比較すると緩やかです

RC造の一棟マンションは長期間使えるので固定資産税も高いままという税金の計算ルール上の決まりになっています。

 

木造収益物件とRC造収益物件を同じ築20年・同じ床面積で比較すると?

RC造収益物件は木造収益物件よりも4倍ほど建物にかかる固定資産税額(固定資産税合計額ではなく建物にかかる分のみ)が高い計算になります。

しかし、都心では建物評価額3に対して土地評価額7の割合が基本です。

金額でいえば建物にかかる固定資産税は、不動産投資投資全体から見ればそれほど大きなウェイトを占めるわけではありませんので、固定資産税だけにこだわるのはいい結果を生まないです。

収益シミュレーション時に固定資産税やその他の税金も計算した上で、収益物件を選定すればいいと思います。

 

比較視点③:木造とRC造の修繕費用の比較

修繕の観点から見ても『木造』には利点があります。

 

木造収益物件の修繕費用

木造収益物件の構造はシンプルで、配管も露出管のため問題点が外部からも見えることがほとんどです。

目に見えている問題以上の修繕費用は発生しないのが木造の特徴だといえます。

木造収益物件は2階建てが多いので、公営水道管から十分な水圧を確保でき、ポンプを介さずに蛇口を水道管に直接接続することができます。

木造では排水用ピットもないことが多く、あったとしてもメンテナンスしやすい構造になっています。

RC造収益物件では必須の水回り設備が木造では不要ですので、それらがない分維持コストも安く上がります。

 

RC造収益物件の修繕費用

RC造収益物件では、排水管がコンクリートスラブの中に埋まっていることが多く水回りのリフォームや修繕の障害となったり、漏水の原因がどこかが分からずに広範囲に修繕しなければならないことがあります。

特に建築時の図面が紛失されていると建物構造がブラックボックス化してしまい原因調査のために余計な費用がかかることがあります。

また、RC造収益物件では高層階化されているので、水道ポンプや貯水槽などの水回りの設備の維持管理費用がかかります。

ただし、物件投資規模が大きくなってくると、修繕費用は空室による売上減少や広告費などの募集費用に比べたらそれほど大きなウェイトを占めることはありません。

そのため、あまり気にしなくでもいいというと言い過ぎですが修繕よりも収益に寄与する他の要素を優先的に気にするべきという見方もあります。

 

比較視点④:賃貸需要・賃貸付けの比較

賃貸付けと賃料の下落率の観点からはRC造収益物件がダントツ有利です。

特に都心部にいくほどRC造マンションが賃貸入居者には好まれる傾向があります。

 

木造収益物件の賃貸需要・賃貸付け

木造収益物件は防音性やセキュリティに問題があるというイメージが強く、都心部に行くほど賃借人に人気がありません。

一方、地方では多くの物件が木造なので地方の入居者は都心部ほど木造収益物件を敬遠しない傾向にあります。

また、木造収益物件は古くなると急激に賃料相場が下がることが多いです。

木造収益物件は築10年までに新築時の賃料比で90~95%まで下落する可能性があります。

そして築20年を超えると木造収益物件は急激に家賃の賃料水準を落としていきます。

長期保有が前提であったり、購入する際の築年数によっては賃料が想定通りに入らず収支計画の見直しを迫られる可能性が高いのが木造収益物件の特徴だといえます。

 

RC造収益物件の賃貸需要・賃貸付け

都心部での賃貸需要を考慮すると、木造収益物件よりもRC造収益物件が圧倒的に有利です。

ワンルームなら女性、ファミリータイプなら小さなお子様のいる家族からは、セキュリティがしっかりしていて安全で、防音性が高くプライバシーが確保される安心さでRC造収益物件が支持されます。

また、RC造収益物件は一定の水準までは賃料が下落しますが、それ以降は賃料が安定する特性があります。

RC造収益物件は築10年程度までは賃料の下落はあまりなく、築20年から40年くらいまではほとんど賃料は変わりません。

 


まとめ

  • 木造一棟アパートは減価償却、固定資産税、修繕のトリプル安という点に関してはRC造一棟マンションよりも有利。都心部では賃貸付けでRC造一棟マンションが有利。
  • 維持費用も収支計算の際に組み入れて物件を選べばいいため、『維持費用が安いから木造を選ぶ』というのは投資戦略としては正しくない。
  • 木造一棟アパートは築20年を超えると経年劣化による賃料下落が激しいが、RC造一棟マンションは築40年くらいまでは新築賃料比で85%程度を維持できる可能性が高い。
  • 賃料が高く取れる都心部ではRC造一棟マンションが有利、修繕管理費用が賃料比で重たくなる地方では木造一棟アパートが投資戦略上有利となる。
  • 木造一棟アパートは金額の小さな物件しかなく、1物件あたりの戸数も少ないため、規模拡大の投資戦略で考えるなら、RC造一棟マンションを積極的に検討したい。



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