相続税の減免を受けるための小規模宅地等の特例における判定基準で相続人がもめやすい2つのポイント

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小規模宅地等の特例における判定基準でもめやすい2つのポイント

相続税の減免を受けるための小規模宅地等の特例ではその判定基準をめぐってもめやすいポイントが2つあります。

  1. 生計を一にしているかどうかの判断基準
  2. 被相続人が老人ホームに入所しているケース

の2点です。

小規模宅地等の特例が受けられるか受けられないかで相続税の税額が80%違ってきます。

小規模宅地等の特例の判断基準を誤って理解していたばっかりに、当然受けられると思っていた小規模宅地等の特例による80%の相続税額の減額が受けられないとなると一大事です。

思っていたよりも相当高額な相続税の金額になってしまい、最悪すぐには納められないという事態にもなりかねません。

この記事では、相続税の減免を受けるための小規模宅地等の特例における判定基準で相続人がもめやすい2つのポイントについてご紹介します。

相続税の減免を受けるための小規模宅地等の特例における判定基準で相続人がもめやすい2つのポイント

ポイント①生計を一にしているかどうかの判断基準

同居している場合

同じ家に住んでいて家計も同じであれば問題はありません。

また、単身赴任をしていて週末は帰宅して家計も同じというケースも問題ないケースに該当します。

 

別居している場合

別居している場合でも、

  • アパートを借りて遠方の学校に通っているが学費は親が払っているというケース
  • 入院中の親の療養費を子供が支払っているというケース

などは「生計を一にしている」と認められます。

生計を一にしているのかどうか判定に困るケースの例としては、

  • 同一敷地内に親子それぞれが別の住宅を建てて住んでいるが財布は一つというケース

があげられます。

こうしたグレーなケースでは、税務署をきちんと説得できるだけの言い分を考えておかなければなりません。

 

ポイント②被相続人が老人ホームに入所している場合

一人暮らしの高齢者の場合、生活を維持することが難しくなれば、老人ホームに入所しそのまま亡くなってしまうというケースも多いです。

このときの落とし穴として、老人ホームへの入所契約形態の違いが相続発生時の税額を大きく左右することになるので注意が必要です。

東京地方裁判所で、有料老人ホームに入所していた被相続人が死亡したケースで、残された自宅について小規模宅地等の特例が受けられないとする判決が下されています。

このケースでは老人ホーム入所後も、

  • 家財道具は家に置いたまま
  • 電気や水道の契約も継続

の状況であったにもかかわらず「相続開始の直前における被相続人の生活の拠点は老人ホームにあった」と判定されてしまいました。

何がいけなかったのでしょうか?

国税庁は老人ホーム入所により自宅が空き家になった場合でも、小規模宅地の特例を受けるための見解を定めています。

 

老人ホームの利用と小規模宅地等の特例の税務署見解

小規模宅地等の特例を受けようとする場合の老人ホーム入所は要注意です。

老人ホームに入所していても特例が受けられるとする税務署の見解は下記の通りです。

  • 身体または精神上の理由で介護を受ける必要があり、老人ホームに入所したと認められること
  • 被相続人がいつでも生活できるように建物の維持管理が行われていたこと
  • 老人ホーム入所後、自宅を賃貸などに供していなかったこと
  • 老人ホームの所有権が本人または親族によって取得されていないこと
  • 老人ホームに終身利用権が取得されていないこと

最初の3項目は前述の事例でも満たされていました。

ポイントとなってくるのが最後の2項目です。

前述の判例のケースでは、有料老人ホームであったため、終身利用権を取得して入所していたのです。

有料老人ホームでは月額賃料を支払うよりも、終身利用権を取得したほうがトータルでは安くなるというケースがほとんどです。

しかしそのせいで相続時に小規模宅地等の特例が受けられなくなってしまうのです。

それが、特別養護老人ホームであれば、病気治療のための入院と同じようにみなされるため、原則として小規模宅地等の特例における減額対象となります。

いずれにしても、老人ホームへの入所は、事前にきちんとそろばんを弾いた上で行ったほうがよいといえます。

 

まとめ

小規模宅地等の特例による80%の相続税額の減額を受けられるかどうかの判定は「生計を一にしている」とみなされるかどうかにかかっています。

どのようなケースで「生計を一にしている」とみなされるのかはきちんと把握しておくべきです。

小規模宅地の特例が認められるとばかり思っていて減額が受けられないと、相続税の負担が一気に増えてしまうからです。

基準や判例は年々変わっていくと考えられますので、該当する可能性がある場合はアンテナを張っておく必要があります。

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