初めての不動産投資で銀行で融資を受けてローンで収益物件を購入する場合、どのような収益物件がローンが付きやすいのでしょうか?
- こんな収益物件だったら融資が通りやすい
- いくらまでだったら融資のハードルが低い
などの目安もあるのでしょうか?
結論から言うと、この物件なら必ずというものはありません。
あくまで銀行は事業に対して融資をするので、
『融資相談者がきちんと事業運営できるのか?』
ということを最重要視するからです。
まあそうでもなかった銀行もありましたが・・・。
銀行に対して絶対に融資を引きやすい物件の基準というのは存在しませんが、銀行が安心して融資しやすい収益物件の条件はあるといえます。
この記事では初めての不動産投資で銀行の融資審査が通りやすい収益物件はどのような物件か?についてご紹介します。
初めての不動産投資で銀行の融資が通りやすい物件の大前提
初めての不動産投資での銀行への融資相談で融資が通りやすい物件には実は大前提があります。
融資相談で担当した銀行の窓口担当者が、第一印象で
- この案件に何とか貸したい
- どうにか本部審査を通せないか
と思えるか否かだといえます。
これでおおよその方向性が決まってくると言っても過言ではありません。
担当者に第一印象で難しそうと思われてしまうと、通るはずの稟議書も通らなくなってしまう恐れがあります。
なぜなら、稟議書を書く担当者が貸したいと強く思っていない案件の稟議書はやっつけ仕事になってしまいやすく、そんな稟議書では本部の審査担当者を説得することなどできないからです。
ましてや担当者自身が融資相談に対してネガティブな印象を持ってしまえば、融資否決の方向へと進んでしまう可能性が高いといえます。
融資が通りやすい案件というのは、実は最初の担当者の印象が良いということが大前提になってきます。
不動産投資の融資相談は動機付けが大切
融資相談は借り入れ相談者の動機が重要になります。
銀行に融資相談する際には、必ず発想の原点を『物件』ではなく、『事業』において臨むことが大切です。
この物件は儲かるから買いたい⇒でも現金は足りない⇒だから融資してくれ
というスタンスでは、融資を取り付けることは難しくなります。
儲かる株を買いたいからお金を貸してくれと言っているのと同じで、まったく事業性がないからです。
銀行の担当者も、その『物件』を買うことを希望しているわけではなく、融資相談者がその『物件』を購入して、不動産賃貸業を行うその『事業』に融資するかしないのかを考えることになります。
なので、そこで一生懸命にその『物件』が良いことを力説しても、銀行の担当者にはそれほど響いていないというのが現実なのです。
それよりは、その『物件』を取得して行う事業の事業収支についてきちんと説明するほうが、銀行の担当者の気持ちを引き付けることになります。
当然良い事業にするには良い物件が必要なのですが、その順番が、不動産投資家と銀行の担当者では逆になるということを覚えておくと、交渉しやすくなります。
銀行担当者の頭の中に浮かぶのは、
『この案件に融資して、きちんと貸したお金は戻ってくるのだろうか?』
ということが第一になります。
なので、物件の良し悪しもさるものながら、銀行の担当者はその事業性をシビアに見極めようとするのです。
それが融資の審査の本質でもあるといえます。
この、第一印象で『貸したい』『貸したくない』というイメージは、機械ではできず、人間にしかできないので、逆にその部分を大切にしていると言ってもいいと思います。
そして銀行の担当者が『貸したい』となれば、自然に本部稟議にも力が入り、その前の支店長への提案にも積極的になるおで、その結果融資は通りやすくなるという構図です。
融資が通りやすい物件というのは、実は事業性の面で銀行の担当者が貸したいと思えるかどうかに左右されるということになります。
なので、融資が通りやすい物件を探すのではなく、融資が通りやすい事業計画でその物件が必要になるというスタンスで融資相談すると、銀行員に見てもらいやすくなるといえます。
おわりに
- 初めての融資相談において必ずローンが付くという収益物件は存在しないが、銀行の担当者の融資に対するスタンスを理解すると、自ずと融資に通りやすい物件像が見えてくる。
- 融資が通る大前提が、銀行の担当者がその案件に対して、第一印象で貸したいと思えるかどうか、というアナログな面が最重要視されている。収支計算は機械でもできるが、第一印象で〇か×かというのは人間でしかできず、それが一番当たる部分でもあるからといえる。
- 銀行の担当者はその物件よりも、その物件を使って行う事業に対して融資して、その融資がきちんと戻ってくるのかというのを重視するので、物件がいくら良くてどうのこうのと力説しても響かない。
- 事業性融資ということを前提に、プレゼンを組み立てて、そのためにその物件が必要で、これだけの融資が要るという論理立てを銀行は好むため、それに合わせることで、第一印象はかなり良くなる。