不動産投資で空室を埋めるための費用対効果が高く賃貸募集に効果的な設備はどのようなものでしょうか?
不動産投資で収益物件の運用を行う際に導入すべき設備は、
- 費用対効果が高く入居者も導入を強く望んでいる設備
- 費用削減効果や収入増につなげる設備
の2つの種類に分類できます。
例えば、床暖房や風呂の追い焚き機能などは、入居者のニーズは高いものの数十万円以上の出費を伴います。
費用対効果が非常に悪いため、導入に踏み切るケースはあまり多くありません。
このような費用対効果を無視した設備ではなく、実用性が高く費用的にも導入しやすい設備を導入することが大切です。
この記事では、不動産投資の空室対策でコストパフォーマンスがよくて新規入居者がバンバン決まりやすい8つの設備についてご紹介します。
空室を埋めるために導入したい設備①:カラーテレビドアホン
カラーテレビドアホンとは、カラーモニター付きのドアホンです。
テレビモニターホンがあれば、来客者が来た際にドアの覗き穴を見なくても確認ができるため、防犯安全面を重視する入居者にとっては必須の設備だといえます。
配線の工事が必要なので一見導入が難しそうな設備に思えますが、既存のモニターなしのドアホンがあれば、実は非常に安価に取り替えることができる設備です。
設置方法は簡単で、既存のドアホンがあった場所に2万円以下で買えるカラーモニターホンを取り付け、既存の配線につなげるだけです。
この工事には電気工事士の資格が必要なため、現物を支給して取り付け工事のみをリフォーム会社に依頼するとコストダウンが可能です。
空室を埋めるために導入したい設備②:温水洗浄便座(ウォシュレットなど)
温水洗浄便座(ウォシュレット)は今や賃貸マンションであっても必須の設備だといえます。
ついていない物件を購入したのであれば必ず取り付けておくことをおすすめします。
価格も2万円程度で買えますし、自分で取り付けることも可能です。
注意が必要なのは、トイレ内にコンセントが無いと、コンセントの取付工事を行う必要が出てくるということです。そうなると1万円程度余分に費用がかかります。
空室を埋めるために導入したい設備③:シングルレバー混合水栓
キッチンの蛇口はシングルレバー混合水栓に交換します。
一つのレバーで水もお湯も出せるため、特に女性に人気の設備です。
炊事をする女性目線に立って設備を導入することは大変重要です。
古い物件の場合、水とお湯のハンドルが分かれているハンドル混合水栓であることもあり、料理を頻繁にする際にはかなり不便です。
特にファミリー向けのマンションの場合は導入を検討したほうが良い設備だといえます。
価格は取り付け費用とあわせても安ければ2万円程度でできることもありますが、キッチンの使用によって手間が変わるので、費用も若干の差がでてきます。
空室を埋めるために導入したい設備④:室内干しワイヤー
室内干しワイヤーは、窓際の壁などに取り付けることにより洗濯物をかけるワイヤーを出すことができる設備です。
雨の日でも洗濯物を干すことができる上に、花粉症の人がいる場合や洗濯物を外から見られるのが嫌な人には気に入ってもらえる設備です。
室内用の物干しスタンドと違って使わない時は巻き取っておけるので、場所を取ることもないのがメリットです。
目新しい設備なのでほとんどの賃貸マンションがまだ導入していない上に、価格も数千円程度なので安価です。
オーナーの気遣いで内見者にもプラスの印象を与えやすい設備です。
空室を埋めるために導入したい設備⑤:パワーブレーカー
パワーブレーカーは電子ブレーカーやデジタル式ブレーカーとも呼ばれる設備で、待機電力を機械で制御することにより、電気代を大幅に削減できる設備です。
導入には数十万円程度かかることが多いですが、20戸以上ある中規模マンションでエレベーターが設置されている場合、月に数万円程度電気代が安くなる場合もあります。
年間20万円以上安くなるのであれば、設備投資に数十万円のコストがかかっても、2年程度で回収できる可能性があります。
事前に見積もりを取ってどれだけ効果があるのかを確認することができるので、必要に応じて活用してみる必要があります。
空室を埋めるために導入したい設備⑥:宅配ボックス
新築の分譲マンションでは宅配ボックスは必ず設置されていますが、築15年以上経つ賃貸マンションに導入されているケースはまだまだ稀です。
特に地方の物件であれば、周辺の賃貸マンションにはまったく導入されていないことも多くあります。
共働きが増えてきており、昼間に在宅していない人も多いため、導入すれば解約抑止につながる可能性もあります。
20万円以下で導入できる商品も出てきているので、設備スペースがあるのであれば検討の余地がある設備だといえます。
空室を埋めるために導入したい設備⑦:電子ロック
電子ロックもまだあまり普及していない珍しい設備です。
主に単身用のマンションなどで鍵の代わりの役目を果たします。
電子ロックが導入されている物件の入居者は、あらかじめ設定しておいた暗証番号によって玄関ドアの開け閉めを行います。
電子ロックを導入することにより、セキュリティ意識の高い単身層の入居者に訴求できる可能性があります。
また、鍵の交換が不要になるため、入居者は入居する際の鍵交換費用の負担がなくなるというメリットもあります。
電子ロックの弱点は、電池を利用するため、電池がなくなるとドアの開け閉めが突然できなくなることです。
電池は2年程度持つ場合が多いので、全室一斉に電子ロックに取り換えた後、2年後にオーナー支給で電池を取り換えてもらう形の運用方法が適しています。
電子ロックの暗証番号を忘れた場合は、マスターキーによって解錠可能です。
空室を埋めるために導入したい設備⑧:自動販売機
自動販売機は設備とはいえないかもしれませんが、周辺にコンビニや自動販売機がない場合は設置を検討してもよいかもしれません。
契約形態は自動販売機会社によって異なり、1本当たり20円が支払われるなどとなっている場合や、固定で月々いくらなどと決めておく場合もあります。
ランニングコストとして電気代は月に4000円ほどかかります。
設置が可能かどうかは、インターネットで近隣の自動販売機会社を検索して聞いてみればすぐに分かります。
自動販売機からの売上は、まさに不労所得に近いものがあり、場所によっては月1万円以上利益が出ることもあるのでバカにできません。
おわりに
収益物件の運用に関して設備を導入すべきかどうかの基準は、費用対効果が高く賃貸募集に効果的な設備かどうかということです。
そして、その設備の特徴として、
- 費用対効果が高く入居者も導入を強く望んでいる設備
- 費用削減効果や収入増につなげる設備
であることが求められます。
どれだけ入居者に便利であっても、費用対効果を無視した費用対効果の悪い設備の導入はやめるべきです。
実用性が高く費用的にも導入しやすく、賃貸募集にも効果的な設備の導入はどんどん検討して効率的に運用したいところです。