相続

争族勃発!介護や不動産など相続でもめやすい7つの事例

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争続勃発!介護や不動産など相続でもめやすい7つの事例

うちには遺産といえるものはなにもないので相続は関係ないと思ってはいないでしょうか?

たとえ遺産がなくてももめるのが相続の特徴です。

特に

  • 介護をした人がいる
  • 遺産が不動産

などの場合は非常にもめやすいといえます。

そしてひとたびもめると『争族』と呼ばれるように身内間で骨肉の争いに発展して泥沼化してしまうのが特徴でもあります。

この記事では、相続でもめやすい7つの事例をもとに、『争族』の原因を探っていきます。


争族勃発!介護や不動産など相続でもめやすい7つの事例

もめる相続事例1:全員合意

遺産分割では全員合意が必須だが皆の合意は容易ではない

とある家庭裁判所の薄暗い廊下で中年の男女が口論をしていました。

『こんなのおふくろが書くわけないだろう。お前が書かせたものじゃないのか!』

と長男らしき男性が年下の女性に迫ると、女性が反論します。

『お兄さんこそ、たまに帰ってくるだけじゃない。お母さんの何が分かるっていうの!』

遺言書がある場合は、必ず相続人などの立会いのもとで家庭裁判所で開封しなければいけません。

そのため、相続する権利のある人全員に裁判所から呼び出しがかかるのですが、この顔合わせが争いを招きます。

実際、『家庭裁判所で怒号が飛び交うことはよくある光景。いきなり修羅場になる。』という司法書士もいるくらいです。

葬式ではさすがに周囲の目を気にしてか遺産の話は控えているものの、少し落ち着いて全員の顔を見た途端にそれまでの不平不満が爆発するのです。

 

遺言書がない場合はさらに困難を極める

遺言書があってももめるのですから、遺言書がない場合は困難を極めます。

遺言書がないときに遺産を分けるには、『遺産分割協議』という全員による話し合いが必要になります。

分割の割合については全員が納得した上で、書類に印鑑を押して初めて成立することになります。

この遺産分割協議書のハードルがかなり高いのです。

1人でも納得しなければ相続の手続きが先に進まなくなります。その間、財産は共有財産となり、親の預金をおろすことも名義変更することさえもできないのです。

遺産は『舞い降りてきたカネ』ですが、もらえるものは1銭でも多く取ろうとするのが人の常です。

遺産分割の全員合意は決して容易なものではないということを知っておくことは大変重要なのです。

 

もめる相続事例2:介護

尽くしても『第三者』同居の嫁は相続では弱い立場

大病を患った父が5年間の闘病の末に亡くなり、実家で両親と暮らしていた次男夫婦は悲しむ一方で、『ようやく介護から解放された』と胸をなでおろしていました。

次男の妻は義理の父に尽くしました。

父の症状が重くなると仕事を辞めて介護に専念しました。

風呂やトイレに行くのも付き添い、肩が上がらなくなるほどでした。

次男も家に手すりをつけてバリアフリーにしたり、病院までのタクシー代を支払ったりと多大な金銭的負担をしてきたのでした。

そこに実家を飛び出して東京に住んでいた長男夫婦が現れました。

長男は、『父の面倒を見てくれてありがとう』と頭を下げましたが、

長男の妻は、

『お義父さんの遺産は法定相続分の1/4はきっちりともらいますから』

と言い放ったのです。

次男の嫁は声を震わせて反論しました。

『お義兄さんたちは何もしていないじゃないですか・・・』

実はこのような場合でも、長男夫婦の主張は通ってしまうのです。

遺言書がなければ遺産の取り分は、

  • 母親が半分
  • 残りの半分を兄弟が平等に分ける

というのが基本となるからです。

どれだけ献身的に面倒を見たとしても、相続の観点からいえば嫁はあくまで『第三者』となります。

つまり次男の嫁には相続で1銭も入らないということです。

当然長男の嫁ももらえませんが、義父と距離があった分、『もらえるものはもらっておきなさい』と冷静に口してしまったというわけです。

次男の妻が相続するには、

  • そうした内容を記した遺言書を父が残す
  • 次男の妻と養子縁組を結ぶ

ことが有効ですが、嫁の側から義父に求めるのは難しいといえます。

 

『寄与分』を遺産分割の取り分として反映させることができる

そこで『寄与分』として介護で貢献した分を次男の遺産の取り分に反映することができます。

ただ、寄与分の算定に明確な基準がないため、全員が納得するかはわかりません。

そもそも寄与分は、

  • 介護に専念する為に仕事を辞めた
  • 費用の領収証などの証拠が残っている

などがあって初めて認められる難易度の高いものだからです。

介護は金銭的にも体力的にも、そして精神的にも負担は大きいのですが、基本的に嫁がもらえる遺産はないということです。

相続の世界において嫁の立場はいくら尽くしていたとしても弱いということです。

 

もめる相続事例3:不動産

高くても分けられない不動産が相続でもめる火種になる

『兄弟仲良く遺産は分けてもらいたい』と言い残して父が亡くなりました。

母はすでに亡くなっていたので、2人の兄弟で遺産を分けることとなりました。

もともと兄との関係も悪くなかったため、父と同居していた次男は相続がすんなりと進むだろうとたかをくくっていました。

しかし、困ったことに父の遺産は感嘆に分けられないものだったのです。

というのも

  • 3000万円の土地付きの自宅
  • 300万円の預金

しかなかったからです。

相続税を納めるほどの遺産ではなかったが、二人で均等に分けるとすれば1650万円ずつとなったのです。

次男の家族は父と同居し、生活基盤も仕事もあるために急にどこかに引っ越すというわけにはいかない状況でした。

そもそも家を相続することは父も認めていて、長男もそれを了承していたはずでした。

ところが、

『それでも半分はもらう』

と言って長男が譲らなくなったのです。

 

不動産評価をめぐってももめやすい

さらにもめたのは土地の評価をめぐってのことです。

次男が路線価をもとに調べた3000万円に対して、長男は独自に不動産価格を算出したとして、

『時価は4000万円だから2000万円が俺のものだ』

と言い出す始末となってしまったのです。

不動産鑑定士に依頼すると30万円以上かかってしまいます。

途方に暮れた次男は結局、長男に現金を一括で払う代わりに減額してもらうよう求め、ローンが組めないか銀行に相談する羽目となってしまったのです。

こうした事例は枚挙にいとまがありません。

実は相続税を納める家でも、課税対象の5割超が分けにくい不動産なのです。

特に遺産が持ち家一つにわずかな預金、金額にして3000万円~5000万円程度で相続税がかからない家庭ほど、

『相続など人ごと』

だと甘く見て対策を何も取ってこなかったためにもめるのです。

もっとも簡単な解決策は不動産を売却して現金に換えて分けることです。

しかし都心の一等地ならいざ知らず、そうでなければ売りに出しても希望額で買い手がつくとは限りません。

そうすると先の例のように不動産を相続した人が現金を用意しなければならなくなるのです。

もちろん土地の名義を共有にするという手もありますが、それは問題を先送りにしただけです。

仮に長男が亡くなりその子供が相続すれば、問題は再燃することになります。

もしも長男と額をめぐって話し合いが長引けば、不動産の価値そのものが下がってしまう恐れもあります。

現金は端数まで分ける事ができますが、不動産だとそういうわけにいきません。

不動産は相続でもめる火種になるということを十分意識しておく必要があるということです。

 

もめる相続事例4:兄弟関係

親の援助を考慮して平等に分けるのはほぼ不可能

母親が亡くなり3人兄弟が集まった席で、次男が切り出しました。

『遺産は3人で平等に分けたい』

3人とは、

  • 長男
  • 長女
  • 次男

です。

遺産を法定相続通りに分けようという話しに長男が我慢できずに声を荒げます。

『お前たちはおやじとおふくろが生きていたときに、たくさんお金をもらったじゃないか!』

長男は国立大学を卒業してサラリーマンになり、今は別居して暮らしていました。

それに対して次男は、浪人した末に私立大学の医学部に入れてもらって現在では開業医になっていました。

これまでに2000万円以上を親に負担してもらいながら、今では左うちわの生活です。

さらに長男をいら立たせたのは、次男の話しに専業主婦の長女まで乗り気になっていたことです。

長女も結婚資金の200万円を援助してもらった挙句、家の購入資金として1000万円まで親に出してもらっていたからです。

『兄貴だからと思ってずっと我慢してきたのに・・・』

母親の死に際して、兄弟2人のわがままぶりに堪忍袋の緒が切れたというわけです。

もちろん『特別受益』といって生前に親から受けた援助を加味して遺産を分ける事はできます。

長男の不公平感もそれで解決できるはずでした。

 

兄弟間の援助の差に平等を求めるのは難しい

話をややこしくしたのは、4年前に先に亡くなった父親の相続で、全ての遺産を母親に譲ったことでした。

  • 学費
  • 結婚資金
  • 家の購入資金

などは父が生きていたときに援助を受けた話しです。

母親の遺産となってしまっては『特別受益』すらも認められなくなるのです。

親からの仕送りや食事の世話、これまで受けた愛情など全てを考慮した上で全てを平等にわけることなど不可能な話です。

特別受益に明確な算定基準があるわけでもないので、話し合いがまとまるのは簡単ではないのです。

 

もめる相続事例5:債務

相続人が次々放棄すれば回りまわって届く借金の恐怖

ある日突然銀行から身に覚えの無い通知が送られてきます。

その中身は500万円の融資を返済しろというものです。

最初は詐欺かもしれないと無視していましたが、銀行から電話までかかってくるようになり、銀行に確認すると叔父の借金だといいます。

そしてその家族に電話をすると、

『もう私たちには関係ないので』

との一点張り。

なぜ叔父の借金がまわってきたのでしょうか。

  • 叔父の家族が相続放棄した
  • 叔父の母つまり祖母も相続放棄した

ことが原因です。

つまり、みんなが相続放棄したことで回りまわって相続の順番が来てしまったのです。

『なぜ教えてくれなかったのか?』

と迫っても、もともと疎遠にしていた親戚たちはのれんに腕押しです。

あわてて専門家に相談すると、相続の発生を知ってから3ヶ月以内であれば相続放棄ができるとのことで、相続放棄の手続きを取るしかありませんでした。

相続するものは資産だけではなく、負の遺産つまり債務までもれなくついてくるのです。

もしも親が多額の借金をしている場合、相続放棄という対策を選べば借金の相続からは逃れられます。

ただし注意が必要なのは、自分が相続放棄したからといって手続きが終わらないということです。

相続放棄すれば今度は妻や子どもから親へ、そして兄弟へと次々に権利が移っていくのです。

親たちに借金がないからといって安心するのは早計だということです。

仕事上の関係や近所づきあいなどで、連帯保証人になっている場合も少なからずあるのです。

しかも親本人がそれを忘れてしまっていれば状況は最悪で、相続人が知らないうちに多額の借金を背負う羽目になってしまうのです。

相続するかどうかは遺産にだけ目を向けるのではなく、きちんと債務まで把握した上で判断するべきなのです。

 

もめる相続事例6:離婚

見知らぬ前妻の子も相続の権利があります

父親の葬式に見知らぬ男性の姿がありました。

男性は焼香を済ませたあと、おもむろに母親に近づき、

『父が亡くなったと聞いて参りました。前妻の子供です。』

と言うのです。

父親に前妻と子供がいたことは知っていましたが、長男と次男は一度も会ったことはありませんでした。

遺産は母親と兄弟2人の3人で分けようと話していた矢先の出来事に唖然とするしかなかったのです。

しかしこの場合、長男と次男になすすべはありません。

前妻に相続する権利はないものの、前妻の子供にはたとえ付き合いが無くても相続の権利があるからです。

具体的には、遺産の半分を兄弟3人で分けることになり、1/6を与えなければならないことになります。

仕方なく長男が現金を用意することを告げると、前妻の子供は満足げに帰ったとのことです。

このように、亡くなった親が離婚や再婚をしている場合は特に気をつけるべきです。

戸籍を調べたら隠し子が見つかったというケースもあるくらいです。

逆に連れ子であれば父親が異なるために、たとえ一緒に仲良く暮らしていたとしても相続の対象にはなりません。

 

妻は離婚すると相続の対象にはならない

妻の立場から見ると、一度離婚してしまえばたとえ30年連れ添ったとしても、相続においては一銭も入りません。

離婚の財産分与とは違うということです。

事実婚であればなおさら注意が必要です。

内縁の妻には遺族年金こそ認められるものの、相続の権利はないからです。

兄弟がいれば、遺産を内縁の妻に一切残せないまま、全て兄弟が相続してしまうのです。

相続においては戸籍上の関係がもっとも重要視されるということです。

 

もめる相続事例7:おひとり様

縁のある人を探していなければ国庫へ

都心の一等地に高層マンションを持つ老女がいたとします。

両親も亡くなり、生涯独身の身です。

弟がいましたがすでに亡くなっています。

相続財産は弟の子供である甥っ子にいくことになりますが、それよりもっと良い方法はないか?と考える方が増えているということです。

近年増えつつある身寄りのない『お一人様』の財産はいったいどうなるのでしょうか?

遺言書があれば自分の思い通りに処分することができます。

慈善団体や公共団体などに寄付することも可能です。

遺言書がなければ法定相続人を探すことになります。

いないときは、一緒に生活をしていた人や看護をしてくれた人たちなどの『特別縁故者』がいるかどうかがポイントとなります。

その人が裁判所に申し立てをして特別縁故者として認められれば、財産の全てまたは一部を相続することができます。

ただし特別縁故者の手続きには10ヶ月以上の期間を要します。

そして最終的に特別縁故者も現れない場合には、遺産は国庫に納められることになります。

まとめ

いかがでしょうか?

いろいろなことが引き金となっていとも簡単に身内間で相続をめぐって争いごとになってしまうということが分かると思います。

不動産などの分けられない資産、生前の介護や援助など金銭化できなかったり兄弟平等ではなかったことを証明できないなどでもめてしまいます。

ひとたびもめてしまうと収まりがつきにくいのも相続の特徴です。

今までの不満や我慢していたことが一気に噴出して収拾がつかなくなってしまうからです。

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