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フルローンやオーバーローンでも返済比率50%が基準となる理由

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返済比率50%未満ならフルローン/オーバーローンも勝負できる

フルローンやオーバーローンは危ないというイメージを持ちやすいのですが、本当にそうなのでしょうか。

結論から言うと、フルローンやオーバーローンにかかわらず、満室収入に対する返済比率が50%以下にすることで、リスクヘッジが可能になります。

つまり、返済比率が50%以下であれば、ローンの金額に関係なくリスクは同じだと考えることができます。

ポイントは返済比率50%という数字です。

この記事では、

  • 返済比率の考え方
  • 返済比率50%以下の物件のシミュレーション

などを中心に、フルローンやオーバーローンでも返済比率50%が基準となる理由をご紹介します。

 満室収入に対する返済比率

返済比率の考え方

満室収入に対するローンの返済比率の安全度の目安は、

  • 40%以下:安全
  • 50%以下:比較的安全
  • 50~55%:注意が必要
  • 55%以上:危険

理由としては、銀行への返済以外に、

  • 経費(リフォーム・管理料等)
  • 固定資産税

が大きくかかるからです。

経費と固定資産税の合計は家賃収入の概ね20%程度かかってきます。

それと、永遠に満室というわけでもないので、空室率を10%程度見込んでおく必要があります。

経費と固定資産税で30%とすると、返済比率が55%の場合、全部合計すると85%のキャッシュが出ていく計算になります。

マージンが15%だと、空室が増えたり、修繕などの不測の出費が出たときに、キャッシュフローが赤字になるリスクがあります。

経費と固定資産税と空室率で30%は最低かかってくるので、あとは返済比率で収支をコントロールすることになります。

そのため、安全な水準としては、返済比率40%以下です。経費・固定資産税・空室率を合わせても70%となり、およそ3割のキャッシュマージンがとれます。

ただ、なかなか返済比率を40%以下にできる物件も少ないため、返済比率50%以下を最低限ラインとすることで、経費・固定資産税・空室率を合わせても80%になり、およそ2割のキャッシュマージンを取ることができ、リスクヘッジになります。

返済比率50%以下を目標にして進めていくことで、比較的安全な不動産投資となります。

 

返済比率50%以下の物件とは

返済比率50%以下の物件とは

融資期間が重要ファクター

多くの銀行では、融資年数は耐用年数内で設定します。

そのために、収益物件を融資を受けて買うときには物件の築年数に大きな影響を受けます。

収益物件の築年数次第で、融資期間が長くなったり短くなったりするからです。

当然融資期間が長くなれば、月々の返済額が少なくなり、返済比率は下がります。

逆に融資期間が短くなると、月々の返済額が大きくなり、返済比率が上がるのです。

物件の構造別に耐用年数が異なるために、物件の新築からの経過年数に対する融資期間もまた異なってきます。

たとえば、鉄筋コンクリート造であれば、築20年経過していても、まだ27年の融資期間が取れますが、鉄骨造なら14年、木造ですと2年という短い融資期間に基本的にはなってしまいます。

 

経過年数に対する融資期間

鉄筋コンクリート(RC)造の場合

  • 耐用年数:47年
  • 築5年経過:融資期間42年(実際は最大35年融資)
  • 築10年経過:融資期間37年(実際は最大35年融資)
  • 築20年経過:融資期間27年

 

重量鉄骨(S)造の場合

  • 耐用年数:34年
  • 築5年経過:融資期間29年
  • 築10年経過:融資期間24年
  • 築20年経過:融資期間14年

 

木造の場合

  • 耐用年数:22年
  • 築5年経過:融資期間17年
  • 築10年経過:融資期間12年
  • 築20年経過:融資期間2年

 

融資期間に基づく月額返済額

借入額1億円・借入金利2%でシミュレーションしています。

 

鉄筋コンクリート(RC)造の場合

  • 築5年経過時購入:29万3千円/月
  • 築10年経過時購入:31万8千円/月
  • 築20年経過時購入:39万9千円/月

 

重量鉄骨(S)造の場合

  • 築5年経過時購入:37万8千円/月
  • 築10年経過時購入:43万7千円/月
  • 築20年経過時購入:68万2千円/月

 

木造の場合

  • 築5年経過時購入:57万8千円/月
  • 築10年経過時購入:78万1千円/月
  • 築20年経過時購入:425万4千円/月

 

満室家賃収入に対する返済比率

1億円の物件で利回りが10%、家賃収入が1,000万円/年、83万3千円/月でシミュレーションしています。

 

鉄筋コンクリート(RC)造の場合

  • 築5年経過時購入:35.1%
  • 築10年経過時購入:38.0%
  • 築20年経過時購入:47.8%

 

重量鉄骨(S)造の場合

  • 築5年経過時購入:45.3%
  • 築10年経過時購入:52.4%
  • 築20年経過時購入:81.8%

 

木造の場合

  • 築5年経過時購入:69.3%
  • 築10年経過時購入:93.7%
  • 築20年経過時購入:510%

 

シミュレーションから分かること

以上からも、融資期間によって、満室収入に対する返済比率に大きな差があることがわかります。

鉄筋コンクリート(RC)造なら、築20年経過しても満室収入に対する返済比率は基準である50%を下回ります。

それと比較して、築年数が経過した木造の返済比率はかなり厳しいことと、鉄骨(S)造でも築10年以下程度が返済比率50%以下に収めるぎりぎりのラインとなります。

余談ですが、新築であれば、木造でも22年の融資期間が30年に延びる可能性は高くなります。日本の銀行は不思議なことに新築であれば融資年数が耐用年数より延びることがよくあります。

大手の土地活用のアパート建築会社などでは普通に35年ローンで建築請負をしています。

話を戻しますが、結論として満室収入に対する返済比率を50%以下に収めようとするならば、選択する物件は鉄骨(S)造の築浅もしくは、鉄筋コンクリート(RC)造が適しているといえます。

 

フルローンやオーバーローンは危険なのか?

ローンの金額の問題ではない

フルローンやオーバーローンと聞くと、融資額が大きいので危険な印象を受けると思いますが、論理的に考えると一概にそうではないといえます。

たとえフルローンやオーバーローンで物件を購入していても、満室収入に対する返済比率が安全圏内であれば、返済に何ら問題はないといえます。

フルローンやオーバーローンが出る物件は、利回りが10%を大きく超えているものもよくあり、返済比率が50%を下回るのであれば、フルローンやオーバーローンというだけで危険性が高いとはいえません。

逆に頭金を2割入れていても返済比率が60%なのであれば、返済にリスクがある物件だと判断できます。

融資総額には関係なく、満室収入に対する返済比率が低いほど、借入返済に対するリスクを低くした運営ができるということになります。

 

木造は厳しい?

木造投資がダメなのではなく、築年数の経過した木造は、満室収入に対する返済比率が高くなるという特徴があるということです。

返済比率が高くても購入していく層は、

  • 既存保有物件で利益が出ていて減価償却狙いで節税をしたい人
  • 頭金をたくさん入れて、現金投資に近いかたちで返済比率を抑えている人

などになり、木造にも購入する理由があるということです。

まとめ

  • 銀行融資での不動産投資の規模拡大を目指すのであれば、借入の満室収入に対する返済比率を50%以下にコントロールできる物件に投資する。
  • 満室収入に対する返済比率が50%以下であればキャッシュフローが出ているはずだが、せっかくキャッシュフローが適切に出る物件を購入したのに借金のプレッシャーに負けて繰り上げ返済を行うと、修繕の段階になって手元にキャッシュがなく、仕方なく高利のリフォームローンを借りるなどの無駄なことが起こり得る。
  • 銀行融資でレバレッジをきかせて、適切なキャッシュフローを生み出し、その生み出したキャッシュで次の物件を購入したり、修繕費コストへのリスク回避をしていくという不動産投資的な発想を持つことが必要です。

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