相続

余命宣告を受けてから収益物件を買っても相続税対策になるのか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
余命宣告を受けてから収益物件を買っても相続対策はできるのか?

相続対策をしなくてはいけないと思いながら先延ばしにしているうちに、入院して余命宣告を受けてしまったような場合に、その時点から相続対策の収益物件を買っても間に合うのでしょうか?

実は、ご存命のうちであれば、余命宣告を受けていようが個人で本人の意思で収益物件を取得すれば相続税対策になります。

この記事では、余命宣告を受けてから収益物件を買っても相続対策はできるのか?についてご説明します。


個人で本人の意思があることが条件

個人で収益物件を取得すれば、取得した時点で相続財産は物件の相続税評価で評価されるため、たとえ相続発生の直前に購入したとしても評価減を図ることができます。

余命数ヶ月と言われていても、極端に言えば亡くなる前日であっても、取得したその日に相続税対策が可能になるということです。

もちろん、契約だけではなく、決済して登記まで終わっているほうが安心ですので一定期間は必要になります。

注意が必要なのは、法人で取得した場合です。

法人で取得した場合は不動産価格が相続税評価額で評価されるためには、取得後3年間が経過していることが必要となります。3年以内は取得価格で評価することになりますので等価となってしまいます。

そのため、法人での収益物件取得による相続税対策は長期的に取り組む必要があります。

個人の場合に重要になるのは、本人の意思によって物件を取得したという事実です。

相続開始直前に何らかの相続税対策がなされた場合、税務調査においては税金逃れを疑われる可能性があるからです。

特に余命宣告を受けて入院中の被相続人であったとなれば、物件の取得が本人の意思によってなされたのかが厳しく問われることになります。

本人の判断能力なしで相続税対策を行ったとみなされた場合は、その行為は本人ではなく相続人の行為であり、租税回避行為だとして否認されてしまう恐れがあるということです。

 

相続直前に相続税対策に買う物件選びのポイント

単なる土地やマイホーム物件ではなく、収益物件を購入することで、人に貸していること不動産は相続税が大幅に評価減されますので、資産の評価を大きく下げることができます。

しかし、この物件に長期の空室(オーナーが使用していたなど)があった場合などは、その空室の部分は実際には人に貸されていないので、その部分は貸家建付地としての評価減が受けられないことに注意が必要です。

特に相続直前に収益物件を購入する場合は、

  • 全室通常の賃貸借契約
  • 満室

の条件を満たす物件をなるべく選択するべきです。

なお、収益物件を購入して運営中に空室が出て、そのタイミングで相続が発生した場合などは、きちんとリフォームや募集活動を行っていれば、一時的な空室として認められるので問題ありません。

国税庁の通達によれば、一時的に賃貸されていなかったと認められる部分の範囲として、

  1. 各独立部分が課税時期前に継続的に賃貸されてきたものか
  2. 賃借人の退去後速やかに新たな賃借人の募集が行われたか
  3. 空室の期間に他の用途に供されていないか
  4. 空室の期間が課税時期の前後のたとえば1ヶ月程度であるなど一時的な期間であったか
  5. 課税時期後の賃貸が一時的なものではないかどうか

などの事実関係から総合的に判断するとされています。

 

相続対策で取得した物件をすぐに売ってはいけない

相続税対策として取得するタイミングだけではなく、その物件を売却するタイミングも重要です。

明確な規定は実はないのですが、相続発生後にすぐに売却して換金するというのは、相続税を意図的に逃れるための租税回避行為とみなされ、税務調査があれば指摘され、否認されてしまいます。

実際の事例においても相続発生後すぐに売却し換金したものの、税務調査で指摘され否認されているケースがあります。

なので、相続税対策として収益物件を取得する場合は、一定期間は保有しておく必要があるということです。

一定期間とは相続税申告までの10ヶ月はもちろん、その後の一般的な税務調査期間3年を足して、4年以上は最低現保有しておくほうが安心です。

まとめ

個人で本人の意思が確認できるのであれば、たとえ被相続人が入院中で余命宣告を受けているとしても、相続税対策として収益物件を購入して資産評価を下げることは可能です。

しかし、本人に判断能力がないような重篤な場合に相続人が代理で収益物件を購入するなどの行為は、税務調査で租税回避行為として否認される可能性があるので注意が必要です。

貸家建付地としての相続税評価減は、実際に賃借していないと税務調査で否認される場合があるので、相続税対策の収益物件はできるだけ満室の物件を購入し、相続開始後の売却は最低4年保有したのちにするほうが安心だといえます。

この記事を読んだ方は他にこんな記事を読んでいます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

【免責事項】

当サイトのすべてのコンテンツ・情報につきましては、可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、必ずしも正確性・信頼性等を保証するものではありません。
当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねます。
本免責事項、および、当サイトに掲載しているコンテンツ・情報は、予告なしに変更・削除されることがあります。

コメントを残す

*