収益物件の購入検討時に現地の近隣賃貸不動産業者への家賃相場等のヒアリング調査を行うことはとても大切です。
ただ、やみくもに聞いても聞くべきことを聞けずどうでもいいことを聞いてしまっていたということになりかねません。
相手も不動産業者でプロなので、どシロウト前回で質問すると面倒くさそうと思われて適当にあしらわれてしまうかもしれません。
そうならないように、現地の近隣賃貸不動産業者への家賃相場等のヒアリング調査で聞くべきことを整理しておきましょう。
ここでは最低限聞いておきたいポイントを5つに絞って解説しています。
ぜひ参考にして現地ヒアリング調査を行ってください。
現地家賃相場ヒアリングポイント①:家賃相場
- いくらの家賃であれば貴社で埋められるか
- 家賃がいくらまでなら決められるか
- あると決まりやすい設備
などを聞きます。
場所と間取りを見れば、経験のある賃貸営業マンであれば、この家賃では今は埋まらないなどの情報を教えてくれます。
よくあるのは賃貸仲介営業マンは決めやすい家賃(下限)を教えてくれるので、逆にいくらまでなら決められるか(上限)を聞いておくとよいです。
現地家賃相場ヒアリングポイント②:近隣の入居率
同じ間取りでの近隣物件の入居率を確認します。
賃貸仲介会社の営業マンは、将来のオーナーのために気前のいい話をすることが多いですが、近隣のマンションや木造アパートなどの入居状況も聞いておきます。
『マンションは8割がた埋まっているが、木造アパートだと10部屋中4部屋程度空いている』
などという話も出てくるかもしれません。
近隣の様々な物件の入居率を確認するのは、市場で空室が増えてくると募集家賃がどんどん下がり、市場全体に波及してくるからです。
そのような場合は、賃貸募集において競合物件が多く、満室になるまで時間がかかることが予測されます。
現地家賃相場ヒアリングポイント③:広告費の相場
広告費の相場を確認します。
広告費は、
- 通常の場合
- 大至急埋めたい上乗せの場合
の両方を聞いておきます。
通常で1~2ヵ月が多いですが、2ヵ月が通常であれば、かなり供給過剰なエリアになりつつあると予測できます。
もし、広告費3ヵ月以上で通常ですというエリアであれば、かなり苦戦することを予測しなくてはなりません。
現地家賃相場ヒアリングポイント④:当該物件について知っていることがあれば
物件自体について知っていて、良い点と改善点などがあれば教えてもらいます。
物件の名前を言ってはいけない場合を除いて、物件の名前を伝えれば、大抵は不動産会社に登録されていますので知っていると思います。
- エントランスが汚なすぎて案内しにくい
- 空き情報が回ってこないので案内にいけない
などいろいろな情報を収集できます。
物件購入後にどこをどう改善すればより入居者を埋められるかのあたりをつけることができます。
改善点は、
- 例えばエアコンをサービスしたら埋まった
- フリーレントを1ヵ月つけたら埋まった
- ウォシュレットをつけたら埋まった
など、近隣物件での具体的な情報をもらえる可能性もありますので聞くだけ聞いてみましょう。
現地家賃相場ヒアリングポイント⑤:3点ユニットとセパレートで違いはあるか
購入検討物件が1Kの場合は、3点ユニットとセパレートの家賃相場も聞いておきましょう。
3点ユニットはセパレートに比べて入居者が埋まりにくいですが、その分家賃が低ければ埋まるエリアもたくさんあります。
セパレートにした場合にいくらで埋まるかについては、セパレートにしても家賃があまり上がらず、入居者が埋まりにくいというような話が出れば、将来的には賃貸付けの苦戦が想定されるでしょう。
そして、セパレートの物件だとしても、近隣に3点ユニットが多くあり、その家賃が低すぎる場合は、将来的には3点ユニットの低い家賃に引きずられて下がっていく可能性もあります。
世の中の家賃を払っている層も二極化してきており、賃貸市場では低所得者層もどんどん増えています。
そのために、低価格家賃の物件は供給過剰でないエリアであれば3点ユニットも十分賃貸付けできるのでよくリサーチしたほうがいいです。
おわりに
いかがでしょうか?
他にも自身が購入する収益物件の近隣環境や賃貸需要などで聞きたいことがあれば事前にピックアップしておきまとめて聞くといいでしょう。
現地の近隣の賃貸不動産業者も大家さんになるかもしれない人だと分かればある程度親身に教えてくれると思います。
いずれ賃貸管理などを任せてもらえるかもしれませんし、賃貸の空室を埋めるときの仲介でもお仕事になるかもしれないからです。
ぜひ積極的にヒアリング調査するようにしましょう。