不動産投資で失敗しないための一番の方法とはどんな方法だと思いますか?
物件を買わないという選択肢を取れば絶対に失敗しないのですがそれでは前に進みませんのでそういうわけにもいきません。
不動産投資で失敗しないための一番の方法とは一言でいうと不動産投資の仕入れ、すなわち収益物件の購入で絶対に下手を打たない、失敗しないということです。
仕事をうまく進めるために『段取り八分』という言葉がありますが、不動産投資においての成功法則も『仕入れ8割』と考えましょう。
優良な収益物件を仕入れることができれば、その時点であなたの不動産投資は『8割は成功』したようなものだということです。
仕入れを制する者が不動産投資を制すると言われているのはこのためです。
なぜなら不動産投資では仕入れた収益物件が
- 家賃収入であるインカムゲイン
- 売却益であるキャピタルゲイン
という不動産投資の収益の2本柱を生み出す唯一の根源であるからです。
そんな不動産投資の収益の全てを担っている重要な鍵となる収益物件を仕入れるときに、人から聞いた情報だけで適当に購入してしまってはいないでしょうか?
- 営業マン、担当者に強くすすめられたから
- ローンが通って買うことができる物件だったから
- 提示されたレントロールの収益がよかったから
などなどの理由で現地も見ずに何千万円はたまた何億円の買い物を書類だけで進めてしまってはいないでしょうか?
これ絶対にダメですからね。
これだけは断言します。
不動産投資で失敗してしまった人の9割以上は現地を踏んでいません。
現地を踏んでいないので生の現物不動産も見ていません。
現物不動産を見ていないので現実的にかけ離れた数字を見たとしてもおかしいとも気づくこともできません。
これらをまとめて『現地・現物・現実主義』と私は言っています。
私の不動産の師匠から叩き込まれたことです。
これは本当に使える原理原則なので私のブログにご訪問頂いたあなたにも『現地・現物・現実主義』をここでこっそりとご紹介します。
不動産投資の仕入れで失敗しないための鬼の鉄則として『現地・現物・現実主義』ぜひ実践して欲しいなと切に願います。
収益物件の仕入れで失敗したくないなら『現地・現物・現実主義』を実践しよう
不動産投資においては仕入れた収益物件以外が莫大な利益を生むことはまずありえません。
そして何かの間違いで一度金食い虫になる収益物件を仕入れてしまうと、その後いくら頑張ってもなかなか儲からないということも十分にありえるのが不動産投資なのです。
なので不動産投資において収益物件を仕入れてしまってからいくら必死に頑張ったところで、その仕入れた収益物件のポテンシャル以上の利益を生むことはまずありませんし、収益物件を購入してしまったあとになって一生懸命に頑張ってもたかが知れているということになります。
つまり、不動産投資においては優良な収益物件さえ仕入れることができれば、そんなに必死に頑張らなくても自動的にインカムゲインという家賃収入を毎月毎月生み出してくれますし、売却時にも高く売却できてキャピタルゲインである売却益という大きなボーナスまでがもたらされるというわけです。
必死に頑張るところを収益物件を仕入れたあとではなく収益物件を仕入れる前にしましょうということです。
そのために役立つ鬼鉄則が『現地・現物・現実主義』です。
収益物件の仕入れで絶対に失敗したくないなら①:現地主義
『現地主義』は言葉通り不動産を仕入れるときは必ず現地を踏んで確認しましょうということです。
現地に実際に足を踏み入れることで五感から感じ取れるものがあります。
街の雰囲気だったり空気や騒音、歩いている人たちの人となりだったりを実際に現地を踏んで目で耳で鼻で五感を総動員して感じ取ることができます。
- 最寄り駅からの距離
- 勾配があって坂になっていないか
- 駅前の雰囲気はどうか
- コンビニやスーパーなどの買い物施設はあるか
- 保育所や幼稚園や小学校や中学校や塾などの教育施設はあるか(ファミリー物件の場合)
- それらの物件からの距離はどれくらいか
- 近隣に同じような収益物件やマンションはどれくらいあるか
- その空き状況はどんな感じか
- 近隣はエリア的に戸建住宅が多いのかマンションが多いのか
- 嫌悪施設はないか
- 歩いている人の年齢層はどれくらいか
- 道路の交通量はどれくらいか
- etc
などなど自分なりのチェックリストを作って実際に現地に足を運んで自分自身の肌感覚で現地の立地環境を幅広く知るということが大切です。
不動産は動かすことができませんので良くも悪くも現地の環境や立地条件に大きく収益が左右される投資商品だからです。
収益物件の仕入れで絶対に失敗したくないなら②:現物主義
次に2つ目の『現物主義』は対象の収益物件そのものを現地でよく見ましょうということです。
そもそも現地に足を運んでいなければ現物も実際に見ることはないので現地主義の次が現物主義となります。
現地に着いたら対象の物件をくまなく見ましょう。
別にプロフェッショナルなことはわからなくてもいいんです。
ただ自分自身の目で物件自体を見て雰囲気をつかむことがとても大切なのです。
- 外壁は剝がれていないか、亀裂が入っていないか
- 建物の共用部分のメンテナンス状況はどうか、管理状況はどうか
- 敷地内のメンテナンス状況はどうか、管理状況はどうか
- 隣地との境界ははっきりしていそうか
- 隣地との境界にお互いに越境物はないか
- 道路への接道状況はどうか
- 実際の空室状況は外から見てどうか
- etc
などなど物件に対するチェックリストもまた自分自身で作っておくとチェック忘れを防ぐことができます。
共用部分なども入れるところは全て立ち入って確認しましょう。
パイプスペースなど開けられるところは全て開けて中を確認しましょう。
せっかく現地に行くのですから物件をくまなくチェックできるように準備をしておきましょう。
収益物件の仕入れで絶対に失敗したくないなら③:現実主義
最後に3つ目が『現実主義』です。
『現実主義』は全て自分自身で現実を確認しましょうということです。
人伝いに聞いている『・・・らしい』という情報を自分自身で聞いた一次情報として確認しましょうということです。
『現実主義』を実行するのに一番てっとり早いのが現地でいろいろな人にヒアリングすることです。
敷地内で居住者らしき人と会ったら挨拶して住み心地などを聞いてみましょう。
あまり気張らずにざっくばらんに話せばいろいろ気さくに教えてくれることが多いです。
時には
- どこどこの部屋の人は少し頭がおかしい
- 騒音がある
- 変な臭いを出す
- 火事があって人が亡くなった
- 飛び降り自殺があった
- 室内で孤独死した
などなどの貴重な一次情報を聞き出すこともできたりします。
近隣の住人らしき人にもせっかく会ったのなら近隣とのトラブルなどが今まで起こっていないかなど聞いてみましょう。
意外に近隣住民でも要注意人物がいたりしますのでそういった情報は現地でしかつかむことはできません。
あとは駅前や地元の賃貸付けをやっていそうな不動産会社にもおじゃまして聞いてみましょう。
将来の家主になるかもしれない客人に冷たく対応する賃貸付け業者はいないと思いますので、その物件のことをいろいろ聞いてみましょう。
- 賃貸需要や賃貸付けのしやすさ
- 適正家賃相場
- 今までその物件に賃貸付けをしたことがあればその時の印象
などなどまだその物件を買うか買わないかわからない段階でも聞いておいた方がいいことはたくさんあるのです。
物件資料としてレントロールも入手している場合はレントロールの数字が現実に則しているのかもこの時点で生の情報をもとに実態にそくした確認ができるというわけです。
『現地・現物・現実主義』を実践すれば物件購入交渉にも強くなる
不動産投資の仕入れで失敗しないための鉄則のセオリーとして『現地・現物・現実主義』をご紹介しましたが、『現地・現物・現実主義』にはもう一つ大きなメリットがあります。
それは値交渉も含めた購入条件の交渉に強くなるということです。
例えば、物件紹介時に聞いていたよりも物件の傷みが激しい場合などは補修費を上乗せする必要がありますのでその分を値交渉するなり補修しての引渡し条件にするなりの条件提示をすることができます。
居住者や近隣との問題があれば事前に解消しての引渡し条件を提示するか価格に反映させて現状渡しにするのかの選択肢を投げることができる可能性もあります。
レントロールの家賃と実際の地域の家賃相場に大きな乖離があれば、現在の賃借人がなぜ相場よりも高い家賃で入居しているのかなどを質問できたり、実際の家賃相場に合ったレントロールに引き直して物件価格の交渉をすることができるのです。
つまり自分自身で一次情報として確認した情報が人伝えの情報よりも一番強いので、ごまかしが効かないというわけです。
物件を紹介した不動産会社の担当者も話していてこの人には適当なことは言えないなと絶対に思います。
人伝えの情報を鵜呑みにして収益物件を買ってからあとからこんなはずではとなるくらいなら、購入前にひと手間でもふた手間でもかけて納得して収益物件を購入しましょう。
それでも物件購入後に不測の事態は起きるものですが、自分自身で調べて納得済みで購入していれば後悔することはないと思います。
ひとつ注意点としては、『現地・現物・現実主義』で確認したあとに不動産会社の担当者に上から目線で話したり横柄にしては絶対にダメです。
手間ひまかけて自分で調べてきたことをお披露目したい気持ちはものすごくわかります。
しかしあくまで失敗しないために自分自身で確認してきたのですからそれを交渉に有利になるように、すなわち自分自身にトクになるように交渉をすすめなければ意味がありません。
自分で調べたからといって不動産会社の担当者に対してそんなことも調べていないのかなどと強気で上から言ってしまう人も中にはいるのですが、間違いなく担当者に嫌われますので論破してスッキリするかもしれませんがビジネスとして損得でいうと損します。
不動産投資の仕入れもあくまでもビジネスなので損しないように少しでもトクできるようにしたたかに交渉を進めるのが賢いやり方だと思います。
おわりに
不動産投資の仕入れで収益物件を購入するときに現地を踏まずにあれこれずっと検討している人が多いですがあまりよい方法ではありません。
ただ全部の収益物件を見に行くわけにはいかないのである程度の選別は書類ベースで行っておいて、これはという収益物件があればまずは買うか買わないかは別としてすぐに現地を踏むというフットワークの軽さが優良な収益物件を購入するためには必要です。
そのための鉄則のセオリーとして『現地・現物・現実主義』をご紹介しました。
ぜひ実践して優良な収益物件を購入できて不動産投資の仕入れを制してもらえると私もうれしいです。