不動産投資の1物件1法人は何が問題なのか?1物件1法人を隠さなければ年収の高い人には節税メリットは大!

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資産管理法人設立で1物件・1法人・1金融機関でのスピード購入術

不動産投資でローン融資を活用して法人で収益物件を買い進める王道は、黒字決算を続けて内部留保(純資産)を積み上げて銀行からの信頼を厚くすることです。

しかしこのやり方だと法人の数年間の決算書や確定申告の実績が必要となりそれなりの時間がかかることになります。

それに比べて新設の資産管理法人の場合はまだB/SやP/Lがないために、銀行の融資審査では社長個人の属性と金融資産しか見る術がありません。

この新設の資産管理法人の特徴を考慮して収益物件を買い進める方法が、

『1物件・1法人』

で行う方法なのです。

不動産投資の1物件1法人は何が問題なのか?1物件1法人を隠さなければ年収の高い人にはメリットは大!

1物件1法人で収益物件を取得して不動産投資を行うことは問題なのでしょうか?

結論からいうと1つの法人で収益物件を買い進めていくよりも節税面で有利になります。

ただし以前のように既存借入を伏せて融資を引くだけのために『1物件1法人スキーム』を使うことは今後はやめたほうがいいです。

金融機関もバカではないので『1物件1法人スキーム』に気付いて融資に不正がないかの調査を強化しているからです。

1物件1法人とは地道に実績を作ったうえで法人を分けて収益物件を取得することで節税対策となりキャッシュフローがより回るようになることが王道です。

くれぐれも既存借入を銀行に隠すような方法は現在では使ってはいけません。

不正は必ずバレるからです。

 

1物件1法人で不動産投資を行う際の問題点とは?

スルガ銀行のかぼちゃの馬車の問題がクローズアップされたことをきっかけに、銀行のいい加減な融資体制が露見されていくという最近の流れの中で、『1物件1法人スキーム』と呼ばれる不動産投資拡大手法にもメスが入っていく流れになっていますので注意が必要です。

通常の資産管理法人設立による不動産投資規模の拡大に問題があるというわけではありません。

資産管理法人を複数設立してそれぞれが融資を受けても問題ありません。

ここで言う『1物件1法人スキーム』というのは、

他の資産管理法人で融資を受けていることを銀行に隠して、新設の資産管理法人で融資を受けることを繰り返して急速に不動産投資規模を拡大するという手法】

のことを指します。

使う使わないは別として、上記のスキームを利用することで投資家は不動産投資の規模の拡大スピードをアップでき、銀行側も黙認することで融資スピードをアップすることができていたことは紛れもない事実ではありました。

この『1物件1法人スキーム』の最大の問題点は、銀行側に既存の借入の額を隠すというところにあります。

例えば年収で800万円程度の投資家だと、2.5億円程度の借入ができると、その決算書が良好になるまで次の融資が受けにくくなり、不動産投資規模のスピードが遅くなってしまいます。

それを回避するために、個人では借入を起こさず、資産管理法人を次々と設立して、その設立した資産管理法人を隠しながら融資を受けて不動産投資規模を拡大するという手段でした。

そしてなぜこのようなことができたかというと、資産管理法人での借入の場合は代表取締役が連帯保証人になりますが、そのことが個人の信用情報には記載されないというケースが多かったからです。

この手法をうまく使えば1つの資産管理法人で2億円~3億円の融資を受けながら短期間に不動産投資の規模を拡大できることになります。

しかし最近の流れとして、銀行側でも資産管理法人での借入の際に、別の法人で既に借入がないかを以前よりも慎重にチェックするところが増えてきています。

例えば、他に資産管理法人を持っていないかを登記簿等で調査したり、他に資産管理法人を隠し持っていないことを誓約させる文書にサインさせたりしています。

もしこれに違反してウソをついて融資を引き出し、バレてしまえば契約違反となり一括返済請求の対象となってしまい全融資を引き揚げられてしまいますので注意が必要です。

まだチェックが緩い銀行もたくさんありますが、今のうちにやめておくのが正解です。

 

なぜ1物件1法人スキームに対する銀行側のチェックが厳しくなったのか?

なぜ1物件1法人スキームに対する銀行側のチェックが厳しくなったのでしょうか?

それは最近収支が悪化してローンが払えなくなりデフォルト(債務不履行・簡単に言えば支払不能)になった債務者の財務状況を確認したり詳細を把握しようとする中で、隠していた資産管理法人が出てきて、それが原因で資金繰りに困っているケースが出てきているなどで、銀行側の与信管理上で必要に迫られているということが挙げられます。

そしてスルガ銀行のかぼちゃの馬車シェアハウス問題を発端として、同じく一棟収益物件に対する杜撰な融資の実態も暴かれていく中で、それを対岸の火事と思わずに自らの銀行の融資態勢の健全さの早急な確認が求められているからです。

もし銀行内で融資営業側が暴走していてそれを自分達で見抜けずにマスコミからリークされるようなことが起こればスルガ銀行の二の舞となってしまうので、融資内容のガバナンスを強めることはどの銀行にとっても喫緊の重要課題となる動きが急速に広まっているのです。

 

では結局1物件1法人は全て不正で違法なのか?

では結局1物件1法人で不動産投資を行うことは全て不正なのでしょうか?

それは違います。

1物件1法人で不動産を購入すること自体には何の問題ありません。

問題なのは前述した通り、銀行に他の資産管理法人で融資を受けていることを意図的に隠し、まるで既存の借入が無いように見せて融資を受けることがダメだということです。

他の法人での借入を意図的に隠すということは、新たに融資を受けようとしている銀行を騙している行為になるからです。

裏を返せば1物件1法人であっても全ての資産管理法人を開示してさえいれば全く問題ないということです。

繰り返しますが借入を隠してあたかも初めての融資を受けるような形で新たに銀行に融資を申し込むということが銀行を騙している行為だからです。

全ての資産管理法人の借入を含めた決算書を開示した上で、新設の資産管理法人で融資を受けようとすること自体は何の問題もありません。

よくあるケースで、資産管理法人の課税所得が800万円を超えると税率が上がっていくので物件ごとに法人を分けて課税所得を分散させて税率を低くして課税額を少なくした方が手残りが大きくなる場合があります。

この場合は当たり前なのですが別法人の借入を隠すことを全く意図していません。

物件ごとに別法人に分けた方が税金が少なくなりキャッシュフローがよくなるという節税面での対策になりますので全く問題ないという結論になります。

 

多くの銀行が1物件1法人スキームの不正を調査し始めているという現状

今までは1物件1法人1金融機関スキームを利用することで、1物件ごとに資産管理法人を設立して借入をしていくと、個人の与信枠を使わずに不動産投資を進めていくことができました。

個人では購入が難しかった2物件目や3物件目を融資を使って購入できるようになり個人の与信枠を大きく超えた不動産投資が可能となっていました。

銀行自体も不動産投資を行う人が複数法人を設立しても他の資産管理法人での借入があるという前提ではなかったことで他に資産管理法人があることを確認をしてこなかったというのが現実です。

そのために融資審査の際に別の資産管理法人があるということを申告せずに次々に資産管理法人を立ち上げて不動産投資を拡大してしまったという人が大勢出てきたということです。

この現状に昨年ごろから気付いた銀行があわてて調査を行っているというのが今の実態です。

銀行は正常な与信評価が出来ていないという中で融資を実行してしまっているため現在の与信状況を再度確認して、明らかに詐欺的な場合は一括返還、詐欺行為まではなくても与信悪化に伴って部分返済金利の引き上げを要請していく方針とのことです。

銀行から期限の利益の喪失されて一括返済を求められているというニュースもありましたが、実際には物件を売却しても一括返済できないことも多いので実務的には部分返済や金利の引き上げをされているケースが多いようです。

明らかに詐欺的な行為だと断定されない限り、滞納せずに正常に返済している方に無理やり一括返済を迫ることは大手銀行になるほど難しいという側面もあります。

ただし融資実行前に分かれば内定が出ていても融資取り消しになることは間違いないでしょう。

不動産投資関連への融資に対する銀行への金融庁の監視も日々強化されており、不動産投資への融資の本来あるべき形という正常化に向けた流れとなっているといえます。

 

おわりに

1物件1法人で不動産投資を行うこと自体は全く問題ではありません。

節税面では年収の高い人ほど物件ごとに法人を分けた方がトータルでの節税につながりひいては不動産投資全体でのキャッシュフローが多くなり高収益化を狙えるからです。

しかし1物件1法人『スキーム』はだめです。

1物件1法人スキームは目的は銀行から早く多くの融資を借主のキャパを超えてできるだけ引くことだけが目的だからです。

結局不動産業者が販売実績を増やすために作ったようなスキームです。

私たちの不動産業界は何でも『スキーム』とつけたがるのですが『スキーム』と今までついてきたものはほとんどがグレーゾーンをついた半分不正の手法がほとんどです。

スルガスキームもしかり。

そしてグレーだったものが増えすぎて結局は不正な手法としてクロと認定されてしまうのです。

その時に大変な目に遭うのは誰でしょうか?

一番貧乏くじを引くのはその不正スキームに乗っかって多額の融資を借りてしまっている不動産投資家の各々なのです。

不正を十分に認識していてそれでもリスクを取ってやったというならまだ確信犯なのでいいと思います。

しかし何も知らずに収益物件が買えるというだけで不動産業者に言われるままに1物件1法人スキームで融資を引いていった方は後悔することになるかもしれません。

不動産業者に乗せられないようにするには勉強して知識をつけるしかありません。

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