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離婚による任意売却や住宅ローンの名義変更および夫婦間売買のまとめ

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離婚による任意売却や住宅ローンの名義変更および夫婦間売買のまとめ

離婚後の住宅ローンの取り扱いでトラブルになるケースが増えているのをご存知でしょうか?

日本でも離婚率が年々高まっており今では3組に1組の割合で離婚しているという統計結果が出ており、離婚件数の増加にともなって離婚後の住宅ローンのトラブルも増えていると考えられます。

離婚をすると当然一緒には生活しませんので、下記いずれかの方法を取ることが多いです。

  • 住宅ローンはそのままにしておいてどちらかが家に住み続ける
  • 住宅ローンをどちらかに名義変更するために夫婦間売買を行う
  • 任意売却で住宅ローンもろとも家を売却してしまう

離婚時の住宅ローンの取り扱い方法はほとんどのケースで大きく分けて上記の3つに当てはまるのではないでしょうか。

この記事では、離婚による任意売却や住宅ローンの名義変更および夫婦間売買などを一挙にまとめてご紹介します。

Contents

離婚前に任意売却で住宅ローンを片づけておくことで離婚後の生活も安心できる理由 

夫婦で話し合って離婚という道を選んでも、そのタイミングで住宅ローンの問題も解決しておかないと離婚後にトラブルを抱えてしまうということはご存知でしょうか?

特に問題となってくるのが住宅ローンが残っているのにそのまま離婚をする場合です。

このようなケースで最後まで住宅ローンを払い切れるというケースはあまり聞いたことがありません。

離婚後の無用なトラブルを回避するためには、離婚前に住宅ローンもすっきり片づけておくということが大切です。

 

離婚後にさらなるトラブルを起こしやすい住宅ローンの問題

日本における夫婦の離婚率は年々上がっており、結婚した夫婦の3組に1組が離婚するという時代になっています。

それだけ離婚というものが身近というか抵抗がなくなっていて誰にでも起こり得ることになっているということだと思います。 

ここで、さらなるトラブルの火種となりかねないのが、

  • 夫と妻の双方が住宅ローンの支払いの義務を負う連帯債務者や連帯保証人になっている場合
  • 夫婦の共同名義となっている(夫婦双方が連帯して債務を負っている)

という場合です。 

仮に住宅ローンの支払いが滞ってしまった場合、夫婦間で連帯保証人になっていると、離婚したはずの元配偶者の側にもその請求が及んでしまうことになります。また、離婚をしたとしても、ローンが全額返済されるまでは連帯保証人としての責務を逃れることはできません。 

つまり離婚届けが受理されれば離婚自体は成立しますが、不動産のことに関しては単独名義の場合を除いては簡単には問題解決できない場合が多いということなのです。 

 

トラブル回避のためには「任意売却」という選択肢も視野に

夫か妻か、少なくともどちらか一方が出て行くことになるのですから、ローン完済のために売却という選択肢を視野に入れることが必要です。

任意売却を行うことで売却によって得た金額でローンを完済することも期待でき、離婚後も双方に金銭的なしこりを残さずに済みます。 

ここで問題となってくるのが、家を売却してもなおローンが残ってしまう(売却価格がローン残債を下回る)場合です。

通常家を売却する場合は、売却価格がいくらであったとしてもローンの残額を一括返済しなければ抵当権の抹消ができません。

この場合は普通の不動産業者であればローンが完済できる金額での売却価格を提示されるため、市場価格よりも圧倒的に高くなる場合が多く、なかなか売れないというケースが往々にしておこります。 

そこで考えるべき手段が任意売却となります。 

任意売却では、債務者と債権者(ローンの貸付を行った金融機関など)との間に、任意売却専門の不動産業者が仲介役として入り、それぞれが納得できる金額・条件で不動産取引を成立させる仕組みのことです。 

債務者にとっては、売却後のローン残債の支払いを無理のない範囲の金額で債権者と協議することができるというメリットがあります。 

 

離婚後は連絡が取れなくなることも考えて、離婚前に結論を出しておくべき

不動産の任意売却は、債務者および債権者全員の承諾が必要であり、そこには連帯保証人の承諾も含まれます。

夫婦間で連帯保証人となっている場合、離婚によって連絡が取れなくなる可能性もあり、それだけで任意売却が成立しなくなるので注意を要します。 

別々の生活を気持ち良く始めるという意味も含め、住宅ローンの返済およびそれに伴う任意売却については少なくとも離婚という最終的な手続きへ至る前に夫婦間での話し合いによってきちんと結論を出しておくのが適切なタイミングであると言えるでしょう。

 

離婚後も住宅ローンが残っている家に夫婦どちらかが住み続ける場合のメリットとデメリット 

離婚後に住宅ローンが残った家に夫婦どちらかが住み続けて、ローンの支払いも夫婦どちらかが行っていくという方法を取る場合があると思います。

結論から申し上げると、このケースのメリットは住み続けられるという1点のみで、あとはデメリットだらけで心配がつきない方法だといえます。

 

離婚後に誰が自宅に住み続けるのか?

いざ離婚という結論に至ったとき、夫婦の間でまず決めなければいけないのが「夫と妻、その子どもが、離婚後どこに住むのか」という点になるのではないでしょうか。 

「子どもの生活環境を変えたくない」との理由で、子どもがそのまま自宅に住み続けることを基本として、誰がその家に残るのかを決めるケースが多く見受けられます。 

 

家と住宅ローンの名義人が住み続ける場合

妻が家を出て行き、家と住宅ローンの名義人である夫とその子どもたちが家に住み続ける場合、住む人とその家のローン支払いの義務を負う人が同一人物になりますので、名義変更などの手間もなくデメリットが少ない状況と言えます。 

これが逆になると一気にトラブルが起こりやすくなります。 

 

夫名義の不動産に妻が住み続けるような場合

問題となるのが、名義は夫のまま、妻とその子供たちが住み続けるというケースです。 

夫が慰謝料の代わりに、住宅ローンを支払い続けるという条件で、家賃支払いや生活環境の変化といった心配がなく、妻とその子供たちが自宅に住み続けることができます。

一見とてもメリットが大きいと思われるのではないでしょうか?

しかし、夫のローン返済が滞ったり、夫が自宅を売却する際には、妻は突然その家から出て行かざるを得なくなってしまうという大きなデメリットがあるのです。 

この場合の大きな問題点は、実際に家に住んでいる妻には家に関する何の権限も無いというとても不安定な状況を作り出してしまっているということです。ローンを支払っている元夫と連絡がつかなくなり知らない間に競売申立てをされてしまって家を出ていかなくてはならなくなるということも往々にして起こり得るからです。

そうなったら住んでいる妻がローンの支払いを夫の代わりに行っていくという方法も考えられますが、結局他人名義の住宅ローンを返済していくことになり不安定な状況であることに変わりはありません。

そもそも妻の知らないところで夫が延滞を重ねてしまい、期限の利益を喪失してしまったら分割で払うことすらもできないからです。 

住宅ローンを妻名義で借り換えるという方法も考えられます。この場合は妻側がローンを支払い続けることとなり、夫側の都合によるデメリットはなくなります。とはいえ、新たに妻側がローンの審査を通過する必要があり、妻側には安定した収入が求められることになります。 

 

できる限り妻の負担を減らすため「任意売却」の検討も

もう一つ考えられる選択肢としては、任意売却によって住宅ローンを返済してしまい、住宅ローンをリセットして片づけてしまうことです。

離婚のタイミングで後に憂いを残さない一番すっきりする解決方法が任意売却です。 

本来であればローンの残債が売却額を上回る場合、残債分を一括返済しなければ、銀行に抵当権の抹消に応じてもらえずに不動産を売却することはできません。

任意売却では、債務者(ローンの支払い者)・債権者(金融機関など)との話し合いによって債権者の了承を得て、ローン残債を下回った状態であっても売りに出すことが可能となります。 

この場合の任意売却後の残債の支払いは、金融機関と協議の上で収入に応じた返済額を設定し直すことが可能となり、ローン全額を支払っていくよりもリスクを小さくすることができるのです。

 

不動産や住宅ローンの名義を夫から妻に名義変更する場合のポイント 

不動産の名義や住宅ローンの名義を簡単に移せると思ってはいないでしょうか?

特に住宅ローンの名義を変更するにはそれなりの労力と費用がかかるケースがほとんどです。

それでも名義変更して住み続けたいという場合には名義変更にトライすることも可能かとは思いますが、いっそのこと売却して住宅ローンを清算してしまい、新たに購入し直すほうが早いという場合もあります。

 

不動産の名義と住宅ローンの名義の考え方

夫婦が離婚するに至った場合、共同で所有していた自宅などの不動産の名義と、住宅ローンの支払い義務はどのように区分されることになるのでしょうか。 

そもそも勘違いしがちなのが、不動産の名義(誰が持ち主であるか)と住宅ローンの名義(誰が支払いの義務を負っているか)は、同一であるとは限らない点です。 

つまり、不動産自体は夫・妻の一方、もしくは共同の名義であっても、住宅ローンを支払わなければならないのは、金融機関(債権者)からお金を借り入れた住宅ローンの名義人(債務者)であるということです。 

 

住宅ローンの負担割合は離婚後であっても変わらない

通常、離婚の際の財産分与では、夫婦双方は50%ずつの権利を持つことになりますが、マイナスの財産(債務)である住宅ローンの支払い義務は、住宅ローンを設定する際に決められた債務者の負担割合によって変わることとなります。 

従って、夫婦が50%ずつの権利を持つ不動産であっても、住宅ローンが夫の単独名義であれば、その債務は夫のみにかかることとなります。

 ただし、上記の場合においても妻が連帯保証人になっていれば、返済が滞ったときなど、不測の事態においては妻側にも督促が及ぶことになります。また、住宅ローンを一定の負担割合で夫婦が共同で負っている連帯債務の場合は、離婚後であってもその割合が変わることはありません。 

 

認められる不動産の名義変更と認められないローンの名義変更

離婚による不動産自体の名義変更(共同名義からどちらかの単独名義へ)は、ローンが残っていても認められるケースが多いのですが、住宅ローンそのものの名義変更は基本的にできません。 

これは、共同名義の住宅ローンの場合、審査の段階で夫婦合算の収入から判断されているためであり、債権者である金融機関としては当初の審査の時点で、その条件下で貸付を行っていることによります。 

また金融機関は後順位での抵当権設定となる融資を積極的に行おうとはしません。夫が1番抵当で妻が2番抵当の場合(逆の場合でも同じ)、どちらかの分を新たに融資するとなると必ず後順位の抵当権設定になってしまうからです。したがって住宅ローンをまとめるためにはどちらかの名義で全額を借り直して、従前の債務を一旦返済して抵当権を抹消した後に、新たに抵当権を設定する必要があるのです。 

離婚後に、住宅ローンの名義変更(連帯債務の変更)が認められる可能性があるのは、どちらか一方の単独名義で住宅ローンを借り換えるか、代わりとなる連帯債務者を立てるなど、ごく限られた条件によるものと認識しておいたほうが良いでしょう。 

思っている以上に住宅ローンの名義変更というのは難しいということが上記からも分かると思います。いろいろやった挙句にできなくて時間切れになって任意売却ができずに競売になってしまうということは防がなくてはいけません。

 

離婚時に住宅ローンの連帯保証人を解消するためのポイント 

住宅ローンの支払い義務はローンの名義人にありますが、同様の義務が連帯保証人にも残ります。

妻が夫の連帯保証人である場合、離婚に至っても住宅ローンを完済しない限りその関係は永遠に変わることはありません。

 

離婚後も連帯保証人を継続するのはトラブルのもと

夫婦関係が続いているときに、住宅ローンを利用して自宅などの不動産を購入するのであれば、住宅ローンの名義人の配偶者(夫もしくは妻)が連帯保証人として立つことが一般的です。この夫婦間の連帯保証人という関係性は、婚姻関係が持続していれば問題はないのですが、離婚を機にさまざまなトラブルを生じる火種となり得るのです。 

縁が切れた相手との間に金銭の問題が残っているのは、せっかく離婚という新たなスタートを切った状況で、歓迎できるものではないことは誰の目にも明らかだと思います。 

 

基本的には連帯保証人を解消することはできない

そもそも連帯保証人とは、お金を借りた人(=債務者)と同等の責任を負います。つまり、住宅ローンの名義となっている人(仮に夫だとします)が返済不能の状態に陥ると、連帯保証人となっている人(この場合、妻)に返済請求が来ることになります。

この状態を長く続けるということは非常に不安定だと言わざるを得ません。 

しかし連帯保証人という関係性は、たとえ離婚したとしても解消することは基本的にはできません。つまり(元)夫側が支払いできなくなれば、(元)妻が住宅ローンを支払わなければならないという状況にいつ陥るかわからないという状態が離婚後も長く続くということです。 

離婚した後に連絡が取れないほど縁遠くなってしまっても、その関係性は変わりません。これは、住宅ローンの貸し付けが、夫婦合算の収入を元にした金融機関の審査の下にある契約だからなのです。 

 

連帯保証人の解消のポイントは離婚前の話し合いにあり

とはいえ、ハードルは高いながらも、連帯保証人を解消することができない訳ではありません。 

その方法の一つは、債務者単独のローンへ借り換えをしておくこと。手間は掛かりますが、これで連帯保証人の責任を解消することができます。

また、代わりの連帯保証人や、一定以上の資産を担保として差し出せば、債権者(金融機関など)の了承を得た上で連帯保証人の解消が可能です。 

そして上記のほかに、任意売却という方法をとれば、ローン残債を下回る額での不動産売却が可能です。 

債務者・債権者双方の承諾の下、債務者が返済可能な返済額を話し合いによって決定することで、ローンの残債を一旦完済することができ、連帯保証人の解消につなげることができます。 

いずれの方法を採るにしても、離婚前には夫婦双方で話し合いを完結させ、公正証書などに残しておくのが良いでしょう。

不安定な状態を残して離婚してもいずれ問題になるので問題の先送りでしかないからです。

このような状態は後々の憂いをなくすためにも少しでも早く解消しておく必要があるのです。

 

離婚後に家を出た夫が夫名義の住宅ローンを滞納した場合の妻へのリスク 

「住宅ローンの支払いを慰謝料の代わりに」といった要望が、離婚時に夫側から出されることがあります。

しかしこの約束は、ローンの滞納などを考えるとリスクの大きい選択肢と言わざるを得ません。 

 

離婚で夫が出て行き妻が夫名義の住宅ローンの残った家に住むという結論の危険性 

離婚に際して妻側が経済的に不安定な部分も多く、新しい住居を構えることが難しいため、夫婦で住んでいた住宅を(元)夫が離れた上で、名義は夫のままの住宅に妻が住み続けるというケースも多く見受けられます。 

ここで問題となるのが、住宅ローンの支払いがまだ残っている場合です。

特に名義人である夫のローン支払いに滞納などがあると、妻側が大きな問題を抱えてしまうことになるからです。 

 

「慰謝料代わりの住宅ローン支払い」は、大きなリスクが残る

中には、慰謝料や養育費の代わりに、妻が住む住宅のローンを払い続ける約束を交わすこともあるようです。

しかし、住宅ローンはあくまでも金融機関などからの借り入れのことであり、夫婦間の約束事である慰謝料や養育費とは性質が異なるものです。

慰謝料や養育費が滞ったとしても家を失うことはありませんが、住宅ローンの支払いが滞ると最終的に家を失ってしまうことになるからです。 

住宅ローンの名義人が夫であり、妻がその連帯保証人となっている場合のケースではどうなるのでしょうか? 

夫が住宅ローンの支払いを滞納すると、支払いの督促は家に住み続けている妻側に届くことになります。このケースでそのまま住み続けるには、本来であれば慰謝料・養育費を受け取る立場にあるはずの妻がローンの返済を行う必要が生じることとなります。 

このように連帯保証人という立場は離婚によっても解消することができないため、妻側にはリスクだけが残ってしまいます。 

 

妻が支払い義務の残った物件に住み続けるためのポイント

妻が連帯保証人になっていない場合、離婚後もそこに住んでいる妻は「使用貸借人」(家賃負担のない借主)であり、名義人である夫の状況によって出て行かざるを得ないこともあります。ローンの滞納や、夫側による物件売却のケースが該当します。 

連帯保証人としての債務の有無を問わず、妻が住宅に住み続けるためには、妻名義でローンの借り換えを行うなどの措置を講じておくほうが将来にわたって断然安心です。 

妻側の経済的な事情などで借り換えが難しい場合は、債務者である夫と金融機関の合意の元で第三者に任意売却を行い、その第三者から改めて借り受けるという方法(リースバック)などによって、離婚後も妻が住宅に住み続けることが可能となる場合があります。 

離婚後のお互いの生活に憂いを残さないためにも、自宅やその住宅ローンの清算は二人できちんと行っておくということがここでの最大のポイントとなります。

 

離婚後に住宅ローンを夫婦共同名義のまま放置しておくことで起こり得るトラブル 

夫婦が住宅ローンを利用して住宅を購入する場合、住宅ローンの名義が誰にあるのかによって、離婚時にはさまざまなトラブルの可能性が残されることになります。

ここでは、そうした実例を挙げながら、トラブル回避の道を模索してみましょう。 

 

離婚後であっても共同名義のローンには双方に支払い義務が発生する

離婚をした夫婦にとって共同の財産であった住宅には、夫婦のどちらかが出て行ってどちらかがその家に住み続けるという判断が求められることがあります。 

多くの場合、住宅はローンを組んで購入するはずです。そのローンの名義人が夫婦共同名義、もしくは出て行く側であると、非常にデリケートな問題をはらむことになります。 

ローンが共同名義の場合、ローンの債権者である金融機関などは、夫婦合算の収入を元にして貸付の審査を行っています。離婚したという状況にあっても、住宅ローンの残債は夫婦共同で支払わなければいけないことに変わりがないからです。 

 

名義人の事情で大きく左右される住宅に残った側の立場

夫がローンの名義人のまま家を出て行き妻が家に残る場合、ローンの支払い義務は夫にあります。

ここで夫側に支払いの滞納があり、妻が連帯保証人になっていれば、妻側にも督促が行くことになります。

連帯保証人は、離婚後でも完済まで解消することはできないからです。 

心情的また経済的にも、夫が自分の住んでいない住宅のためのローン支払いを続けることは容易ではありません。

何かのきっかけで滞納してしまったり、恣意的に払わなくなるという可能性もゼロではありません。 

また、夫側のローンの滞納が続けば妻は退去を余儀なくされますし、名義人の意向によって、住宅が競売などで売却されることもあります。

また普通に売却しようにも家に残った妻によって売却を阻害されることもあり得るのです。 

いずれにおいても、残った妻が家に住み続けられる権利は非常に不安定なものです。

この状態を長く続けていくことはおすすめできません。 

 

トラブル回避にはローンの借り換えや任意売却などの方策を

離婚した後にも妻が住み続けるために最も有効と考えられるのが、妻名義での住宅ローンの借り換えです。 

これで、夫の状況とは関係なく住宅を所有することができますが、妻側の経済的な負担が非常に大きくなってしまいます。 

そこでローンの残債が多い場合には、任意売却という方法が最も有効となることが多いです。 

通常、物件の売却時には残債の一括返済が求められます。任意売却とは、住宅の売却によってもローン債務が残る場合に、債務者・債権者の合意の下、なるべく双方が納得する額で売買を成立させることです。 

残ったローンを可能な額で返済し続けることで、新生活での経済的負担を大きく下げることができます。また、第三者に任意売却を行い、その第三者から改めて借り受けるという方法(リースバック)などによって、離婚後も妻が住宅に住み続けることが可能となる場合があります。

 

住宅ローンが残ったまま離婚するときに確認すべきことと手続きの流れ 

離婚は夫婦問題の解決する手立てではあるものの、住宅ローンが残ったままだと新たな問題が生じることもあります。 

ここでは順を追って、離婚後に新しい問題が生じないための確認事項を整理していきましょう。 

 

住宅ローンが残った家に、どちらが住み続けるのかがポイント

離婚によって婚姻関係そのものを解消したとしても、夫婦間のすべての問題が解決するとは限りません。

特に、ローンを利用して住宅を購入した場合、問題がむしろ解決しづらい要素となってしまうこともあります。 

夫婦間での連絡が上手く取れなくなる可能性もあるので、必ず離婚の成立前に夫婦間で確認すべき事項を各段階で整理しておきましょう。 

まず確認すべきなのは、住宅ローンの名義人が誰かという点。これは、離婚後にどちらが住み続けるのかという判断に関連して、重要なポイントとなります。 

 

ローンの名義人と実際に住む人が違えば、リスクを伴うこととなる

ここでは、一般的なケースとして夫が名義人となっている例で考えてみます。夫が名義人のまま住宅に住み続けるのであれば、特に大きな問題はないと考えられます。 

逆に、名義人ではない妻が住み続ける場合は注意が必要です。 

この場合、妻は「家賃を支払っていない賃借人(=使用貸借人)」という立場にあり、名義人(夫)が返済を滞納してしまうと、退去を余儀なくされてしまいます。

妻が住宅ローンの連帯保証人になっている、もしくは共同名義となっている場合、夫に返済の滞納があれば、妻に督促が来ることとなります。この関係性は、離婚したというだけでは自動的に解消されることはありません。 

離婚後に住む人と名義人が異なる場合は、あらかじめローンの借り換えなどによって名義人を変更するという手続きが得策と言えます。

 

段階的に財産分与や売却に関しても手続きを進めることが重要

婚姻後に購入した住宅であれば、住宅をはじめとする不動産は夫婦の共同の財産となるため、財産分与に関しての確認も必要です。 

分与の割合を鑑みて、住宅ローンの残債額と支払い方法、および前述のように「離婚後に誰が住むのか」を含めて整理しておかなければなりません。 

最終的な段階としては、売却という選択肢も視野に入れます。 

まずは不動産業者に査定金額を出してもらい、売却によってローンの完済が可能であるか否かを判断します。

査定金額をローンの残債が上回る(=オーバーローン)の場合、金融機関の許諾の下、可能な額を返済する「任意売却」という手続きを採ることもできます。

場合によっては任意売却を行って夫婦の連帯責任で買った家を完全に清算しておいたほうが、次の新生活においてプラスに働くことが多々あるからです。

精神的にもスッキリとした形で次の生活に踏み出すことができるのです。

 

住宅ローンが残ったまま離婚する場合に財産分与はどうなるのかについて 

婚姻期間中に築いた財産は夫婦共同のものであり、離婚時は財産分与という形で分割されます。 

では住宅ローンの残った住宅は、財産分与にあたってどのような扱いをうけるものなのでしょうか。 

 

財産分与の前に、不動産の価格とローンの残債の差額をチェック

婚姻期間中に購入した住宅は、夫婦共同の財産となります。 

夫婦共同の財産は、離婚時には財産分与という形で、双方に一定の割合で分けられることになります。 

対象となる財産には、不動産や現金・有価証券などの「プラスの財産(婚姻期間中に増えた財産)」だけではなく、ローンなどの借金、いわゆる「マイナスの財産」も考慮されることになります。 

財産分与の内容を考えるためには、マイナスの財産を含めて判断するため、まず不動産の査定価格とローンの残債の差額を確認するところから始めなければなりません。 

両者を比較したとき、査定価格の方が高い場合を「アンダーローン」、ローンの残債の方が高い場合を「オーバーローン」と呼びます。

 

アンダーローンの住宅ならば、財産分与は比較的明快なものに

まず、アンダーローンのケースを見てみましょう。 

離婚を機に住宅を手放すのであれば、売却した額をローンの返済に充て、差額として残った金額を夫婦で二分するというシンプルな分配が可能です。 

また、どちらかが住宅に住み続ける場合は、査定価格から住宅ローン残債を引いた差額が、実質的なプラスの財産と考えられることになります。住宅を離れる側は、そのプラスの財産の半額を請求することができるのです。 

 

売却してもローンが残る場合は、借り換えや任意売却などの方策が必要

一方、オーバーローンの場合、仮に住宅を売却してもローンを完済することができず、債務だけが残ることとなります。 

この状態において債務は分与の対象ではなく、契約時の各自の責任(ローンの名義および連帯保証の有無)が継続していくこととなり、当初の条件で返済しなければなりません。 

この状態では、どちらが住宅に住み続けるのかといった条件によって、不公平感やリスクだけが残る結果となってしまいます。また、家族ではなくなった二人で離婚後も協力して支払っていくという不安定な状況を続けていくことは、お互いにとって現実的ではありません。 

この事態を解消するためには、離婚成立に至る前に、ローンの借り換え(住み続ける側が単独で借り換えるなど)や売却(任意売却など)に関する夫婦間での協議が欠かせません。 

協議によっても合意が得られない場合は、家庭裁判所への離婚調停もしくは財産分与請求調停の申し立て、そこでも解決しなければ離婚裁判の提起を以って解決を図ります。

 

まとめ

離婚後の住宅ローンの支払いをめぐって元夫婦間でのトラブルに発展するケースは非常に多いといえます。

そしてそのほとんどは任意売却での家の売却を検討されます。

離婚後しばらくしてトラブルになってから最終的に任意売却を選択されるのであれば、離婚する時にきれいにして離婚するほうが物理的にも精神的にもすっきりするしトラブルもなく生活が送れる可能性が高いといえます。

後々の憂いが残るような形で離婚をすると必ずといっていいほど後に住宅ローンの支払いを巡って元夫婦でトラブルになるからです。

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