任意売却で残債が多く出る場合の連帯保証人からの金融機関に対するクレームトラブルが起こった事例

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任意売却での保証人からのクレームトラブル事例

任意売却を進める際に債務者本人の他に連帯保証人がいる場合の対応については何に注意すべきでしょうか?

任意売却後に残債があれば金融機関は当然に連帯保証人にも請求し、連帯保証人が払えなければ所有する他の担保からも回収することになります。

その際に残債の支払いをめぐって連帯保証人との間でクレームやトラブルになるケースが多いのです。

この記事では、任意売却での保証人からの金融機関に対するクレームトラブル事例をご紹介します。




任意売却で残債が多く出る場合の連帯保証人からの金融機関に対するクレームトラブルが起こった事例

任意売却後の残債でなぜ連帯保証人とのクレームトラブルに発展するのか?

担保不動産の任意売却を進める際に、債務者本人の他に連帯保証人がいる場合の対応については注意しなければならないことがあります。

任意売却によって抵当権解除と引き換えに不良債権の一部を金融機関が回収しても完済に至らなかった場合、残債があれば金融機関は当然に連帯保証人に請求します。

そして連帯保証人が他にも資産を所有していればそこからも回収をかけていくことになります。

その場合、連帯保証人や物上保証人は、任意売却における売却価格や配分方法が不当であると、民法504条(法定代位権者のための担保保存義務)の免責を主張するおそれがあります。

簡単に言うと

『あまりにも安く売却いるのではないか?だから連帯保証人の我々に債務が回ってきているのではないのか?それは不当なのではないか?』

ということを連帯保証人が主張するということです。

そのため、金融機関は原則として保証人から『担保解除同意書』を取得しようとしますが、そもそも納得していない連帯保証人とこのときにクレームトラブルとなるのです。

 

【民法500条および504条の条文】

(弁済者の法定代位)
第500条 弁済をするについて正当な利益を有する者は、弁済によって当然に債権者に代位する。

(法定代位権者のための担保保存義務)
第504条 第500条の規定により代位をすることができる者がある場合において、債権者が故意または過失によってその担保を喪失し、または減少させたときは、その代位をすることができる者は、その喪失または減少によって償還を受けることができなくなった限度において、その責任を免れる。

 

任意売却後の残債をめぐっての連帯保証人によるクレームトラブルの事例

たとえば連帯保証人が下記のような主張をしてきます。

「債務者から『不動産を担保に入れてあるので保証人には絶対に迷惑をかけない。
担保に入れてある不動産の評価は1億円を下らないので絶対に大丈夫だ』と言われて保証人になった。
今回その担保に入れた不動産を6000万円で売却するとは納得がいかない。
そんな価格で売れば、4000万円もの保証債務が残ってしまうのでそんな売却は認めない。
銀行が勝手にそのように売却するのであれば、残った4000万円については私の保証責任は無いはずだから、私は絶対に担保解除の同意書には絶対にサインしない。」

などと言われたら任意売却を進めていく当事者としてはどう考えればよいのでしょうか?

この場合に、不動産の現在の評価額が6000万円であるとします。

そのうえで債務者も担保権者もこの価格が妥当であると考えたとします。

そうするとこの任意売却を阻むものは何もないことになります。

それではここで連帯保証人のクレームを恐れて『担保解除の同意書』にこだわってせっかくの任意売却の機会を逃してもいいのでしょうか?

という葛藤が起きることになるのです。

このように売却価格が妥当であると判断できるのであれば、経済的合理性を最優先に考えて、『担保解除の同意書』にこだわらず臨機応変に対応するという判断を下すことも債権者にとっては時には必要となります。

 


まとめ

不当に低い価格で任意売却を行おうとしているのでなければ、連帯保証人からのクレームを気にしすぎて任意売却を見送ることは良い判断とはいえません。

なぜなら任意売却がもし流れたとしても、競売に移行して競売で処分されれば、連帯保証人には問答無用にその残債の請求が行くからです。

なので、『担保解除の同意書』を保証人から取得することにこだわりすぎるのではなく、任意売却の妥当性にこだわって債権者にとっては回収の極大化、債務者にとっては返済の極大化を目指すことのほうが重要だといえます。

『担保解除の同意書』は取得しておいて損はないですが、それにこだわりすぎることは任意売却にとってマイナスに作用しやすいということです。






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