不動産投資で収益物件の担保評価額とローンの借り入れ金額との関係はどのようになっているのでしょうか?
金融機関は、
◎借主の属性×物件の担保評価
で総合的に見て融資の可否や融資額を判断します。
そしてその判断においては借主の属性により重きを置かれることになります。
ただし物件の担保評価も銀行ごとに評価基準は違いますが評価して融資の可否や融資額を決めることになります。
この記事では、不動産投資における金融機関の収益物件への担保評価額と不動産投資ローンの借り入れ金額との関係性をご紹介します。
不動産投資における金融機関の収益物件への担保評価額と不動産投資ローンの借り入れ金額との関係性
個人の不動産投資家への銀行の融資姿勢はあくまで借主個人の属性重視のスタンスではあるものの、個人の属性に加えて収益物件の担保評価を取り総合的に融資の可否や融資条件、融資額などを決定します。
金融機関は融資審査として収益物件の担保評価を必ず取る理由
不動産投資への融資の際に金融機関は借主の属性に重きを置いて融資判断をするとはいえ、収益物件の担保評価は必ずなされます。
その評価額が担保評価の額です。
この担保評価が高ければ金融機関もより多くの金額を融資をしやすくなるということです。
それは、融資をしたお金が万が一返済されなくなった場合に、金融機関は担保不動産を競売や任意売却、債権譲渡などで処分して資金を回収することになるため、その回収金額が大きく見込めるほうが融資のリスクが低いといえるからです。
収益物件の担保評価が低いと融資額も必ず低いのか?
だからといって、金融機関は物件の担保評価の金額の範囲でしか融資をしないということではありません。
金融機関の担保評価では一般的に市場価格よりもかなり厳しく見られるので低く評価されることがほとんどです。
そのうえで物件の担保評価を超える範囲の融資は、『借主の信用』での貸し出しとなります。
例えば、1億円の収益物件を1億円の借り入れで取得するとします。
金融機関の担保評価が7000万円だとすれば、借り入れ額との差額である3000万円は『借主の信用』での貸し出しということになります。
そしてこの『借主の信用』での貸し出しを金融機関がどれくらいできるのかというのは、その借主の属性によって異なってきます。
貸し出しの審査基準として『借主の信用』による貸し出しをどれくらい出してもいいかは、すべての金融機関で管理しています。
おわりに
金融機関は融資審査において、
- 借主の属性
- 物件の担保評価
の両方を掛け合わせて判断を行います。
日本の銀行では今のところ借主の属性が物件の担保評価よりも重視されるとはいえ、物件の担保評価はどの金融機関も必ず取ります。
借主の属性と物件の担保評価を掛け合わせて融資審査を行いますので、属性が高い借主ほど物件の担保評価以上の金額を金融機関から『信用』で借り入れることができるという仕組みになっています。
そしてその信用による貸し出しをどれくらい行うかということはそれぞれの金融機関において決められているのです。
最終的に物件の担保評価が高いほど借主の属性による信用貸し出し部分を除いたベースの部分の金額が上がることになりますので、借主の信用の幅の大小はありますが結果的には融資額も伸びやすくなるということがいえます。