相続

小規模宅地特例の改正後の用心すべき実質的増税3つのポイント

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
用心すべき小規模宅地特例の改正後の実質的増税ポイント

最大80%もの評価減を受けられる『小規模宅地等の特例』によって、持ち家の人は大きな恩恵を受けてきました。

しかし、2010年に小規模宅地等の特例が改正されたことで、実質的に増税となっていることはご存知でしょうか?

具体的には、相続税が減額となるために満たすべき要件がぐっと厳しくなったといえます。

この制度改正の考え方を一言で言うと、

『きちんと住んでいるなら小規模宅地等の特例を認めますが、そうでないケースからは相続税を取りますよ』

ということになります。

小規模宅地等の特例が受けられると思っていたのに実際には受けられず相続税がかかってしまったというケースが増えています。

この記事では、小規模宅地特例の改正後の用心すべき実質的増税3つのポイントをご紹介します。


小規模宅地特例の改正後の用心すべき実質的増税3つのポイント

都心の一等地にある自宅を夫から相続したら、とても払えるような相続税額ではなかったため、自宅を売却せざるを得なくなった・・・

などというような悲劇を避けるために存在するのが『小規模宅地等の特例』です。

  • 自宅の土地
  • 自分が営む会社の社屋などが建っている土地
  • アパートやマンション経営を行っている土地
  • 駐車場経営を行っている土地

などについて、土地の種類にもよりますが、

200~400㎡までなら相続税評価額が50%~80%も減額されるという魅力的な制度でもあります。

しかし制度改正以降は、減額の要件がぐっと厳しくなりました。

 

80%の減額を受けられるのは該当者のみに変更

例えば改正前までは、共同相続人のうち誰か1人でも小規模宅地等の特例の80%減額に相当すれば、残りの相続人全員も自動的に80%減額を享受できました。

つまり、父が亡くなり母と子供2人が自宅を相続した場合、子供2人はそれぞれ持ち家を持って別居していたとしても、母が小規模宅地等の特例で80%減額の恩恵を受ければ、子供2人も自動的に同率の減額となったのです。

しかし改正後は、小規模宅地等の特例で80%減額を受けられるのは該当者のみとなりました。

残りの相続人たちは減額なしとなります。

前述の子供が別居しているケースでは、母は引き続き80%の減額となりますが、子2人は減額されないということになります。

 

小規模宅地等の特例の改正前と改正後で大きく変わる3つのポイント

ポイント①申告期限までに売却すると減額は一気にゼロに

居住や事業を継続しない場合には注意が必要です。

  • 相続人が申告期限までに引っ越した
  • 相続人が申告期限までに住居を売却した

などの場合にも改正前には50%の減額を受けることができました。

しかし改正によって上記のような場合は減額ができなくなっています。

つまり、居住や事業を継続しかつ所有も継続しなければ小規模宅地等の特例を受けられなくなったということです。

相続税の申告期限は10ヶ月以内ですので、引っ越しや売却を検討する場合でも、この期間は見合わせるようにしたいところです。

 

ポイント②小規模宅地等の特例を使った2次相続対策もできなくなる

2次相続対策、つまり父が亡くなって母と子が相続し、その先に来るであろう母の死後も考えた相続対策についても、これまで有効だった小規模宅地等の特例を使った節税手法が使えなくなります。

これまでは共同相続人のうち、誰か1人が80%減額の対象であれば残り全員も自動的に同率の減額となっていました。

このルールを活用して、父が亡くなったときに土地の共有持分をあえて

  • 母10%
  • 子(生計は別)90%

として小規模宅地等の特例を活用すれば、子に相続する分にも80%の減額が適用されるので節税効果が大きく、さらに2次相続でも再度の節税効果が期待できました。

それが小規模宅地等の特例の改正で、母の持分しか80%減額の対象にならなくなり、節税効果がなくなってしまったのです。

この場合どうすればよいでしょうか?

とりあえずいったん母が宅地全部を相続して80%減額の特例を受け、2次相続対策についてはあらためて別途対策を練る必要があります。

例えば、子が自分の家を売って母と同居するといった方策が考えられます。

 

ポイント③自宅兼アパートにしている場合も大幅に増税となる

自宅兼アパートにしている場合も小規模宅地等の特例の改正で大きな痛手を被るケースです。

自宅建物の一部を賃貸アパートにしている場合、改正前なら全ての宅地部分において80%減額を受けることができました。

しかし、改正後は自宅部分の床面積の比率においては80%の減額が受けられますが、賃貸アパート部分の床面積の比率については50%の減額となります。

自宅よりも賃貸アパートの床面積の比率が大きければ大きいほど、小規模宅地等の特例改正による相続税の負担が増すという計算です。

この場合は、何か対策があるかというと残念ながら対策を講じるのが難しいというのが現状です。

アパートを建てたときは小規模宅地等の特例を見越して自宅部分を作ったのにその特例による減額幅が削減されるという憂き目にあっているといえます。

 

まとめ

最大80%もの評価減を受けられる小規模宅地等の特例によって持ち家の人は相続時に大きな恩恵を受けてきましたが、改正されたことで相続税が増税となる人が大幅に増えました。

大きな改正点による増税部分として下記3点があげられます。

  1. 申告期限までに売却すると減額はゼロとなる
  2. 母を飛ばして子に相続しての2次相続対策が困難になる
  3. 自宅兼賃貸アパートのケースは大幅な増税になる

小規模宅地等の特例の今回の改正の根幹にある考え方は、『きちんと住んでいるなら特例を認めますが、そうでないケースからは税金をきちんと取るようにしますよ』という内容になっています。

改正前は相続人の誰か1人が同居していれば全相続人が特例を受けられました(実質奥様は同居していることが多いのでほとんどのケースで相続人全員が減額を受けられた)が、改正後は同居している相続人にしか減額が認められず、その他の相続人の減額はゼロ!ということになりましたので用心が必要です。

この記事を読んだ方は他にこんな記事を読んでいます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

無料相談:不動産投資のセカンドオピニオンサービス

不動産投資に関して聞きたいことがあるときにいったい誰に相談すればよいのでしょうか?


◎物件購入を検討しているが本当にこの物件でよいのか?

◎不動産会社に勧められている物件は本当に買いなのか?

◎不動産会社の担当者に言われたことの信ぴょう性は?

◎査定してもらった売却価格は妥当なのか?

◎節税対策や相続税対策をどのように進めるべきか?

◎今後の展開や投資戦略はどうしていけばよいのか?


など、様々な不動産投資に関する疑問に対して、プロの目線で第三者のアドバイスを無料で受けることができます。


是非、不動産投資のセカンドオピニオンサービスをあなたの不動産投資にお役立てください。


不動産投資のセカンドオピニオンサービス

【免責事項】

当サイトのすべてのコンテンツ・情報につきましては、可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、必ずしも正確性・信頼性等を保証するものではありません。
当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねます。
本免責事項、および、当サイトに掲載しているコンテンツ・情報は、予告なしに変更・削除されることがあります。

コメントを残す

*