これは良いなと思った収益物件の情報を分析して購入を検討したいと思える収益物件が見つかっても、銀行へのローン融資依頼が遅かったばっかりに他の人に先を越されて収益物件を取られてしまうことがよくあります。
欲しかった物件が買えなかったときの『逃した魚は大きい』感は半端ないです。
その逃した原因が融資審査でもたついたためということであればなおさら悔やまれるでしょう。
基本的に不動産の購入は早い者勝ちが原則です。
最終的に良い収益物件を取得するためには、収益物件の選別から不動産投資ローンの融資内定も含めたスピード感が何よりも大切になります。
どれだけ物件の収益性やリスクなどを緻密に分析しても物件を取られてしまっては徒労に終わってしまい何にもならないからです。
特にローンの融資内定でもたつくと良い収益物件の場合は購入したいというオファーが多いので、買付を一番に出していたとしても他の人が先に融資を付けた場合は後回しにされてしまうことさえあるのです。
いつでも銀行にローンの審査を打診できる体制を敷いておくことが必要です。
ローンの審査で他の人に後れを取らないためにもあらかじめ資料を準備して融資申請に備えておくことは非常に大切です。
銀行ローン審査申請準備リスト①:融資を受けたい収益物件の資料
- 物件概要書
不動産会社から受領している物件概要書で問題ありません。 - レントロール
家賃表です。現況の稼働状況も分かっていること。 - 不動産に関わる資料
登記簿謄本・地積測量図・平面図・間取り図面・固定資産税評価・建物の確認済証・検査済証
上記資料はいずれも不動産会社に資料を依頼します。
基本は全ての資料をそろえてからの融資依頼となりますが、売主からの受領する資料もあるので不足の資料は後で提出することでも全く問題ありません。
上記の中で、よく存在しないのが検査済証です。
建築後の役所からの検査を受けると交付されるものですが、
- 失くしてしまっているケース
- 検査済証を取っていないケース
があります。
どちらのケースかはヒアリングして確認しておきます。
銀行ローン審査申請準備リスト②:融資を受ける申込人の資料
- 経歴書
学歴・社会人の職務経歴・保有資格などを整理しておきます。 - 金融資産一覧
金融資産は、預金、株式、保険が含まれます。
金融機関は、金融資産を多く持っている人に融資しやすいため、もれなく最大限の金融資産を公開するようにします。
各銀行の名称、口座番号、預金金額、全体金融資産の合計金額を整理しておきます。 - 家系図
意外と家系図も必要になります。
家系図を見て、誰が相続人となるのか、配偶者がいれば配偶者を連帯保証人にできるか、などをチェックしています。 - 身分証明写し
運転免許証、健康保険証などの身分を証明できるものの写し。 - 源泉徴収票3期分写し
サラリーマン給与所得者の人は、3期分の源泉徴収票を用意します。 - 個人の確定申告書3期分写し
確定申告をしていれば、こちらも3期分必要となります。 - 金融資産のエビデンス
金融資産の一覧で作成した預金、株式、保険などは、名前と口座番号が入っている通帳・保険証書などのコピーが必要になります。 - 返済予定表
自宅の借入額、返済予定がわかるもの。
銀行ローン審査申請準備リスト③:連帯保証人の資料
連帯保証人が必要な銀行と必要でない銀行がありますが、事前に準備しておきます。
働いている人は、源泉徴収票や確定申告書が必要になります。
- 身分証明書
運転免許証、健康保険証 - 源泉徴収票3期分
収入がある人は必要となります。 - 確定申告書3期分
確定申告しているのであれば、申告書の写しが必要です。
銀行ローン審査申請準備リスト④:既に持っている不動産(自宅・収益物件)の資料
- 物件概要書
土地・建物の所在地、土地の面積、建物の面積、建物の間取り、ローン金額、借入額、返済額、家賃収入など、物件の概要が分かる資料を準備します。 - 最新レントロール
収益物件の部屋ごとの家賃・共益費・駐車場代・敷金などの情報が必要になります。 - 固定資産税額
物件の固定資産税額です。
銀行は、固定資産税を経費として見ているため、銀行の評価計算式に固定資産税額が必要だからです。 - 返済予定表
銀行から送られてくる返済予定表です。
銀行ローン審査申請準備リスト⑤:資産管理法人をお持ちの場合の資料
- 履歴事項全部証明書写し
会社の登記簿謄本のことです。法務局に行けば、簡単に取得できます。 - 決算書3期分
法人の場合は、3期分の確定申告が必要になります。 - 金融資産一覧表
本人と同じく、法人で所有している金融資産すべてを記載します。 - 保有物件の返済予定表
法人で保有している収益物件の返済予定表です。銀行から送られてくるものです。
おわりに
- 良い収益物件が見つかって欲しいと思っても、銀行への融資依頼が遅いと、他の人に物件を取られてしまう。物件取得には判断スピードとともに融資付けスピードも重要となる。
- いつでも融資依頼ができるように資料一式を準備しておく必要がある。もし準備できていなければ、不動産会社からの優先度は下がってしまうことを覚悟する。
- 良い物件であるほど、買付証明で仮に1番手を取っていたとしても、融資にもたつく間に、他の人が同条件で融資を付けてしまえば、1番手が取られてしまうことがある。