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【追記】不動産投資の1物件1法人1金融機関スキームはリスク大!隠さなければ節税面でメリット大!

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資産管理法人設立で1物件・1法人・1金融機関でのスピード購入術

※【2019.3.13追記】【2018.9.4追記】2017.5.29にアップした『資産管理法人設立で1物件・1法人・1金融機関でのスピード購入術』という記事が現状にそぐわなくなっているため注意点を追記しタイトルも変更しています。追記は原文まとめの後にあります。

【以下原文:2017.5.29】

不動産投資で融資を活用して買い進める王道は、黒字決算を続けて内部留保(純資産)を積み上げて銀行からの信頼を厚くすることです。

しかしこのやり方だと数年間の決算書や確定申告の実績が必要となりそれなりの時間がかかることになります。

それに比べて新設の資産管理法人の場合はまだB/SやP/Lがないために、銀行審査で個人の属性と金融資産しか見ようがありません。

この新設の資産管理法人の特徴を考慮してスピード感を持って収益物件を買い進める方法が、

『1物件・1法人・1金融機関』

で行う方法です。

この記事では、資産管理法人設立で1物件・1法人・1金融機関でのスピード購入術をご紹介します。

【追記】1物件1法人1金融機関スキームは不動産投資で有効なのか?⇒隠さなければ節税面でメリット大

1物件1法人1金融機関で収益物件を取得して不動産投資を行うことは有効なのでしょうか?

結論からいうと1つの法人で収益物件を買い進めていくよりも節税面で有利になります。

ただし以前のように既存借入を伏せて融資を引くだけのために1物件1法人1金融機関スキームを使うことは今後はやめたほうがいいです。

金融機関もそれに気付いて調査を強化しているからです。

地道に実績を作ったうえで法人を分けて収益物件を取得することで節税対策となりキャッシュフローがより回るようになることが王道です。

くれぐれも既存借入を銀行に隠すような方法は現在では使わないことです。

 

【以下原文:2017.5.29】

資産管理法人設立で1物件・1法人・1金融機関でのスピード購入術

ポイント①:1物件・1法人・1金融機関

借り入れを起こして収益物件を保有すると資産が増えますが当然に債務も増えます。

物件を買い進める際に追加融資しようとする金融機関は、

  • 保有物件のキャッシュフローは安全なのか?
  • 保有物件の担保力と債務のバランスはどうなのか?

などを細かく見てきます。

そして物件を買い進める購入スピードも見てきます。

急速に保有物件を増やそうとすると金融機関からは、1~2年は運営状況を見させてくださいと言われるようになります。

そこで、

『1物件・1法人・1金融機関』

の方法が有効となります。

この方法はそれぞれの金融機関別に法人をつくり、各金融機関には他の資産管理法人の存在を伏せながら収益物件を買い進めていくという方法です。

しかも最初のうちは毎回新設法人で購入するために、決算書や確定申告の審査を受けずに金融資産のエビデンスをきちんと示し、購入する収益物件の担保力と債務のバランスが取れていれば金融機関も融資の承認をおろしやすくなります。

 

ポイント②:金融資産(=見せ金)を極力減らさないようにする

新設の資産管理法人で収益物件を買い進めるには個人金融資産の有無が大きな影響を及ぼします。

収益物件を買い進めるスピードを上げるためには常に一定の金融資産を保持しておくことが必要となります。

本業の年収にもよるのですがこの場合の金融資産は最低5000万円は欲しいところです。

また、ここでいう金融資産は、

  • 現預金
  • 有価証券
  • 抵当のついていない不動産

などのことを指します。

収益物件購入時には物件価格以外にも、仲介手数料や登記費用、不動産取得税などで別途物件価格の7%程度の費用がかかります。

金融機関としては諸費用くらいは自己資金で払って欲しいという考えが一般的なのですが、各種アレンジによってオーバーローンも可能になるケースもあります。

このような買い進め方が出来れば自己資金を減らすことなくスピードを上げて保有物件数を増やすことが出来ます。

 

ポイント③:担保評価の高い収益物件を買い進める

担保評価の高い収益物件を買い進めるというののは、この手法に限らず金融機関から資金を調達して収益物件を買い進めるためには当然に抑えておくべき重要ポイントとなります。

積算評価(土地は相続税路線価ベース、建物は再調達価格から経年部分を減算したもの)が主流ですが最近は収益物件については収益還元評価で見る金融機関も増えてきています。

容積率によって積算に重きを置くのか収益還元に重きを置くのかを分ける金融機関もあります。

物件の市場価格と金融機関の担保評価金額の乖離傾向は続いており、この状態でフルローンやオーバーローンで収益物件を購入するためには金融資産(=見せ金)がより大切となってきます。

この場合は法人資産ではなく個人金融資産が物件価格と担保評価金額の乖離分だけあればバランスがとれてフルローンやオーバーローンが出るという考え方です。

しかし、そうすると担保評価不足分に対して見合う預金協力や拘束性のある預金担保を求められる可能性があります。

それで実質の使える金融資産が減れば、それは今後新設の資産管理法人で収益物件を買い増していく際の足かせになりますので、極力物件価格と担保評価額の乖離は小さいほうがよいということがわかると思います。

現実的には担保評価額が物件価格以上になるような収益物件は相当少ないので、この条件を満たそうとすればおのずと購入対象物件は積算評価が出やすい地方物件になりがちです。

ゆえにこの手法で収益物件を買い進める場合は、はじめは地方で収益物件を購入していき地方物件からの累積キャッシュフローを貯めながら順次地方物件を売却して都心の物件に資産を組み替えていくのが一番スムーズにいくと思います。

 

ポイント④:個人信用情報に債務を載せないように注意する

個人信用情報とは各個人の信用を表すもので借り入れ状況や返済状況が記載されています。

主な信用情報機関として、

  • シーアイシー
    主にクレジットカードに関する情報
  • 全国銀行個人信用情報センター
    主に金融機関との取引に関する情報
  • 日本信用情報機構
    主に貸金業者との取引に関する情報

があります。

信用情報制度があることによって、

  • 誰がどれくらいの借り入れをしているのか
  • 過去に支払いで延滞などの事故が起こっていないか

などを新たに取引しようとしている側が確認することができるようになっています。

不動産投資において個人で物件購入をする限り借り入れの事実はいずれかの信用情報機関に登録されます。

しかし資産管理法人で購入するとその多くは個人信用情報には記載されません。

ということはすでに資産管理法人で借り入れをして収益物件を保有しているという事実は、新たに取引しようとしている金融機関側からは個人信用情報を通じてはわからないということになります。

このことを上手に使えば、法人の実績であったり貸借対照表の資産と負債のバランスなどはまったく考えずに、あくまで新たな資産管理法人設立という形で、個人金融資産と購入物件のバランスのみで物件を買い進めることが出来るようになります。

またアパートローン系の金融機関においては、法人名義でも融資対応可能だとしてもあくまで個人の信用を基に融資を実行しますので個人信用情報に記載がされる場合がありますので注意が必要です。

その他市中の金融機関によっても信用情報に記載がされる場合もあります。

 

まとめ

これらの手法を使うと、金融機関に対して正しい情報開示をせずに収益物件を購入するようなイメージを持つかもしれません。

しかし、この点に関してはまったく問題ないと考えられます。

それは金融機関としては常に融資をしたいという前提があるからです。

そして金融機関は融資の際に見えない情報というのは当然になかったものとして稟議を通します。

金融機関の営業マンによってはあえて伏せさせるケースもあるくらいです。

【以上原文:2017.5.29】

 

【2018.9.4追記】1物件1法人1金融機関で不動産投資を行う際の注意点

スルガ銀行のかぼちゃの馬車の問題がクローズアップされたことをきっかけに、銀行のいい加減な融資体制が露見されていくという最近の流れの中で、『1物件1法人スキーム』と呼ばれる不動産投資拡大手法にもメスが入っていく流れになっていますので注意が必要です。

通常の資産管理法人設立による不動産投資規模の拡大に問題があるというわけではありません。

資産管理法人を複数設立してそれぞれが融資を受けても問題ありません。

ここで言う『1物件1法人スキーム』というのは、【他の資産管理法人で融資を受けていることを銀行に隠して、新設の資産管理法人で融資を受けることを繰り返して急速に不動産投資規模を拡大するという手法】のことを指します。

私自身も原文中で上記の手法を紹介していますが『当時は』有効な手法だったということなのです。

使う使わないは別として、利用することで投資家は不動産投資の規模の拡大スピードをアップでき、銀行側も黙認することで融資スピードをアップすることができていたことは紛れもない事実であったからです。

この手法の最大の問題点は、銀行側に既存の借入の額を隠すというところにあります。

例えば年収で800万円程度の投資家だと、2.5億円程度の借入ができると、その決算書が良好になるまで次の融資が受けにくくなり、不動産投資規模のスピードが遅くなってしまいます。

それを回避するために、個人では借入を起こさず、資産管理法人を次々と設立して、その設立した資産管理法人を隠しながら融資を受けて不動産投資規模を拡大するという手段でした。

そしてなぜこのようなことができたかというと、資産管理法人での借入の場合は代表取締役が連帯保証人になりますが、そのことが個人の信用情報には記載されないというケースが多かったからです。

この手法をうまく使えば1つの資産管理法人で2億円~3億円の融資を受けながら短期間に不動産投資の規模を拡大できることになります。

しかし最近の流れとして、銀行側でも資産管理法人での借入の際に、別の法人で既に借入がないかを以前よりも慎重にチェックするところが増えてきています。

例えば、他に資産管理法人を持っていないかを登記簿等で調査したり、他に資産管理法人を隠し持っていないことを誓約させる文書にサインさせたりしています。

もしこれに違反してウソをついて融資を引き出し、バレてしまえば契約違反となり一括返済請求の対象となってしまい全融資を引き揚げられてしまいますので注意が必要です。

まだチェックが緩い銀行もたくさんありますが、今のうちにやめておくのが正解です。

 

【2018.9.4追記】なぜ銀行側のチェックが厳しくなったのか?

それは最近収支が悪化してデフォルト(債務不履行・簡単に言えば支払不能)になった債務者の財務状況を確認したり詳細を把握しようとする中で、隠していた資産管理法人が出てきて、それが原因で資金繰りに困っているケースが出てきているなどで、銀行側の与信管理上で必要に迫られているということが挙げられます。

そしてスルガ銀行のかぼちゃの馬車シェアハウス問題を発端として、同じく一棟収益物件に対する杜撰な融資の実態も暴かれていく中で、それを対岸の火事と思わずに自らの銀行の融資態勢の健全さの早急な確認が求められているからです。

もし銀行内で融資営業側が暴走していてそれを自分達で見抜けずにマスコミからリークされるようなことが起こればスルガ銀行の二の舞となってしまうので、融資内容のガバナンスを強めることはどの銀行にとっても喫緊の重要課題となる動きが急速に広まっているのです。

 

【2018.9.4追記】結局1物件1法人は違法なのか?

もちろん1物件1法人で不動産を購入すること自体は問題ありません。

問題なのは前述した通り、銀行に他の資産管理法人で融資を受けていることを意図的に隠し、まるで既存の借入が無いように見せて融資を受けることがダメだということです。

他の法人での借入を意図的に隠すということは、新たに融資を受けようとしている銀行を騙している行為になるからです。

裏を返せば1物件1法人であっても全ての資産管理法人を開示してさえいれば全く問題ないということです。

繰り返しますが借入を隠してあたかも初めての融資を受けるような形で新たに銀行に融資を申し込むということが銀行を騙している行為だからです。

全ての資産管理法人の借入を含めた決算書を開示した上で、新設の資産管理法人で融資を受けようとすること自体は何の問題もありません。

よくあるケースで、資産管理法人の課税所得が800万円を超えると税率が上がっていくので物件ごとに法人を分けて課税所得を分散させて税率を低くして課税額を少なくした方が手残りが大きくなる場合があります。

この場合は当たり前なのですが別法人の借入を隠すことを全く意図していません。

別法人に分けた方が税金が少なくなりキャッシュフローがよくなるという節税面での対策になりますので全く問題ないという結論になります。

 

【2019.3.4追記】多くの銀行が1物件1法人スキームを調査し始めているという現状

今までは1物件1法人1金融機関スキームを利用することで、1物件ごとに資産管理法人を設立して借入をしていくと、個人の与信枠を使わずに不動産投資を進めていくことができました。

個人では購入が難しかった2物件目や3物件目を融資を使って購入できるようになり個人の与信枠を大きく超えた不動産投資が可能となっていました。

銀行自体も不動産投資を行う人が複数法人を設立しても他の資産管理法人での借入があるという前提ではなかったことで他に資産管理法人があることを確認をしてこなかったというのが現実です。

そのために融資審査の際に別の資産管理法人があるということを申告せずに次々に資産管理法人を立ち上げて不動産投資を拡大してしまったという人が大勢出てきたということです。

この現状に昨年ごろから気付いた銀行があわてて調査を行っているというのが今の実態です。

銀行は正常な与信評価が出来ていないという中で融資を実行してしまっているため現在の与信状況を再度確認して、明らかに詐欺的な場合は一括返還、詐欺行為まではなくても与信悪化に伴って部分返済金利の引き上げを要請していく方針とのことです。

銀行から期限の利益の喪失されて一括返済を求められているというニュースもありましたが、実際には物件を売却しても一括返済できないことも多いので実務的には部分返済や金利の引き上げをされているケースが多いようです。

明らかに詐欺的な行為だと断定されない限り、滞納せずに正常に返済している方に無理やり一括返済を迫ることは大手銀行になるほど難しいという側面もあります。

ただし融資実行前に分かれば内定が出ていても融資取り消しになることは間違いないでしょう。

不動産投資関連への融資に対する銀行への金融庁の監視も日々強化されており、不動産投資への融資の本来あるべき形という正常化に向けた流れとなっているといえます。

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コメント

  1. 山口玲子 より:

    お世話になります。とわる都市銀行からある物件の融資を受けました。その前に二つの物件を別法人で買いましたが、都市銀行の融資審査の段階で、ほかに借入ないかと聞かれまたときに、どうしても正直に言えませんでした。
    ところが、今は金融機関の担当者から他の法人の存在をわかって、決算書の提出を求められました。ただ担当は電話での対応は非常に丁寧で、怒っているような感じではなかったです。
    そこで、正直に全て話しすべきか、それともほかの法人は実態はなく借入もなく登記しただけで決算書まで作っていないなど言い切るか、
    また、都市銀行から一括返済と求められる可能性あるのか、アドバイスをいただければ幸いです。
    どうぞ宜しくお願い致します。

    1. 細貝和弘 より:

      こんにちは。
      嘘はつかないほうがいいと思います。銀行側もある程度調べがついたうえで連絡してきていると思います。嘘がばれてしまうと不誠実とみなされてしまいます。当時は銀行もそこまで調べていなかったので今になって調べだしていると考えられます。
      銀行次第ですが誠実に対処してきちんと返済もしているのであれば突然一括請求される心配は少ないのではないかと思います。嘘に嘘を重ねるといつかはばれます。というかもうばれていますのでこれ以上嘘はつかないほうがいいと思います。

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