シミュレーション

FCR(総収益率)の求め方とFCRと実質的利回りとの関係

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投資指標FCR(総収益率)で投資物件の収益力を把握する

物件概要書に記載されている表面(グロス)利回りでは、その物件の実質の収益力をはかることはできません。

物件概要書に表面(グロス)利回りが10%、15%といった具合に記載されていても、表面(グロス)利回りは売主がたまたま現在貸している賃料を、単純に売買価格で割ったものだからです。

投資指標FCR(総収益率・フリーアンドクリアリターン)とは、投資物件の実質の利回りであり、実際の収益力を表します。

この記事では、FCR(総収益率)の求め方とFCRと実質利回りとの相関関係をご紹介します。

FCR(総収益率)の求め方とFCRと実質利回りとの相関関係

FCR(総収益率)の算出方法

FCR(総収益率)の算出方法

FCR(総収益率)とは、投資物件の実質の利回りであり、実際の収益力を表します。

FCR(総収益率)は下記の式で求められます。

◎FCR(総収益率)=NOI(NET収入)/購入総額(売買代金+諸費用)

投資指標をフル活用した一棟アパート購入実戦シミュレーションと同じ事例で計算します。

資金計画・投資分析シミュレーションを下記に記載します。

引き直し賃料(月額)
引き直し賃料 ¥720,000
 ▲空室損5% ¥36,000
収入合計 ¥684,000
支出の部(月額)
BM管理費 ¥10,000
共用部光熱費 ¥5,000
固定資産税・都市計画税 ¥31,683
賃貸管理料 ¥50,274
CATV ¥6,300
支出合計 ¥103,257
収支(年額)
GPI ¥8,208,000
▲OPEX ¥1,239,088
NOI ¥6,968,912
▲ADS ¥5,405,319
 CF ¥1,563,593
投資分析
LTV 93.58%
CCR 12.41%
FCR 6.87%
表面利回り 9.09%
K% 6.08%
レバレッジ
BE% 76.90%
最低稼働戸数 9.23戸
DCR 1.29
PB 8.06年

 

必要資金/資金調達対照表
必要資金 資金調達
 諸費用:650万円 自己資金
1,260万円
物件金額:9,500万円
(購入総額:1億150万円)

FCR=6.87%
NOI=696.8万円

借入金額:8,890万円
(LTV=93.58%)
金利:4.5%
期間:30年
K%=6.08%
ADS=540.5万円
CF=156.3万円

FCR(総収益率)を算出するためには、まず、より実際に近い形で収益を求めるため、適正な家賃に引き直すことが大切になります。

その上で空室損および未収損を差し引き、OPEX(運営費)を差し引いて求めたNOI(NET収入)が実質的な投資全体から生じる純粋な利益となります。

このNOIを全支出となる購入総額(売買代金と諸費用の総額)で割り戻して求められるのが実質の利回り、FCR(総収益率・フリーアンドクリアリターン)となります。

上記の事例でみてみると、NOI(NET収入)は696.8万円で、購入総額は1億150万円となり、FCR(総収益率)の計算は下記となります。

◎FCR(総収益率)=NOI/購入総額=6.87%

 

FCR(総収益率)の考え方

FCR(総収益率)の考え方

FCRと表面利回りの関係をよく理解しておく必要があります。

たとえ表面利回りが15%、20%あったとしても、FCRが5%を切るということもあり得ます。

どのような場合にそのようなことが起きるのかというと、一番多いのは地方の物件の場合などです。

地方では、

  • 人口の減少
  • アパートなどの物件の供給が多い

などの理由で、空室率が高くなる傾向にあります。

物件の状況によっては、空室率が30%、40%ということもざらにあるのが現実です。

また、地方物件のOPEX(運営費)ですが、都心部で20㎡前後のワンルームマンションの需要は高いものの、地方では20㎡の需要はほとんどなく、一般的に都心部の1.5倍以上の30㎡~40㎡の広さが求められます。

そういった事情から、

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 固定資産税

の単価は、地方でも首都圏でもほぼ同じ水準となることを考えると、地方のほうがむしろOPEX(運営費)が上がり、運営費率が高くなる傾向があります。

よって、

  • 家賃水準がもともと低い
  • 空室率が高い
  • OPEX(運営費)率が高い

などの悪循環によって、NOI(NET収入)が激減する結果につながっていまうというシナリオです。

このように、表面利回りはよくても実質の利回りが5%以下などという、到底採算が合わない事態も十分あり得ますので、最終的には表面利回りではなく、FCR(総収益率)の実質的な利回りをみなければならないということです。

以上からもわかるように、都心部よりも地方のほうが投資リスクは高いことから、FCRも地方のほうが高くなければ、手を出すメリットがないといえます。

それにもかかわらず、実際には広告などに用いる表面利回りたけが高くて、投資分析をしないとなかなか見えてこないFCRは、実際のところではかなり低い水準になってしまうというのが現状です。

 

まとめ

  • 物件概要書に記載されている表面(グロス)利回りでは、その物件の実質の収益力をはかることはできず、投資指標FCR(総収益率・フリーアンドクリアリターン)を使って、投資物件の実質の利回り、実際の収益力で比較検討することが重要となる。
  • FCRを出すためには、家賃を適正に引き直し、空室損および未収損を差し引き、OPEX(運営費)を差し引いて求めたNOI(NET収入)を、全支出となる購入総額(売買代金と諸費用の総額)で割り戻して求められる。
  • 物件概要書上の表面利回りはよくても実質の利回りが5%以下などという、到底採算が合わない事態も十分あり得るので、最終的には表面利回りではなく、FCR(総収益率)の実質的な利回りをみなければない。

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