日本全国での空き家率が年々上昇している中、比較的安い価格帯で売りに出ている築古の戸建て住宅を見かけることが多くなりました。
築古の戸建て住宅を買って普通に賃貸に出せるのであればけっこう儲かるのではと考えたことのある不動産投資家も多いのではないでしょうか?
銀行からの不動産投資向けの融資が相当厳しくなっている現在、低年収の方が不動産投資を行いたい場合に何千万~何億もする収益物件を取得するのはほぼ不可能な最近の状況です。
そこでまずは現金で購入できる築古戸建ての収益物件を手に入れることを検討してみるのも選択肢の一つといえます。
この記事では、銀行融資が厳しい現在で低年収の不動産投資家に向いている激安の築古戸建て不動産投資のメリットとデメリットについてご紹介します。
目次
築古戸建て不動産投資が低年収の人の不動産投資に向いている理由とは?そのメリットとデメリットもご紹介
築古の戸建て住宅の流通量はそれなりにある
たとえばですが100万円以下の築古の戸建て住宅は不動産流通市場に出回っているのでしょうか?
これが楽待や健美家、連合隊などの収益物件を掲載しているポータルサイトを見てみると結構な数が出回っています。
そして利回りは驚くほど高くなっています。
例えば
- 物件価格90万円、表面利回り53.33%、築63年
- 物件価格98万円、表面利回り51.42%、築65年
などのような物件もあったりします。
建物がダメかもしれませんが築古で安い戸建て住宅は探せば結構な数あることがわかります。
なぜ築古の戸建て住宅への不動産投資がおすすめといえるのか?
なぜ集合住宅よりも戸建て住宅への不動産投資がおすすめだと言えるのかというと戸建て住宅は賃貸需要がそれなりに高いからです。
戸建て住宅なら小さい子どもが飛び跳ねたり大きな声を出したりしたときに近隣に迷惑をかけることも少なくなります。
上下左右のご近所に気兼ねなく子育てをすることができるので小さいお子様がいる家族にはそれなりに人気があるのです。
そして子どもが大きくなり集合住宅の2LDK,3LDKでは手狭に感じるファミリー層にも実は戸建て住宅の需要があり人気があります。
築古戸建て程度の価格なら低年収の不動産投資家でも銀行融資を使わずに無借金で購入できる可能性が高いです。
低年収の不動産投資家は銀行の融資が通りにくく希望額を融資してもらえない可能性が高いので無借金で購入できる物件なら融資が受けられるかという心配をせずに済むというわけです。
そして無借金の戸建て住宅を所有して賃貸すれば家賃収入が入るので、将来的に融資を受けるとなったときに銀行は家賃収入を所得に合算してくれます。
なので給与所得だけのときと比べ多くの額を融資してくれる可能性が増すのです。
もし年収500万の人が500万未満の戸建てを現金で3棟購入し家賃7万円で賃貸に出すとすると家賃収入は252万となります。
年収の半分以上が家賃収入として入ってくることになります。
もし年収300万円なら年収と同等の金額が家賃収入で得られるということです。
収入が倍増!することになります。
築古戸建て不動産投資のメリットとは?
築古戸建て不動産投資のメリットについて考えていきます。
築古戸建て不動産投資のメリット①:少額で不動産投資を始めることができる
数千万以上の投資をしなくても上記のように格安の不動産は意外にあるものです。
100万円から600万円程度の少額で不動産投資が始められます。
築古戸建て不動産投資のメリット②:土地値は価値が落ちにくいので担保評価が出やすい
築古の戸建て不動産であれば建物の耐用年数は過ぎ建物の残存価格はないものが大半です。
土地だけの価格で購入することも多いでしょう。
土地の価格は年数が経っても建物ほどは下落しないことが多いです。
つまり築古戸建て物件は経年劣化による不動産価値の下落率のリスクは新築物件を購入するよりもはるかに低くなるというわけです。
築古戸建て不動産投資のメリット④:物件が比較的探しやすい
空き家対策法ができるほど日本全国に空き家が増え続けています。
つまり築古戸建て物件は供給過多であるということです。
そして建物の残価がほとんどなく土地だけの価格なので価格も安定しており比較的安い物件を見つけやすくなっています。
築古戸建て不動産投資のデメリットとは?
築古戸建て不動産投資のデメリット①:融資がやや引きづらい
築古戸建て物件の購入のために融資を受けるときは融資の審査が通りにくくなります。
金額が小さいので融資を使う人は少ないですが築古というだけで融資がかなり引きづらくなります。
建物が古いため耐用年数が残っていないからです。
建物価値はゼロに近くなり土地のみの評価になるため、たとえ融資額が出ても融資年数は伸びないことになります。
築古戸建て不動産投資のデメリット②:安い戸建ての状態の見極めが大変
築古戸建て不動産投資をする場合に気をつけたいのが購入前の建物のチェックです。
当然築古ですのでボロボロの物件もあります。
ただ単に安いからという理由だけで調べずに購入するのは危険です。
築古の戸建て物件を見る際に特に注意すべき点は下記の点です。
②-1:建物の構造に異常がないか
建物の構造に問題がある場合は購入を避けたほうがよいでしょう。
- 建物自体に傾きがある場合
- シロアリの被害が見られる場合
などがケースバイケースですが当てはまります。
②-2:雨漏りがあるか
雨漏りがある場合には、
- どこから漏れているか
- どこまで被害が広がっているか
をチェックします。
被害の程度が大きいものはそれなりに補修費用がかかるため購入を見合わせることも考えるべきです。
②-3:床の抜けがないか
床の抜けなどがあると補修はけっこう費用がかかります。
どの程度なのか必ずチェックすることが必要です。
②-4:配管関係の劣化はどうか
- 水道や下水道の本管からの引き込み
- 宅内配管の劣化
- 配管内の錆びつき
などにより賃貸するのが難しい築古の戸建て物件もあるので注意が必要です。
建物内部の状態は素人では判断がつかないことも多くあります。
購入したい物件は契約する前にリフォーム業者などプロと一緒に調査しましょう。
築古戸建て不動産投資のデメリット③:リフォーム費用の見積もりが難しい
築古戸建て住宅を買ってもすぐに賃貸に出せることはほぼありません。
ほとんどの場合でリフォームが必要になりますが、購入前の建物の状態を判断し必要最小限のリフォームにとどめなくてはいけません。
リフォーム業者に見積りを依頼するとたいがい高額な見積りを出してくると思います。
築古戸建て住宅を自分で住むのではなく投資目的で購入をするのですからまずは利回りを把握しておく必要があります。
築古戸建て不動産投資の利回りは最低でも12%程度見ておくとよいでしょう。
あまりにリフォームの費用がかかりそうであれば、クロス貼りや建具交換など、できる所は自分でリフォームをするのも1つの方法です。
築古戸建て不動産投資の利回りはリフォームにかかっているといっても過言ではないからです。
築古戸建て不動産投資のデメリット④:空室リスク
アパートやマンションなどの集合住宅では部屋が何室もあります。
なので1室が空室だったとしても収入がゼロになることはありません。
しかし戸建賃貸の場合は1棟に1室となります。
入居者が決まらなかった場合空室率は100%となってしまう可能性があるということです。
賃料収入は0か100、ALL or NOTHING になる空室リスクが考えられるのです。
まとめ
以上のメリットとデメリット、不動産投資リスクを考えたとしても少額で不動産投資を行うのであれば、やはり築古戸建ての不動産投資は魅力的です。
注意すべきポイントを踏まえて築古戸建て不動産投資に適して物件を探してみるのも楽しいと思います。
物件価格だけではなく地域の賃料相場を調べることも忘れずに!