不動産投資において収益物件の賃貸募集の集客で今や最も重要と言われるWEBポータルサイトでの集客を、管理会社に任せきりで自身では何もチェックしたことがないという不動産投資家は多いと思います。
空室対策で有効だと理解していながらも、意外ときちんと手を入れられていないのがWEBポータルサイトでの集客です。
入居者が部屋を探すときは、今は必ずWEBポータルサイトを見ることがダントツに多いのにもかかわらずです。
今どきエイブルやミニミニなどの賃貸仲介会社の自社サイトを直接見にくる人はどんどん少なくなっています。
そのため、ホームズやスーモといった賃貸を探す際には必ず見るポータルサイトに、自分の収益物件の賃貸募集がどのように掲載されているのかがWEB集客のカギとなります。
この記事では、不動産投資で空室を埋めるために今や主力のWEB集客がきちんと行われているか自分でも確認する5つのポイントについてご紹介します。
自分でも確認すべきポイント①:ホームズやスーモなどのポータルサイトでのWEB集客の現状確認
最初に行うことは、自分の物件をポータルサイトで確認してみます。
- ホームズ
- スーモ
この2つのポータルサイトに絞って構わないと思います。
この2つのポータルサイト経由の問い合わせがデータ上多くを占めるからです。
確認するポイントは、
- 空室となっている部屋が掲載されているか?
- 募集条件(家賃・礼金・敷金・ペット可など)が正しいか?
- 写真がリフォーム後の写真になっているか?
- きちんと晴れた日の写真が掲載されているか?
などを自分の空室の部屋については必ず確認するようにします。
問い合わせがこなければ、案内することもできないので、空室を埋めることはできないからです。
自分でも確認すべきポイント②:ポータルサイトや自社サイトへのWEB掲載依頼をする
まずは、今どきWEBへの掲載をしていない賃貸仲介店に任せるのは止めたほうがいいです。
学生物件で生協経由で確実だからといった理由がはっきりしない限りは、WEB掲載しないで賃貸集客ができると思っている、考え方が古い不動産会社とはつきあわないことです。
空室対策の最初のステップとしては、WEBへの掲載を増やすことを考えると良いでしょう。
依頼する先は管理会社や賃貸仲介業者となりますが、WEBへの掲載の仕方が『賃貸不動産店舗を持つ管理会社』と『管理専門会社』では異なります。
ポイント②-1:賃貸不動産店舗を持つ管理会社へのWEB集客依頼のポイント
賃貸不動産店舗を持つ大手管理会社では、
- エイブル
- ミニミニ
- アパマン
などです。
賃貸仲介部門が大きいので自社でサイトを持っています。
そのため、依頼されている物件を自社のサイトに掲載します。
そして、ホームズやスーモなどのポータルサイトとも契約している場合は、こちらのポータルサイトにも掲載をしています。
ポイントとしては、
- 自社のサイトにはWEB掲載を確実にしてもらう。
- エイブル・ミニミニ・アパマンなどの担当者経由でホームズやスーモへも確実に掲載してもらう。
ただし、自社のサイトへ掲載するのは当然ながら無料のためすぐに載せますが、ホームズやスーモへの掲載は掲載料がかかります。
自社の管理物件であればすぐに載せてもらえますが、他社管理物件などですと掲載しない場合があります。
その場合には、必ず担当者にホームズやスーモに掲載してもらえるように交渉します。
ホームズやスーモへ掲載があるかないかで大きくWEB集客効果が変わるからです。
WEB集客の間口はとにかく広くとることが重要になります。
ポイント②-2:管理専門会社へのWEB集客依頼のポイント
賃貸仲介店舗を持っていない管理専門の管理会社です。
こちらは賃貸仲介店舗を持っていないため、賃貸仲介大手から中小までさまざまな会社に募集を依頼します。
賃貸不動産店舗を持つ管理会社から見ると他社物件となります。
その時には、賃貸仲介店舗がきちんとHPに掲載するかは確認しないと分からないことになります。
管理専門会社がきちんとチェックしていればいいのですが、意外にあまりチェックしていません。
メールやFAXで募集依頼をしたらそれで終わりになっています。
では誰が確認するのでしょうか・・・?
それは他でもないあなた自身です。
チェックできるのはオーナーである依頼主のあなたしかいないことになります。
管理専門会社に任せていて空室が決まらないケースは、きちんとWEB集客ができていないことがあげられます。
これをチェックしないといけないのは残念なことですが、それが実態です。
賃貸仲介店舗からすると、魅力ある物件であればすぐに登録しますが、市場平均のような物件を依頼されても、忙しいのでHPへアップする優先順位が落ちてしまうことがよくあります。
管理専門会社に依頼しているときは、ポータルサイトに自分の空室の部屋がきちんと掲載されているかを、確実に確認します。
- ポータルサイトに大手の賃貸仲介業者のエイブル・ミニミニ・アパマン・ハウスコム・ホームメイト・ハウスメイトが掲載していない場合には、管理会社へ掲載させるように働きかけることと、自分でも直接電話してかくにんする。
- 管理会社自身でも、ホームズやスーモに掲載できるので、管理会社にホームズやスーモに掲載してもらう。
自分でも確認すべきポイント③:WEBポータルサイトでの複数掲載を怖がらない
積極的に行動すると、多くのポータルサイトで自分の空室が複数掲載されます。
露出度が一気に高まることになります。
WEB集客としてはいいことづくめなのですが、たまにオーナーの方で、
- 空室がいっぱいあるようで嫌だ
- 空室が多く見えるので逆に決めにくいのではないか
といった印象を持たれる場合があります。
が、答えはNO!です。
他の物件の部屋を見せるくらいなら、何度でも自分の空室を見てもらい、問い合わせをしてもらう方が、何よりも優先です。
複数掲載があり、空き部屋が多く見られることなど、まったく気にする必要はないといえます。
もし気にするとしたら、やりすぎの場合です。
20室のうち10室が空室などの場合に、10室すべてを掲載するかについては検討した方がいいといえます。
この物件は半数も空室があると分かると、
- 何かトラブルがあったのか
- 怖い人がいるのか
- 夜間空室だらけで暗くて怖い
などと思われてしまう場合もあります。
こういう場合には、掲載するのは3部屋程度がいいでしょう。
入れ替わりで2割程度空くことはよくあることなので、不自然ではありませんし、賃貸の営業も説明がしやすいからです。
基本は、複数掲載を怖がらず、どんどん掲載してもらうことを最優先し、大量に空いている場合は、3~4部屋程度までをWEBに掲載するようにコントロールします。
自分でも確認すべきポイント④:ホームズやスーモのWEBポータルサイト掲載の写真の見せ方を工夫する
せっかく複数掲載してもらっても、HPに掲載されている写真が良くないと、反響率はぐっと落ちます。
当たり前ですが、写真で物件のイメージが決まってしまうからです。
検索している入居希望者は、写真でしか商品価値がわからないため、写真映りが問い合わせ率にに響くことになります。
良い写真とは、実際よりも部屋を広く感じさせる撮り方をするのと、必ず明るい時間に内装がくっきり鮮やかに見えるように写真を撮ることです。
- 外観は必ず晴れた日に撮る
- 内装は広角レンズカメラで撮り、部屋を広く見せる
もし、空室で困っていて即決めたいのであれば、プロのカメラマンに部屋の写真を撮ってもらうこともひとつの手です。
プロのカメラマンに3万円払って撮った部屋の写真で、4.4万円の家賃を5.4万円に変更しても決まったということもあるくらいです。
部屋の写真が良いと反響が多く強気の交渉ができるからです。
プロの写真家を使ってでも商品を良く見せるということは、通常のビジネスの世界では当たり前のことですが、不動産業界ではまだまだ当たり前ではありません。
自分でも確認すべきポイント⑤:WEBポータルサイトへの動画の掲載
最近は増えてきましたが、賃貸物件の部屋紹介でも動画が使われるようになりました。
入居希望者にとっては確認がしやすく、動画がある物件は確認してもらいやすくなります。
動画の撮影事態は簡単です。
スマートフォンやカメラで動画を撮影して、HPに載せてもらうようにします。
動画はうまく撮れると反響が取れやすくなります。
動画の撮影で気を付けなければならないのが光源です。
光がきちんと部屋の内装にあたっていないと、暗い感じの動画の撮影になります。
日当たりのよい部屋であればいいのですが、日当たりの悪い部屋だと動画がとても暗い印象となり逆効果になる可能性があります。
そのため、日当たりの悪い部屋では動画の撮影はあまりおすすめできません。
わざわざ光源となる設備を導入してまで動画を撮るには、かなりの労力になるからです。
おわりに
- 賃貸募集の集客で今もっとも重要なのがWEB集客といえる。WEB集客以上に有効な集客は今のところ無いと考えて、オーナーも積極的にチェックする姿勢が必要になっている。
- WEB集客がきちんとできていないと、賃貸募集の間口が狭くなり、まったく決まらない物件になる。
- 基本的にオーナーにはコストはかからず、賃貸仲介店舗などの経費となる。必ず担当者に自分の物件をHOME’S・SUUMOなどにも掲載してもらうように交渉し、掲載されたかを自分でも確認するように意識する。