ローン

不動産投資ローンの審査で事業性よりもサラリーマンの属性が優先される理由

銀行融資の返済原資は家賃収入なのになぜ属性を問われるのか?

不動産投資ローンの融資審査にあたっては、事業収支が合っているか=返済を家賃収入で賄えるかを分析するにもかかわらず、なぜサラリーマンの属性にこだわるのか疑問に思ったことはないでしょうか?

  • 税込年収は?
  • 自己資金は?
  • 給与振込銀行は?メインバンクは?
  • 家族構成は?持ち家は?

など融資の審査においてサラリーマン投資家は多くの項目を説明しなくてはならないと思います。

ローンを返済していけるかどうかはサラリーマン給与ではなく事業として収支が成り立つかどうかではないのか?

が重要だと思われるのではないでしょうか?

この記事では、不動産投資ローンの審査で事業性よりもサラリーマンの属性が優先される理由についてご紹介します。


不動産投資においてサラリーマンの属性と事業性は別次元の話だという事実

不動産投資ローンの融資にあたっては事業性融資となるためサラリーマン個人の属性は不動産事業とは直接の関係はないのではないか?

と思われる人も多いのではないでしょうか?

確かにその通りだといえます。

不動産投資においてサラリーマン個人の属性とローンを返済していけるかどうかの事業性の査定とは直接的にはあまり関係のないことだからです。

逆にいえばどんなにサラリーマン個人としての属性が高い人でも、事業性の査定において事業収支がマイナス=事業として全く成り立たないような案件であればそのままでは銀行は融資しないということになります。

だからといって、どんなにサラリーマン個人の属性が低くても事業収支が極めて良好で事業性の査定においても申し分ないキャッシュフローを期待できる物件であれば、誰にでも融資できるのかというと、それもそうはいかないのが銀行の不動産投資ローン融資における審査のスタンスというものなのです。

物件さえ優良で事業性が担保できるのであれば誰にでもいくらでも融資するというのであれば物件の担保力にのみ依存するノンリコースローンの融資となんら変わらないことになるからです。

銀行は事業性に対してだけ融資するわけではなく、サラリーマン個人の属性だけに対して融資するわけでもないのです。

そこで、銀行は『人』に対して融資するものだと考えるとつじつまがあいます。

  • この『人』にお金を貸しても大丈夫だろうか?
  • この『人』のこの事業に融資してもきちんと回収できるだろうか?

という具合に、必ず『人』が入ってきます。

そしてその『人』をより深く知る手段のひとつとしてサラリーマン個人の属性にこだわるのです。

 

サラリーマン個人の属性が不動産投資ローンの融資審査において重要な2つの理由

理由①融資審査の稟議書で真っ先に記述しなくてはならない

融資審査の稟議書を作成するにあたって、必ず稟議書の冒頭でサラリーマン個人の属性について説明しなければいけません。

どのような『人』からどのような経緯で当行に借入の申出となったのかを記載することになります。

これはサラリーマンの場合だと、とても簡単に済みます。

勤務先、勤続年数、役職、年収、家族構成などと、借入が必要となる不動産のことを一通り記述すれば足ります。

不動産投資ローンの審査稟議にあたって、融資する相手がどんな先なのかをサラリーマン個人の属性を通して審査部に説明することからスタートになるということです。

稟議書の一番最初にくる記述ですので、不動産投資ローンの融資審査においてサラリーマン個人の属性部分が大きな影響を及ぼすということは理解できると思います。

ここがちゃらんぽらんな感じだと、例えば勤続が短かったり、転職を繰り返していたりなどすると、こんな『人』に融資して本当に大丈夫か?と、事業性云々ではなくそれ以前の問題だと銀行にも捉えられるということです。

 

理由②事業として損失が出た場合の個人の補填能力を見る

サラリーマン個人の属性を見る中で、

  • 金融資産
  • 年収

などから、将来的に万が一空室率が増加したりして持ち出しが発生することになった場合に、サラリーマン個人の年収からいくら程度までなら不足分の補填が可能かどうかを予測し試算することになります。

将来持ち出しが発生するという前提で融資案件を分析して審査しているわけではないのですが、万が一を想定してどの程度までなら持ちこたえられるであろうかとリスクヘッジをかけるためにサラリーマン個人の属性を見るということになるのです。

また融資期間分の事業収支計画を銀行で策定した場合、何年かおきに事業収支がマイナスになってしまうことがあります。

  • 大規模修繕
  • 設備のリニューアル
  • 税金

などの一時的な支出が原因と想定されますが、その際もサラリーマン個人の属性を活用し、赤字をカバーできるだけの金融資産や年収があるので問題ないと稟議にもリスクヘッジができている旨を記載できることになります。

 

銀行担当者からサラリーマンを辞めるつもりかと聞かれたらどう答えたらよいか?

融資相談で面談した銀行の担当者から、

『ゆくゆくはサラリーマンを辞めるつもりですか?』

と問われた場合どのように返答するのが良いのでしょうか?

サラリーマン個人の属性を考慮して融資をしている銀行はサラリーマンを辞めるつもりで不動産投資の融資を申し入れている人をあまり良くは思わないのが現実です。

もし本音の部分ではそう思っていたとしても、ここは軽くいなしておく必要があります。

何も準備をしていなくてうっかりポロっと本音をこぼすと最後まで銀行員は覚えていますので注意が必要です。

 

サラリーマンを辞めるつもりかと聞かれた時の返答事例

あくまで一例です。

「ゆくゆくはサラリーマンを辞めるつもりはありますか?」

『そうですね・・・。世間でよく言われている不労収入でのんびりと暮らせたらいいでしょうね。』

『しかし、現状の私のライフプランでは会社を退職する予定はありません。職場ではそれなりのポジションで職務を任されていますので今はしっかりとその責任をまっとうしなければと考えています。』

『もちろんサラリーマンと不動産賃貸業をともにこなしていくことは少なからず大変なことだとは思いますが、いずれもしっかりと努めていきたいと考えています。』

『ただ、今回の不動産事業は、家族との日常生活の中でたまの家族旅行やたまには外食といった、ささやかな家族の幸せを実現するためのものであり、子供の教育資金や両親の介護、自分たち夫婦の老後資金などの一部として、将来の資金ニーズに備えるためのものでもあると考えています。』

『不動産市況はどうあれ、私自身の人生設計ではまさに今が不動産事業を開始するいいチャンスであるととらえています。』

『それゆえぜひ御行からの支援を頂けたらと思っています。』

という感じにプラスに伝わるように軽くいなしておくと好印象になる可能性が高まります。

 

不動産投資を始めることが退職の口実だと融資には不利になるという現実を知る

サラリーマンを辞めて専業大家になってしまうと次の融資を受けることが困難になるのかというと決してそうではありません。

専業大家になってもサラリーマンの時と同様に不動産融資を受けることは可能です。

ではサラリーマンを辞めると何が違うのか?

よく考えてみてください。

『今の仕事が嫌で、職場環境も嫌で、働くのも嫌で、だからセミリタイヤして専業大家になりたいんです。』

『だから今回この収益物件を取得したいので、融資をお願いしたいのです。』

『融資がついて物件を無事取得できたら、そのあかつきにはサラリーマンは辞めようと思います。』

などと平気で言う人に、何千万円、時には億単位のお金を、前向きに融資したいと思えるでしょうか?

貸してくれたとしても高利貸しくらいだと思います。

本来であれば不動産投資は、毎月の家賃収入が将来の人生設計のプラスになり、将来の生活の安定や子供たちの教育資金、そして老後の生活設計の安定化などに寄与することを期待して、前向きな話をするものです。

にもかかわらず融資相談の段階で、

『サラリーマンを辞めたいから不動産投資を始めたい。だからお金を貸してください。』

ということを口にしてしまうと、銀行の融資判断が会社を辞める理由や口実になっているようにしか銀行には見えないからです。

そうなると、不動産投資の融資相談がとてもネガティブに映ってしまいます。

それでは通るはずの融資も担当者の印象が悪くなって通らなくなってしまいます。

なのでいずれは退職するプランを持っていたとしても、そこはビジネスとして割り切って銀行員受けが良い答えを持っておく必要があるということです。

 

まとめ

  • 銀行の不動産投資ローンの融資審査において、サラリーマン個人の属性と事業性は完全に分けて考えていて、属性だけ良くて事業収支が悪くても融資できないし、いくら物件が超優良であって事業性が黒字であっても、属性が悪ければ融資できないことになる。銀行は『人』に対して融資をするからと考える。
  • 属性は属性そのものを審査するわけではなく、むしろ属性のなかから融資相談案件を本部の審査に通す交渉カードとして銀行の担当者は把握すると考える。
  • 融資相談で銀行の担当者から、サラリーマンを辞めるつもりかと問われたら、たとえそう思っていたとしても、融資相談の時点で言うとかなりの不利となるので注意する。
  • 融資が通って収益物件を買えたら、その収入で楽して暮らすと安易に考える人に、大金を貸す銀行は存在しない。
  • ましてや、仕事や職場に不満があるから辞めたい。だからその前に収益物件を買っておきたい。などという理由は通らない。

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